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免制震装置の応用 ~巨大地震から微振動・固体音まで~
  • 建築

免制震装置の応用とは

 巨大地震から微振動・固体音まで、さまざまな振動や揺れを止めるために、実績豊かな免制震技術や装置を応用して最適な方法をご提案いたします。

概 要

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 お客様が抱える振動/震動の問題は実にさまざまですが、これらの問題解決のために、豊富なメニューのなかから最適の対策を選択し、設計・施工でお応えいたします。 振動/震動制御システムは、いずれも電力や動力を必要としない「パッシブな制御方式」です。このため、地震時や停電時を問わず、いつ、いかなる事態にあっても確実に作動いたします。地震による揺れから、ミクロン単位の微振動、固体音まで、メンテナンスフリーを基本思想にして開発された数々のシステムをぜひご活用ください。

各種防振・防音デバイス

 地震や台風による揺れに限らず、建物の内外で生じた振動が構造体に伝わると、室内で不快な揺れや音として感じられるようになります。これを抑制するために、振動源と受振点とのあいだで振動を遮断する仕組みが使われます。 振動といっても、人体に感じることが問題であったり、建物の損傷や破壊が問題となったり、さまざまです。ひとが感じない領域であっても精密機器にとって障害になる場合もあります。したがって、揺れや音などの振動の特性を十分把握し、また、受振点での振動の許容範囲を十分熟知したうえで、適切な防振、防音の計画をすることが肝要です。

LRI免震(A)

(A)

 積層ゴムの中心部に鉛プラグを有する免震装置(LRI:Lead Rubber Isolator)は、ニュージーランドで開発され、三井住友建設が1986年に国内で初めて実用化したものです。これ以来、わが国の大型免震建築の歴史が始まり、その後の免震技術の普及のもととなりました。 巨大地震に対して十分な性能を発揮するための思想と免震設計手法は当社オリジナルのもので、ほとんどのタイプの建築物に対し、オーダーメイドで最適な免震性能を計画いたします。

CLB免震(B)

(B)

 積層ゴム免震装置は軽量建物には不向きです。このため当社は、従来は免震化が困難とされた戸建て住宅や低層鉄骨建築にも適用できるように、転がり支承を利用した画期的なCLB(Cross Linear Bearing)免震工法を開発しました。 戸建て住宅のCLB免震システムはすでに公的機関の一般認定品となっており、豊富な実績を誇っています。また、転がり支承部の耐荷重能力を向上させて、重量建築物のCLB免震化も実用化しています。

制震壁(C)

(C)

 鉄骨造の超高層建物は地震や台風のときにゆっくりと大きく揺れるような構造になって います。このような大きな揺れはなかなか止まらず、船酔いのような不快感をもたらします。 制震壁は鋼製の箱の中に粘性体を封じ込めた装置です。建物に投入された振動エネルギーを制震壁が大量に消費し、建物の揺れを抑制する働きを発揮します。そのため、コンパクトで通常の壁と同様に配置できることもあって、専門家からの評価も高く、最近の超高層制震建築の主流になっています。

減衰こま(D)

(D)

 円筒部材の軸方向の動きをボールネジの原理で高速回転に変換して、回転時の粘性抵抗力を発揮してエネルギーを吸収する装置です。 新築や既存建物の改修を問わず、ブレースの一部に組み込んで地震エネルギー吸収装置として用いることができます。また、鉄塔や超高層建築の風揺れを制御するほか、部屋の上下の床のあいだに取り付けて微振動を制御するなど、応用範囲が極めて広く使いやすいのが特長です。

アクアダンパー(E)

(E)

 建物頂部に設置した水槽の中の水の揺れ(スロッシング)で建物の揺れを低減するダンパーです。建物とほぼ等しい固有周期をもつ振動体を設置すると、建物本体の運動エネルギーを振動体が吸収して揺れが小さくなるという原理を液体(水)に応用したものです。超高層建物や展望タワーなどの構造物の風による横揺れを効果的に抑えます。

免震レトロフィット(F)

(F)

 既存の建物を免震化して地震時の揺れを大幅に低減いたします。このため構造体を補強する必要がほとんどなく、建物のオリジナルデザインに影響を与えずに耐震改修をすることができます。 わたしどもの免震レトロフィット構法は、重量建物にはLRI、軽量建物にはCLBを選ぶことができます。さらに制震壁を併用して高性能化を図ることも可能です。作業のほとんどが免震装置を設置するフロアだけに限定できますので、そのほかのフロアを通常通り使いながら工事を進めることができます。

制震レトロフィット(G)

(G)

 旧耐震基準による建物を耐震補強するとき、建物を強くするだけでは、かえって揺れの激しさが増すことがあります。このような場合、制震装置に地震エネルギーの大半を吸収させて地震時の建物の負担を軽くするのが得策です。 既存の建物に骨組を付加し、これに減衰こまを組み合わせた制震システムは、建物の外側だけの工事ですみますので、内部空間の日常生活や作業に支障をきたすことがありません。

CLB床免振(H)

(H)

 地震時の大きな揺れに対して建物が健全でも、部屋の中の収容物が飛散し、倒れ、かなりの重量物が移動、衝突するなど、機能面で大きな被害をもたらすことがあります。CLB免震装置を応用した床免振システムは、居住空間でのこのような心配を取り除きます。新築でも既存の建物でも床から20センチ程度の高さで免振床をつくることができます。 このシステムは、1996年に国土交通省(当時・建設省)の技術評価(第96217号)を取得しています。

吊り床免振(I)

(I)

 精密作業を必要とする部屋を、外部から伝わる交通振動等から絶縁するために、対象とする床を上部構造体から吊り下げて、コイルスプリングで支持した構造の床システムです。これは振り子の原理を応用したもので、上下方向、水平方向の床の周期を長くするとともに、エネルギー減衰装置を組み込んでいますので、ミクロン単位の超微振動を制御することができます。 新築時以外にも既存の建物に免振床をつくることも可能です。

PSA除振(J)

(J)

 非常に微細な振動に敏感に反応して振動のエネルギーを減衰させるコンパクトなパワフル・ショック・アブソーバー(PSA)です。 水鉄砲のようなシリンダーの内部に粘性体を封じ込め、ピストンの両側を細い管でつないだ構造になっており、微細なピストンの動きに伴って管のなかを粘性体が高速で移動し、このときに粘性体の抵抗によって大きな振動減衰力が発生します。 地震による揺れの制御から、精密作業を必要とする箇所の微振動制御まで、幅広く活用できることが特長です。

固体音低減ボード(K)

(K)

 この商品は、建物内外の振動源から構造体を伝わって、室内の天井や壁の仕上げ材をスピーカーのように揺さぶって聞こえてくる低周波の騒音(固体音)を抑えるものです。せっこうボードの裏面に振動を減衰させる性能をもつゴムを貼り付けたもので、振動周波数特性に応じてゴムの面積を調整する点にノウハウがあります。この種の用途で用いられる鉛シート等に比べて、廉価で性能が優れています。

実施例

あらゆる用途、様々な振動問題のシーンで、これらの装置群のなかから最適なものが選ばれて採用されています。

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三田川太陽光発電所
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