Project土木 新しい都市機能の創造 1/2

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費やした歳月10年以上

東京を一巡する地下鉄初の環状線「都営大江戸線」。北西部へ延びる放射線とともに、都内の他鉄道ときめ細かく連絡するこの路線は、大都市・東京のこれからの交通ネットワークを支える重要路線である。開業まで足掛け10年以上も掛かった環状部の土木工事には、日本を代表するゼネコン各社が集まった。三井住友建設もそのひとつ。春日駅を起点として、本郷三丁目を経て上野広小路までの「春日・本郷工区」(全長1896.5m)の工事に、JV(共同企業体)で取り組んだのがこのプロジェクトだ。
開削工事による2つの駅部は、春日駅が延長166.5m、本郷三丁目駅が160m。駅と駅の間のトンネル部は外径5440mmの泥土圧シールド工法で主に施工。東京土木支店の今井は、入社初年度から開通した後まで、約10年間プロジェクトのほぼ全工事の施工管理を担当した。「この工区は、各所で既設の重要構造物を抱えていたこともあり、非常に複雑な工事が多かった。にも拘らず問題なく完成できたのは、サポート体制を含め、“チームワーク”が良かったからだと確信しています。利益を生むのは現場だという現場第一主義の考えが会社にありますので、プライドを持って仕事を進められました」。工事の全てを知る今井は、プロジェクトで発揮された“三井住友建設らしさ”をそう語る。

技術的に難易度の高い施工

「春日駅は民家やビルの多い国道部での作業でしたので、まず電気・ガスなどのライフラインに影響がないよう調査し、埋設管を移設しました。それから土留杭を施工し、覆工板を敷いて道路を確保しながら、その下で掘削を進めました」。開始当初を今井はそう振り返る。斯波が参加してきたのは、ちょうどその頃。当時、土木設計部だった彼は、春日駅近くを走る都営三田線の線路に変異が起きないか、解析を依頼された。また、文京区役所への連絡通路を作る際、電話線や電力の共同溝の下でどう掘るかの解析も担当。「現場からこれを検討して欲しいという依頼があれば、それに応えるという感じです。入社直後で何も分からない中、本を読んだり試行錯誤しながら何回も解析したり…苦労しました(笑)」。
当時、入社2年目だった丸山は、機電係として、主にシールド工法のマシンが発進する前に、詳細な電気計画を作るため本郷事務所に配属された。シールド工法とは、トンネル断面に合うように組み立てたセグメントと呼ばれるコンクリート製リングを、地中に押し進めながら土砂を掘削し、トンネルを構築する方法。三井住友建設が得意とする技術のひとつである。「シールドは、本郷三丁目を起点に春日方面と上野方面の2つの方向があり、それぞれ単線並列、計4シールドで施工。中でも三田線と共同溝構築時の残置杭を撤去しながらの掘進は、技術的にも難易度の高い施工でした」と丸山。

それぞれの役割の違いの中で

このプロジェクトは工区が広いこともあり、現場は〈春日駅〉〈本郷三丁目駅〉〈本郷シールド-春日方面〉〈湯島シールド-上野広小路方面〉〈連絡通路〉の5つに分かれる。最盛期はそこにJV全体で70名以上の社員、400名近くの作業員が動員された。こうした現場を事務職の立場でフォローしていたのが田中だ。彼は本郷事務所に常駐し、工事損益管理はもちろん酒席の面倒にいたるまで、幅広い業務を支えた。「音と振動に関する近隣対策も大変でした。心象を害しない範囲で言うべきことは伝え、抑えるところは抑え…菓子折りを持って、という時もありましたね」。
田中に続き、春日駅部の工事に、大阪支店からやってきたのが辻本だ。彼の主なミッションは、後楽園駅との連絡通路にまつわる共同溝を新しく作り直すこと。また、今井との連携で、24時間工事体制の昼~夜の引き継ぎも日々行っていた。「工事がうまく流れていくには、昼と夜の工事のつながりが重要。工種によっても違いますが、“夜こういうトラブルがあったので、昼はこの点に気を付けてほしい”等、引き継いでいかなければなりません」。
こうして、当時まだ20代だったメンバー5名は役割は違えど、プロジェクトの中でそれぞれの業務を着実にこなし、成長を重ねていった。

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施工事例

タイ ノンタブリ橋1

橋梁・PC構造物

ノンタブリ橋

タイ王国初のエクストラドーズド橋
橋 長:460m、最大支間:200m
PC工学会賞(2015)

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橋梁・PC構造物

桶川第2高架橋

世界初のバタフライウェブを用いたプレキャストセグメント橋 
橋 長:3,089m、最大支間53.0m
PC工学会賞(2015)

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橋梁・PC構造物

郡界川橋

国内最大規模の連続ラーメン橋
橋長740m、最大支間124m
PC工学会賞(2015)

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エネルギー関連

三田川太陽光発電所

発電出力:1,000kW
太陽電池:多結晶シリコン型250W×4,396枚=1,099kW
パワーコンディショナー:500kW×2台