特命!プロセス・ブランディング部

この物語は「限りなくリアルに近いフィクション」です。

#06 商品開発のプロセスって?~キャノピーパーキング~

社員食堂

社員食堂

はじめてのプロセス発掘会議から数日が経ち、各メンバーが「次のネタ」 を探しているある日のこと、ネェさんとヒメちゃんが社員食堂で食後のアイスを食べながら、やっぱり話題はPB部ネタに…

「ヒメちゃん、この前の免震レトロのプロセス会議どうだった?」

「そうですねぇ~。正直、技術的な所は難しくて理解しづらい部分もあったんですけど・・・衝撃だったのは、住んでる家の柱を切っちゃうってとこですよね。ずいぶん過激な事を考えるなぁと感心しちゃいました。一言『免震』と言っても、いろんな工夫や配慮があるんだなぁ~、って。」

「そうよね。工事中でも『住んでる人には普段通りの生活を送ってもらいたい』とか、いろんな技があるってことよね。ほんの少しだけ、当社が『大切にするプロセス』の意味を感じることができたような気がするわよね。」

「私なんかこの話を聞いたら、免震構造のマンションに引越したくなっちゃいました!!」

「構造設計部門の人に聞いてみたら、新築マンションでも『免震構造』にする物件が増えているらしいし・・・。私も考えよっかな・・・」

「あれ?ネェさん、ヒメちゃん、2人でランチ? 隣に座っていいかな?」

「あ、ボス、もちろんです! 春になって暖かくなったし、いよいよ『波乗りシーズン』到来ですねっ。」

「そうなんだよ。テンションあがっちゃうよね!2人も茅ヶ崎に来たくなったらいつでも言ってね~」

「あ、ありがとうございますぅ・・・。 ところで、その手にお持ちのものは何ですか?」

「あっ、気付いちゃった?これはね、『SuKKiT World』っていってね。いま売り出し中の集合住宅システムSuKKiT(スキット)を中心に、住宅設計技術の最新情報を発信するパンフレットなんだ。で、これがその創刊号!」

「SuKKiTって、当社が展開しているマンションシリーズですよね。私だって、知ってますよ!最近、私の周りでも良く耳にするので、社内でもすごく浸透している気がしたところです。宣伝効果バッチリ、みたいな!」

「そうそう。で、創刊号の記事でね、新商品の『キャノピーパーキング』を特集したんだ。どう?」

【SuKKiT World】

【SuKKiT World】

「・・・・・」

「・・・・・」

「うん?どうしたの?」

「え~っと~、イマイチ何がすごいのかが、よくわからないっていうか・・・」

「え・・・?!」

「あっ?!ボス、すみません。だって、ただの屋根付けた駐車場ってことですよねぇ。これが何か?」

「・・・・」

「あれ、ボース?・・・ネェさん!ボスが固まっちゃいました!!」

「・・・・」

「確かにパッと見ただけだとどういいのかわからないかもしれないけどね。実際に使っている人には、「これは良い!」 って気付いてもらえるんじゃないですか、ボス。」

「・・・!!
だよね~。やっぱリーダーはわかってるなぁ~」

「あ、ボスが復活・・・っていうかリーダー、いつからいたんですか!」

「ですよね、ボス。では折角なので、キャノピーパーキングについてご披露いただいても良いでしょうか?」

「オーケー!じゃあ、まずはマンションによく設置される多段式駐車場の話をしよう。こういう形式の駐車場って知っているかな?」 pb06_img03

「あ、それよく見かけますね。3層とかになっていて、普段は下の駐車スペースは地下に潜っているタイプですよね。」

「そう!それ。でね。このキャノピーパーキングは、そういった駐車場の車路部分に屋根を掛けようっていう商品なんだ。」

キャノピーパーキング

【キャノピーパーキング】

「え~、車路に屋根をかけるんですか? 車の部分に屋根をかけるならわかりますけど・・・」

「車を守るために屋根をかけるというのはあるけど、この商品はちょっと視点が違うんだな。みんなはこういう多段式駐車場での入出庫手順を知ってる?」

「使ったことがないので、詳しくはわからないですけど・・・」

「一般的な多段式駐車場での入庫時はね、

① 車両を駐車場付近に駐車

②(一旦おりて)駐車場の操作盤にキーを差し込み起動
③「列選択スイッチ」を操作し、入庫する区画番号に合わせる。
④ 周囲の安全を確認し、「装置内安全確認ボタン」を押す。
⑤ 上昇スイッチで、駐車パレットが入出庫レベルで停止。
⑥ ゲート開閉スイッチを操作し、ゲートを開ける。

