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リリース

超高層RC造集合住宅の超短工期施工法の開発 ─オールプレキャスト工法により超短工期を実現─

三井住友建設株式会社(東京都新宿区荒木町13-4 社長 友保 宏)は、超高層鉄筋コンクリート構造物における高品質・工期短縮・経済性等の事業主のニーズに応えるべく、柱梁などの主要構造部に現場打ちコンクリート施工のほとんど存在しないオールプレキャストコンクリート工法による集合住宅施工法を実用化し、神奈川県横浜市の超高層マンション2棟(25階建2棟)(「ヨコハマタワーリングスクエア」)に適用して現在施工を進めています。

■ 背景

近年の集合住宅は、ますます超高層化がすすめられつつあります。その一方、構造形式としては、耐久性・造形性・経済性・対風ゆれ性能といった様々な優位性を持っている鉄筋コンクリート造が増加しています。

超高層建物といえども事業工期の長期化は許されない昨今の事情のなか、工期が長期化しがちな鉄筋コンクリート構造建物の建設工期の短縮手法として、プレキャストコンクリート(以下PCa)工法が盛んに取り入れられています。

従来の高層ラーメン建物に採用されるPCa工法では、梁や柱を別々のPCa部材とした場合は柱梁接合部が現場打ちコンクリートとなります。また逆に柱梁接合部を一体のPCa部材とした場合には梁中央部が現場打ちコンクリート施工部分として残ります。この現場打ちコンクリート部分の施工のためには、型枠・鉄筋作業やコンクリートの養生期間確保の必要があり、いっそうの工期短縮の足かせとなっています。

 ■ 特徴

このほど当社にて開発したスクゥラム工法(SQRM=Sumitomo Mitsui Quick Rc system)は、柱梁の主要構造部材に現場打ちコンクリート接合部をほとんど設けないPCa工法であり、このため先に述べた工期短縮への制約が少なく、S造なみの施工速度を実現することができます。

三井住友建設では、本工法を採用した場合の基準階施工工期として、建物規模にもよりますが1フロアーあたり4ないし3日が標準工期、そして施工条件が満たされる場合にはそれ以下も無理なく可能と判断しております。

主要構造フレームである、柱梁を極力PCa化することによる効果は工期短縮以外にも数多くあります。

超高層となるにしたがってますます高強度化するコンクリートを、品質管理の行き届いたPCa工場にて全て製作することにより高品質な構造躯体とすることができます。

また、従来は現場でのコンクリート強度別の打ち分けが困難であるため、床を含む全ての建物部位に比較的高価な高強度のコンクリートを打設する方法が多く採られています。本工法では柱梁部材の大部分をPCa部材とすることにより、床など各々の部位に適したコンクリート強度とすることができるので、この点で経済性に優れています。

さらに、近年集合住宅に数多く取り入れられている柱を外周部に配置する構造形式(以下アウトフレーム形式)の場合、本工法は、外周部の柱梁に現場打ち部分がないため、柱梁の断面寸法を増加させることなく無足場施工を実現することができ、より一層の経済性・工期短縮を実現します。

スクゥラム工法概念図

スクゥラム工法概念図

 

─ スクゥラム+スリムフラッツで超短工期超高層板状集合住宅 ─

●物件概要

当社は東京都中央区の大川端地区をはじめとして、これまでに超高層住宅に関して数多くの実績を積み重ね、事業主の多様化するさまざまな要求に応えてきました。

さらに今回、神奈川県横浜市に建設中の超高層マンションにおいて、新しく開発した柱梁PCa工法(スクゥラム工法)を用いた、アウトフレームと連層耐震壁を組み合わせた構造方式(スリムフラッツ構法*1)による超高層板状住宅を実用化しました。この物件の概要は以下のとおりです。

物件名 ヨコハマタワーリングスクエア
事業者名 オリックス・リアルエステート㈱、㈱ランド、相模鉄道㈱、阪急不動産㈱
設計施工 三井住友建設㈱
建設地 神奈川県横浜市
敷地面積 約11,183m2
建設概要 25階建の高層住宅棟2棟625戸(予定)
共用施設棟(クラブハウス)、地下・立体駐車場棟、付属棟
竣工予定 2005年3月

 

ヨコハマタワーリングスクエアの住宅棟は、E棟(地上25階、地下1階15連戸)・ W棟(地上25階、地下1階12連戸)の超高層板状住棟2棟から成ります。

E棟・W棟ともに2003年1月に、日本建築センターの超高層建築物構造性能評価を取得しています。現在、E棟を1フロアー4日、W棟を1フロアー3日の標準サイクルとし、全体工期24ヶ月で施工中です。

「ヨコハマタワーリングスクエア」全体完成予想図

「ヨコハマタワーリングスクエア」全体完成予想図

●本工事の特徴とスクゥラム工法の概要

今回当工事に採用している構工法の概要と特徴は以下の通りです。

① 柱梁仕口部一体型のPCa部材と、当社特許工法である柱PCa部材の鉄筋を下向きに差し込む工法との組み合わせであるスクゥラム工法の採用により、外周アウトフレームの柱梁構造体をまったく現場打ちコンクリート部分の無いフルPCa構造としました。
② 建物全体では、柱梁のPCa部材には、設計基準強度で最大1平方ミリメートルあたり60ニュートンの高強度コンクリートを使用しています。
③ 柱梁構造部材の大部分を品質管理の行き届いたPCa工場にて製作しています。
④ スクゥラム工法を構成する一体化プレキャスト構造の構造性能を、当社技術研究所にて実際に構造実験を行い、その健全性を確認しました。
⑤ PCa部材のジョイント部には、高強度(最大70ニュートン)の無収縮充填グラウト材を使用しています。今回の物件の計画に先立ち、数多くの実物大充填施工実験を行い、高い充填性能を確認しています。

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●今後の展開

当社は、従来より高層住宅に関して数多くの実績を積んできました。今回実用化したスクゥラム工法は、従来の工法とともに、今後高層住宅においてますます多様化する要求への一つの回答として位置づけられるものです。本工法は中層から超高層まで幅広く適用可能ですが、特に比較的長い工事工期を必要とする、20階程度以上の超高層集合住宅においてその効果を最大限に発揮すると考えられます。 また、今後も新たな技術開発を続け、既存の技術とも組み合わせて、バラエティに富んだ超高層住宅を展開していく方針です。

*1 スリムフラッツ構法:連層壁を利用して建物の強度と変形性能を確保しつつ有効率の高い板状超高層住宅を可能とする構法です。

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

施工事例

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エネルギー関連

三田川太陽光発電所
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