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リリース

飛来衝撃物などに対するエンジニアリング技術を確立

耐衝撃技術を統合化
飛来衝撃物などによる構造物の被害程度の予測が可能
衝撃力を緩和する緩衝構造を開発
アラミド繊維シートによりかつてない衝撃をも吸収する耐衝撃補強工法を開発

三井建設株式会社(東京都中央区日本橋蛎殻町1-36-5 社長: 清 昇)は、構造物が飛来衝撃物などにより外部からの衝撃力を受けた場合の被害予測などエンジニアリング技術を確立しました。この技術は、(1)外部からの衝撃力を構造物が受けた場合の被害程度を解析によって予測する技術、(2)緩衝構造を用いて外部からの衝撃力を緩和する技術、(3)ペンタゴンの改修工事にも採用されて、今回優れた補強効果を発揮したアラミド繊維シートを構造物に接着することにより耐衝撃性能を向上させる技術、の3本の柱より成っています。当社はこの度、これらを統合化し、トータルエンジニアリング技術として確立しました。今後、このエンジニアリング技術で、種々の構造物の衝撃問題や爆破・爆発問題に関連するニーズに対応して、積極的に展開を図って行く考えです。

衝撃被害予測法
外部からの衝撃力による構造物の被害程度を予測するために、室蘭工業大学建設システム工学科岸教授の指導のもと、汎用衝撃解析プログラムの利用技術を高度化しました。これにより、車輌などが時速40km程度の比較的低速度で構造物に衝突する衝撃から、飛来衝撃物が時速400km以上の高速で構造物に衝突する場合の衝撃に至るまで、広範囲の速度についての被害程度の予測が可能になりました。解析結果は、過去に実施された数多くの実験結果を十分な精度でシミュレートできることが確認されています。このように、任意の重量の飛来衝撃物が任意の速度で構造物に衝突する場合について、構造物の性能に合わせた被害予測が可能になりました。
また、平成12年度には技術研究所内に重錘落下衝撃試験装置を設置し、解析結果の精度確認やアラミド繊維シート工法による耐衝撃補強効果をコンクリート版や梁部材を用いて確認し、エンジニアリング技術の向上を図って来ました。

緩衝構造
当社は防災上の観点から、落石の衝突により道路付帯設備が損傷することを防止する方法などについて、過去10年以上にわたり(独立行政法人)北海道開発土木研究所や室蘭工業大学と共同で種々の耐衝撃問題を研究して来ました。そして、その成果の一つとして開発されたのが、構造物の衝突面(構造物の表面)に設置して落石などによる衝撃力を緩和する緩衝構造です。特に、コンクリート版と発泡スチロールなどを互層配置する緩衝構造については、北海道開発土木研究所と共同で特許を保有しています。この緩衝構造は、頂版(屋根)などのほか壁にも適用でき、種々の飛来衝撃物による衝撃力の緩和に有効です。なお、緩衝効果は緩衝材の厚さにもよりますが、衝撃力を約1/3に低減できることを確認しています。

アラミド繊維シート補強工法
アラミド繊維シートは既に構造物の耐震補強材として多くの使用実績がありますが、防弾チョッキの材料として使用されるなど耐衝撃性にも優れた材料であることが良く知られています。今回の同時多発テロによって被災したペンタゴン(米国国防総省)では、既に改修工事が部分的に進められていましたが、ここでもアラミド繊維シートが耐衝撃補強材として使用され、建物崩壊に至る時間を稼ぎ、多くの人命が救われたと報道されています。また、今後の改修工事では建物の周りにアラミド繊維シートを貼り付ける予定であるとも報道されています。
当社は、北海道開発土木研究所及び室蘭工業大学と共同で、実規模の落石覆道をアラミド繊維シートで補強した大規模な衝撃実験を行い、アラミド繊維シート工法が耐衝撃補強工法として優れていることを実証して来ました。その結果を踏まえて、既に北海道内の落石覆道では数多く適用されており、今後も増加するものと予想しています。なお、アラミド繊維シート工法による耐衝撃性の向上効果はシートの厚さなどで変化しますが、鉄筋コンクリート梁では実用的な厚さのシート(約0.5mm)を接着することで、無補強梁に比べて3~4倍大きな衝撃エネルギーに耐え得ることを確認しています。すなわち、緩衝構造とアラミド繊維シート工法を併用することにより、10倍もの衝撃力に耐え得るように補強することが可能です。

具体的構造例
緩衝構造やアラミド繊維シート工法で耐衝撃補強が可能な構造例としては、飛来物の落下に対する原子力発電施設などの重要構造物、武器などの飛来物の衝突に対しても備えるべき最重要構造物、爆発物を取り扱う建物の壁や天井、車輌が衝突する電柱や橋脚などの構造物、落石・落雪覆道の柱や頂版、落石防護擁壁、などが挙げられます。この中には既に適用実績がある構造例も幾つかあり、また、建築物についても今後適用が計画されています。

今後の展開
以上のように当社は、解析や実験による被害予測法を確立するとともに、緩衝構造やアラミド繊維シート工法などの耐衝撃補強工法を開発して来ました。こうした耐衝撃性に関するトータルエンジニアリング技術は業界でもトップクラスであり、今後は、これらのトータルエンジニアリング技術を駆使して、耐衝撃問題はもとより耐爆問題なども含む客先の多様なニーズに応えるべく、多方面での営業展開を図る予定です。

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