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リリース

鉄道道床変位自動検知システム』開発、国内初の実用化

1. 計測地点(点数)の多少に関わらず、全て即座に計測を可能にした。
2. 遠隔から常時計測でき、格段に安全性が向上した。
3. 監視要員を従来の約1/2に削減した。

三井建設株式会社(東京都中央区日本橋蛎殻町1-36-5, 社長: 清 昇)と株式会社テクノバンガード(東京都台東区浅草橋3-1-1 社長: 高田知典)は、高解像度デジタルカメラで撮影した画像データから、鉄道道床(バラスト)の変位量を自動計測し、変位個所を自動発見して警報を発生させる『鉄道道床変位自動検知システム』を開発、JR東日本倉賀野Bv※改築工事に適用し、国内初の実用化に成功しました。
(※Bv:Viaduct Bridge こ道橋、架道橋の略称)

鉄道道床の変位観測は従来、目視以外は困難でしたが、本システムでは目視では発見しにくい微小なバラストの動きを道床全面に渡って連続して捉えることができます。したがって、本計測システムを導入することによって、工事中の監視要員を従来の約半分にまで減らすことができます。

今回の技術の特徴
開発した『鉄道道床変位自動検知システム』の特徴は、下記の通りです。

(1)施工区域の道床全面に10cm角の計測用マーカーを1m間隔で150個所設置します。
(2)予め定めた時刻に、デジタルカメラで道床を撮影したステレオ画像をもとに事務所内に設置されたパソコンがマーカーの変位量及び変位個所を写真解析技術により解析します。
(3)変位量が管理基準値外になると警報が作業所内のスピーカーおよび電話に伝達されます。

保守作業の度にマーカーの位置は移動してしまいますが、その時点で画像処理システムに自動的にリセットをかけて解析を行うことで連続した観測を行うことができます。
また、マーカーには光量が少ない場合、自ら発光する特殊処理を施しているため、昼夜間関係なく24時間計測可能です。

従来技術と今回の技術の比較
鉄道軌道直下で工事を行う場合の軌道変状計測は、従来、レールに設置したターゲットを、軌道外の固定点から自動追尾型のトータルステーションにより1点1点自動計測して変位個所の発見と変位量の計測を行っていました。しかしながら、レールに変位を生じさせる原因となる道床の変位計測については、日常の保守作業によりバラストで構成される形状が変化するため、これまで有効な手法がなく目視による点検に留まっていました。
今回のシステムは、この道床の変位を直接計測することを目的としています。バラストで構成される道床全体の変位を計測しようとする場合、バラスト上にターゲットを置いてトータルステーションで測る方法が考えられますが、保守作業の度にターゲットが動いてしまうので、その都度設置し直す必要があり現実的でありません。今回は、保守作業があっても連続して観測が可能で、面的に変位を計測することを目的にデジタルカメラと特殊マーカーを用いた計測システムを開発しました。

今回の技術のメリット
従来の自動追尾型のトータルステーションによる計測は、計測個所が多くなればなるほど計測時間がかかりますが、本システムは、計測の点数に関わらず現場での計測作業(パソコンによる自動撮影)は数秒で行えます。このため、列車が計測作業中に計測対象内を通過した場合でも即座に再測できます。 また、解析に要する時間も今回、約150個所の変位計測を撮影から解析まで8分程度で行いました。本システムでは計測個所が多くなるほど作業効率が向上し効果を発揮致します。
計測精度は、15m上の架台から600万画素のデジタルカメラを使用して撮影した場合、30?の変位を検知できる精度です。より高い計測精度が必要な場合は、撮影カメラおよび撮影条件を変更することで対応することが可能です。

技術の適用結果
JR東日本倉賀野Bv改築工事は、JR高崎線およびJR貨物線の線路下において、既存のこ道橋を撤去し、1層3径間のボックスカルバートをけん引方式にて施工するもので、施工中の軌道変状を高精度かつリアルタイムに把握するシステムが求められていました。また、安全確保の面から線路敷地内に立ち入ることなく遠隔からの計測が可能で、夜間を含め常時観測可能な手法が必要とされていました。
今回のシステムは平成12年9月末から平成13年5月末の間、JR東日本倉賀野Bv改築工事にて適用しました。本工事においては道床変位の管理基準値を30mmとし、本システムにより基準値以上の移動を検知した時点で「変位あり」と認識して警報(音声)がスピーカーおよび電話に伝達されるように設定しました。なお、工事期間中、30mm以上の変位は生じることなく、施工は安全に完了しました。また、従来の保守・監視は昼夜3交代で行っていましたが、本システムの導入により昼間の人数を減らすことによって要員が従来の半分になりました。

今後の展開の予定
今後は、他の工事での運用実績を増やすとともに、適用範囲の拡大、特に高速ネットワークに対応した遠隔監視システムへの展開を図って行きます。Webカメラなど現在の遠隔監視のほとんどは、単に画像を送受信するだけですが、ブロードバンド環境下で可能となる高解像度カメラによる画像伝送に今回実用化した計測機能を付加することによって、崩落危険箇所の計測監視や、重要構造物の変位計測などの『遠隔監視サービス』に応用し、事業化して行きます。

  工事完成予想図

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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