生物多様性簡易評価ツール「いきものプラス」を同業8社で共同開発 -建築物の設計に関する生物多様性への取り組みを支援-

三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 則久 芳行)は、㈱安藤・間、㈱淺沼組、㈱鴻池組、西武建設㈱、㈱錢高組、東亜建設工業㈱、西松建設㈱との共同により、建築物の設計において、CASBEE注(1) に準じて生物多様性への取り組みを評価する簡易ツール「いきものプラス™」(商標登録出願中)を開発しました。

生物多様性に関する国の基本的方針「生物多様性国家戦略2012-2020注(2) 」では、生物多様性に関する客観的な評価を可能にする、科学的基盤の強化が求められています。

生物多様性の認定・認証制度としては既に、ハビタット評価認証制度(JHEP)注(3) や社会・環境貢献緑地評価システム(SEGES)注(4) などがありますが、「いきものプラス™」は建築設計者の視点に基づいて開発され、次の特長を持っています。

  • 設計者が敷地情報や取り組み内容をパソコンに入力するだけで、生物多様性に関連した項目の点数を算出できます。
  • 植栽植物ガイドなどのデータと連動し、植物や動物(鳥類など)との連関図を表示できます。
  • 上記を活用することにより、顧客に対して、生物多様性配慮型の建築物の提案が可能となります。

 

〔本ツールの構成〕

評価機能と付加機能から構成されており、CASBEE新築(簡易版)における建築物の環境品質(Q)、建築物の環境負荷低減性(LR)それぞれの生物多様性に関する評価項目の一部を対象としています(図1)。

 

〔評価機能〕

評価機能では、以下のとおり設計案の評価を行います。

  1. 設計案評価システムをクリックし、原設計案または設計イメージに沿って数値を入力し,かつ取り組み内容を選択します(図2、図3)。
  2. CASBEE対応型評価点といきものプラス評価点(独自評価)の2種類の点数が出ます(図4)。CASBEE対応型評価点は、CASBEEの評価基準に合わせて点数評価したものです。一方、いきものプラス™評価点は、生物多様性に関する独自の観点からCASBEE対応型評価点とは異なる基準で点数評価したものです。
  3. 上記に基づき、原設計案より高い評価となる設計変更案が表示されますので、設計担当者は原設計案と設計変更案の内容を比較検討することができます。

 

〔付加機能〕

付加機能として、以下のメニューを用意しています。

1) 敷地や建物への推奨緑化面積が表示されます(図5)。

2) 計画地の潜在自然植生の情報に基づく「推奨植栽植物種」が確認できます(図6)。

3) 植物種とそれに誘引される動物(鳥類、蝶類)の代表的な種との連関図が表示され、生物間のネットワークが確認できます(図7)。

4) 計画地に誘致できる鳥類の代表的な種(誘致種)が表示できます(図8)。

(注:2~4の機能は、当面は東京23区のみ。)

今後8社は、生物多様性に関心の高い顧客を中心に、「いきものプラス™」を活用した提案活動を行ってまいります。そして設計施工案件への適用実績を積み上げ、本ツールの更なる展開を図ってまいります。

注(1):2001年に国土交通省が主導し、一般財団法人建築環境・省エネルギー機構内に設置された委員会によって開発された、建築環境総合性能評価システム。

注(2):生物多様性条約及び生物多様性基本法に基づく、生物多様性の保全及び持続可能な利用に関する国の基本的な計画。わが国では1995年の制定以来、4度の見直しが行われている。

注(3):公益財団法人日本生態系協会が2008年12月に創設した、生物多様性の保全や回復に資する取り組みを評価、認証する制度。

注(4):公益財団法人都市緑化機構が2005年度から実施している、民間企業・団体による所有地の緑化及びその保全活動について評価・認定する制度。

 

図1 「いきものプラス」TOP画面
図1 「いきものプラス」TOP画面

図2 設計案数値入力画面
図2 設計案数値入力画面

図3 語句選択型設計案入力画面
図3 語句選択型設計案入力画面

図4 設計案採点結果表示画面
図4 設計案採点結果表示画面

図5 推奨緑化面積表示画面
図5 推奨緑化面積表示画面

図6 推奨植栽植物種表示画面
図6 推奨植栽植物種表示画面

図7 生物間ネットワーク表示画面
図7 生物間ネットワーク表示画面

図8 誘致種表示画面
図8 誘致種表示画面

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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