⑦(再び)車両に乗り込みパレットに入庫。

⑧ 再び降車し、周囲の安全を確認後、「装置内安全確認ボタン」を押す。
⑨ ゲート開閉スイッチを操作し、ゲートを閉める。
⑩ パレットが自動的に下降し、所定の位置で自動停止。
⑪ 操作盤のキースイッチをOFFにしてキーを抜く

⑫ 徒歩で帰宅

と、こんな感じになるんだ。」 pb06_img05

「なるほど~。機械の操作があるから、車の出し入れのためにいちいち乗り降りが多かったりするですね。」

「そうなんだ。この機械を操作している間にね、雨が降っていたら傘を差したり畳んだり・・・と、結構不便だと思うんだよね。しかも買い物帰りで大きな荷物があったり、小さな子供がいたりしたら尚更なんだよね。」

「だから車路に屋根。『利用者目線』で考えたアイデアってことですね。」

「そう、その通り!
利用者の目線で、何が不便なのか、本当に嬉しいことは何なのかといったことを考えることが商品開発の鉄則だよね。でも、それだけじゃない。利便性よりも、もっと大切なことがあるんだ。それはね、ズバリ安全性。」

「普通の多段式駐車場って、なにか危険なんですか?」

「いやいや、安全対策は十分にされている。だけど、あれだけ大きなものが動く機械だから『完璧』といいきるのは難しいんだよね。
というのも、これまでの多段式駐車場は入口のゲートがチェーン式だったんだけど、事故などもあってゲート式を採用する傾向にあるんだ。キャノピーパーキングの場合は、屋根用の支柱を利用することで、フェンス式のゲートを容易に設置にすることができるので、安全性の一層の向上にも役立てるわけ。」

チェーン式ゲート                  フェンス式ゲート

チェーン式ゲート                  フェンス式ゲート

「なるほど。それはいいですね。小さな子供がいる家庭も安心ですね。」

「そう、それに実はもう一つ欲張って「おまけ」をつけちゃった。」

「もう、なに欲張っちゃったんですか~?
わかった!屋根の上に、また駐車場とか駐輪場を造っちゃうとか?!」

「そうそう・・・そうすれば、駐車場の台数も更に確保できるしね・・・って、違―う!実は、屋根の上に太陽光発電パネルを設けてその電気を利用できるようにしたり、雨水を集めて植栽の水やりにも利用できたり、キャノピーパーキングに『創エネ』『省エネ』の要素も組み込んだってこと。」

「ですよね、そんな訳ないですよね。
「安全性」「利便性」「エコ」の三位一体駐車場、それがキャノピーパーキング!って事なんですね。「ただの駐車場」とか言ってスミマセン!説明を聞けば聞くほど今までありそうで無かった商品になってるんですねー。」

「マンションって建物内部の方を優先しちゃいがちだけど、あえて駐車場に目を向けた商品というのも、当社らしい視点ですね。」

「そうだよね。っていうか、ウチがこだわる「マンションの商品開発プロセス」ってことで、今ので立派なPB部ランチミーティングになっちゃったんじゃない?」

「本当ですね。じゃあ今日の話をまとめてメンバーに報告しておきますね。」

「ネェさん、よろしく!
いやぁなんかいい仕事したって感じだな。明日は気持ちよくいい波に乗れそうだなぁ!良かったらみんなもどう?」

「だから~、遠慮しますって・・・。だって、平日じゃないですか!!

食堂でゆっくりランチを、と思ったら、いきなりマジメな話題で盛り上がってた。
どうもヒメちゃんのいるところで事件が起きているのかも?
「わかる人さがせ」、「わかる人を巻き込め」って結構実践してくれているようだ。
それにしても、このところマンション分野の商品開発部門ががんばっていて露出度が高い。プロセスブランディング部の活動も、ぜひこういう活動を応援できるようにしていきたいものだ。ということで、次回ネタは何にしよう・・・

キャノピーパーキング・・・特許出願中、商標登録出願中