Project建築 風景をつくる現場 1/2

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風景をつくる現場
~青山パークタワープロジェクト~

街並みを彩るタワーマンション

kenchiku_ph01 ファッション、文化の情報発信地である青山と、IT関連の一大ビジネス街として近年注目を集めている渋谷とのほぼ中間に建設され、ランドマーク的存在でもある「青山パークタワー」。青山通り、明治通りといった目抜き通りから一歩入っただけという立地にも関わらず、都心の喧騒とは無縁の緑豊かな敷地は、公開空地として地域に開放されており、周辺住民の憩いの場ともなっている。
建設地は、ガラスメーカーの社宅の跡地であり、遊休不動産の有効活用の一環として事業主側の期待も大きかった。都心の超一等地にふさわしいライフスタイルを叶える居住空間、周辺地域との一体化を目指し、街並みづくりの向上にも配慮するという計画として、基本設計がスタート。「事業性、住宅としての性能、近隣への影響等を考慮した結果、タワー型とすることに決定しました。渋谷の1丁目という一等地で、これだけの大規模プロジェクトはなかなかありません。お客様にも、日本一の物件をつくりたいという思いがあり、施工を担当した我々も、その思いに動かされていました」と建築営業本部の上原は当時を振り返る。

都市と居住空間をデザインする

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物件のコンセプトは、洗練された青山の街の雰囲気「aoyama-air」を凝縮したタワーマンションであること、「住む人のこだわりに応える永住空間」。デザイン監修に光井純氏を迎え、スタイリッシュなタワーマンションであることと同時に、多様なライフスタイルにきめ細かく応えられる物件であることが求められた。
設計本部小林は、「間仕切りや住宅設備の自由度を高くするために、構造躯体と間取り、内装を分離したSI(スケルトンインフィル)を組み込みました。タワーマンションでSIを採用することは当時まだ珍しかったと思います。150㎡を越える物件については、構造体の中に一戸建てを建てるようなイメージで、お客さまの要望を一件ずつヒアリングしていきました」と語る。また、外壁には21種類のタイル、3種類の天然石、アルミ、ガラス等様々な素材を使用し、建物の立面自体がアドレスになるというファサードアドレスという考え方が取り入れられた。「街に馴染み、空に溶け込むようなデザインを表現するため、外観上では垂直性とグラデーションを強調する繊細かつ高度な仕上げ技術を要求されました」と語るのは、施工管理を担当した東京建築支店の三浦。さらに、「躯体に新開発の鉄骨鉄筋コンクリート構造フレームを用いていたため、施工の難易度も高かったと思います。

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躯体構築には当社の急速施工工法DOCを採用しましたが、鉄骨フレームの垂直精度の確保、強風対策、各フロア毎に異なる仕上げ仕様への対応等、超高層建築ならではの苦労の連続でしたね。最先端技術の詰まった物件でした」と振り返る。工事のピーク時、現場に出入りしていた関係者は800人を超えていたという。これだけ多くの人間を舵取りしながら、工事計画、品質管理はもちろんの事、工程、安全を含めて現場の作業がスムーズに進行するように指揮を執ることも三浦の重要な役割となる。事業主、デザイナー、そしてそこに住む人の想いを試行錯誤しながら形にしていく、それが施工担当者たちの使命であった。


こだわりを形にする"現場力”

kenchiku_ph07 デザイン監修の光井純氏以外に、青山パークタワーには、内田繁氏、アントニオ・チッテリオ氏、ケリー・ヒル氏の3名のインテリアデザイナーが携わっていた。「デザイナーの自由な発想で自由なコンセプトの物件が提案される。それを施工する側として、調達できる素材で具現化していくために、かなりの時間と労力をかけました。実際に人が住むことになるので、デザイナーの意向だけではなく、使い勝手や後のメンテナンスなどについても考えなければいけませんからね」と口々に当時の現場の苦労を振り返る。消防法上使用できない資材、日本の気候には向かない素材が提案されることも多く、それに代用できる素材を探すため手を尽くした。
「青山パークタワーは、マンション建築において、デザイナーさんが内装まで関わってくるというはしりの物件だったと思います。構造自体も非常に複雑なサイクルでつくり上げていったので、最初のうちは毎日のように技術研究所のスタッフが来て、現場で打ち合わせをしながら改善を重ね、工事を進めていきました」(三浦)。現場だけでは処理しきれない課題が出てくることも想定されたため、外装、内装、外光、植栽といった一つひとつのプロジェクトごとに分科会を立ち上げ、全社をあげてそれぞれの想いに応えていった。

青山パークタワー
発注者:三井不動産レジデンシャル、住友商事、三井物産、オリックス不動産
設計・監理:三井住友建設
竣工年月:2003年5月
構造・規模:SRC造、S造、地上34階地下2階、制震
延床面積:53067㎡
所在地:東京都

施工事例

タイ ノンタブリ橋1

橋梁・PC構造物

ノンタブリ橋

タイ王国初のエクストラドーズド橋
橋 長:460m、最大支間:200m
PC工学会賞(2015)

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橋梁・PC構造物

桶川第2高架橋

世界初のバタフライウェブを用いたプレキャストセグメント橋 
橋 長:3,089m、最大支間53.0m
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橋梁・PC構造物

郡界川橋

国内最大規模の連続ラーメン橋
橋長740m、最大支間124m
PC工学会賞(2015)

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エネルギー関連

三田川太陽光発電所

発電出力:1,000kW
太陽電池:多結晶シリコン型250W×4,396枚=1,099kW
パワーコンディショナー:500kW×2台