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リリース

三次元レーザースキャナーを用いた地形形状計測システムの開発

造成工事の土量計測へ業界で初めて適用
3時間で3ヘクタール・約1800万ポイントを計測

概要
当社は、最新のレーザー計測技術である三次元レーザースキャナーを用いた地形形状計測システムの開発を業界に先駆けて行い、当社施工の造成工事において土量計測への適用可能性の検証を行って、その高速計測機能を確認しました。

従来技術と問題点
地形形状を三次元的に計測を行う技術としては、写真解析による計測技術があります。写真解析は計測を行う地形のステレオ写真撮影を行い、撮影を行った写真をコンピュータに取り込んで解析することで対象となる地形の三次元的な形状の把握が行えます。また、撮影を行った写真の縮尺や位置関係などの情報は、予め計測を行う地形に三次元的な位置がわかっている複数のターゲットの設置を行い、同時に撮影を行うことにより把握することができます。しかし、写真解析による三次元計測はターゲットの設置に危険が伴う場合があり、夜間の撮影も行えません。またコンピュータに取り込んで行う解析も多くの工数を要します。

解決する課題
三次元レーザースキャナーを用いた地形形状計測システムでは、
・ターゲット不要の計測
・時間帯を選ばない計測
・データ解析の迅速化(リアルタイム化)
に重点をおいて開発を行いました。

技術概要
今回導入した三次元レーザースキャナー(オーストリアRiegl社製)は、非接触で350m以内の「地形・地物・構造物等」の三次元形状の約5分間という短時間で計測することができる装置です。計測方法は、計測用パルスレーザーを水平・鉛直方向に高速スキャンさせ、対象物に反射して戻ってきたレーザーの時間と方向を計測することにより、対象物の三次元座標を求めます。計測対象物に対して反射鏡や反射テープなどを設置する作業は必要なく、夜間でも計測できます。5分間の計測で約100万ポイントの三次元座標(平面座標と高さ)をリアルタイムに直接取得でき、写真解析のような処理工程を必要としません。同時にRGB色情報も取得することが可能であり、写真画像やCGなどの作成も行えます。
当社では、本機を用いて取得した三次元座標やRGB色情報といった地形データを処理するソフトウェアの開発を独自に行い実用性を向上させました。例えば、対象物の陰となる部分の地形データも、計測終了後に当社開発の専用ソフトウェアを用いて別角度より計測を行った地形データと合成することにより補間することが可能です。

当社開発ソフトウェア機能
1) 地形データに含まれる三次元座標の座標変換
2) 三次元レーザースキャナーによって計測された複数の地形データの合成
3) 間引きやメッシュ化などのモデリング処理
4) CADやVRMLとのデータの相互交換

システム導入におけるメリット
本システムを導入することにより、従来法では計測が困難であった崖などの危険箇所の三次元形状計測が可能となります。また構造物や広範囲な地形など従来法では多くの工数を要していた計測においても迅速な計測が可能となります。

適用事例
今回、システムの適用性検証として当社施工中の幸手都市計画事業『東鷲宮土地区画整理事業造成工事』(施工面積約10ha)におけるサーチャージ土量計測(作業面積約3ha)を行いました。土量計測成果の作成は、三次元レーザースキャナーによって土量計測を行うエリアを数回に分けて地形データの計測を行い、計測終了後に計測エリア全体の三次元座標情報の合成・メッシュ化などの処理を介して土量の算出を行っています。
計測精度および作業効率の度合いについて在来法(トータルステーションによる測量)と比較した結果は、
計測精度   : 約2cm(在来法を基準とする)
計測時間   : 3時間/回(在来法:3日/回)
(機器設置時間を含め1セット10分:全体で18セット計測)
(計測点数は合計で約1800万点)
成果作成日数 : 2日/回(在来法:2日/回)
となりました。本システムでは計測を1人で行うことができ、また計測終了後に計測対象に対して任意の断面を切ることができるため、在来法より詳細な成果の作成を行うことが可能です。
今回の実証実験結果を踏まえ、今後定期的に本システムを用いて土量計測を実施することとなりました。またサーチャージ盛土の沈下を面的に捉えることが期待されるため、その面での実証実験も継続して実施します。

       今後の展望
今回の土量計測への適用性検証においては、(1)計測精度は約2cm,(2)従来の方法で3日を要した測量作業を約3時間という高速で実施できました。今後、地形計測によらず、変位計測や構造物の点検などの分野での適用を図っていく予定です。
具体的には、以下のような用途への適用を検討しています。
・計測・測量分野:造成工事などの土量計測,貯炭場体積計測
・施工管理分野:トンネル切羽面の監視,シールドセグメント計測
・変位計測関連:法面・斜面の変位計測,路面変位計測
・防災関連:がけなど危険地域の崩壊監視
・建築物のライブラリー化
・リニューアル・点検分野:対象物件建物の調査,橋梁・トンネルなどの点検
・その他:遺跡などの形状計測

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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