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リリース

新発想ハイブリッド液状化対策工法(SLiC(スリック)工法)の開発 ― 2020年東京オリンピック・パラリンピック関連施設への展開も視野に ―

三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 則久 芳行)と株式会社不動テトラ(東京都中央区日本橋小網町7番2号 社長 竹原 有二)は、液状化被害の低減を実現するSLiC工法(Simple Liquefaction Countermeasure Method)を開発しました。SLiC工法は、地表面近くの地盤を固める方法と杭穴に砕石を充填する方法を併用したハイブリッド形式にするにより、液状化発生時に生じる噴砂現象や構造物の不同沈下を防止します。本工法は、新築物件および既存物件の外構部に対して適用可能で、従来工法に比べて6割程度の費用でコストパフォーマンスに優れた液状化対策を実現するものです(図1参照)。東京湾岸を中心に計画されている2020年開催の東京オリンピック・パラリンピック関連施設周辺敷地への積極的な展開を目指しています。なお、本工法は現在特許出願中です。

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図1 SLiC工法の適用概念図

 

■ 背景

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、東北地方から関東地方にかけて、これまでにない甚大な被害をもたらし、沿岸部においては、著しい液状化現象が発生しました。地震被害調査によれば、建物敷地内において、液状化対策工を適切に実施した建物基礎部分の被害はほとんど確認されていませんが、液状化対策工を行っていない建物周辺の外構部(周辺施設、駐車場、門扉など)では、顕著な液状化被害が生じています。東日本大震災の教訓を活かすためには、敷地内の外構部への適用を目的とした液状化対策工が求められています。

 

■   工法の概要

SLiC工法は、地表面の浅い地盤に、セメント系の固化材を撹拌、混合し、転圧によって締め固めた路盤または舗装路盤と地震時に砂層内に生じる地下水の圧力の上昇を抑え、速やかに消散させる目的の砕石杭を組合せたハイブリッド形式を採用することでコストパフォーマンスの優れた液状化対策工を実現します。また、新築物件に対するだけでなく既存物件の外構部(平面駐車場など)に対しても適用できる工法です。

従来の考え方では液状化対象層全長にわたって砕石杭を施工する必要がありましたが、SLiC工法は砕石杭を5~9m程度施工することで、砕石杭とその上部に設けられる浅層改良路盤または舗装路盤によって、非液状化層に相当する地盤を構成するものです。SLiC工法は図2に示すように、表層の路盤の作り方によって2種類を分類できます。表層地盤を浅層混合処理で地盤を固めるタイプは主に外構のゴミ置場、ポンプ場などに適用できます。また、表層が舗装路盤の場合は、駐車場などに適用できます。

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図2 SLiC工法の種類

 

■  性能検証

SLiC工法の対策効果を確認するために、東京大学 東畑研究室の全面的協力を得て振動台実験を実施しました。実験結果より、SLiC工法の有効性が確認されました。

 

■  特徴

SLiC工法は、以下のような特徴を有しています。

 《コスト》

液状化対象層が、GL-8m程度であれば、砕石杭の打設間隔が大きくなりかつ打設長が短くなるために静的締固め工法などの従来工法と比較して、6割程度のコストになります。(図3参照)

図3 従来工法とのコスト比較

図3 従来工法とのコスト比較

《施工性》

図4に施工手順を示します。

図4 施工手順

図4 施工手順

 

■ 今後の展開

三井住友建設と不動テトラは、SLiC工法を積極的に適用することにより、大地震時においても居住者、使用者の日常生活が円滑に継続していく構造物の提案を目指します。構造物の要求性能に応じて、既存の液状化対策工法とSLiC工法を使い分けることで、適材適所の液状化対策を幅広く実現します。

また、2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックでは液状化が予想される湾岸地域に多くの施設が計画されており、それらの敷地の開催期間中および将来にわたる安全性を確保するために、本工法の積極的な適用を目指します。両社は、高度化、多様化していく事業主のニーズにお応えできるように技術開発を進め、建物と敷地地盤の高品質・短工期・低コストを追求していきます。

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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