• 環境

バイオトイレとは

バイオトイレとは、木質材の槽に排泄物を直接投入し、撹拌することで微生物の働きにより分解、処理するもので、コンポスト式バイオトイレと呼ばれます。従来のトイレと異なり、上下水道への接続や、バキュームカーによる汲み取りの必要がなく設置のための工事量が少ないため、下水インフラが整っていない場所への設置や、災害時利用などに適しています。一方で、設置が容易である反面、水洗トイレが使えないため便器が汚れやすく掃除の負担が大きい、槽周辺で虫が繁殖するなどの問題があります。また、排泄物を木質材の槽に貯めるため、定期的な木質材の補充や交換も必要になります。

biotoilet_01.jpg当社のバイオトイレ(実証実験機)

当社のバイオトイレの特徴

当社のバイオトイレは水洗トイレと汚水処理槽や貯水槽、蒸発処理槽などで構成したオリジナルの処理水循環型のバイオトイレです。オプションで男性用小便器の追加設置も可能です。

このトイレは、まず汚水処理槽で微生物の力により、処理水と余剰汚泥に分離します。分離した処理水は、貯水槽内で電気分解処理による殺菌・脱色を施して再利用します。余剰汚泥は杉チップを充填した蒸発処理槽に移送・撹拌し、蒸発処理で減容化します。通常利用において放流や汲取りは不要です。

biotoilet_02.png

【当社バイオトイレのメリット】

biotoilet_03.png

実証実験における主要確認項目

2023年10月より、当社の建設現場で処理能力や室内環境を確認しています。

  1. 『大腸菌の発生なし』
    電気分解装置稼働中における「大腸菌検出ゼロ」
  2. 『不快な臭いなし』
    トイレ内、機械室で異常な汚泥臭ゼロ
  3. 『余剰水の溢れなし』
    3ヶ月、2千回以上の利用でも汲み取りゼロ
  4. 『洗浄水の不快感なし』
    トイレ洗浄水の脱色処理による不快感ゼロ

biotoilet_04.jpg

【参考】使用約6ヶ月後におけるトイレ洗浄水

SDGsへの取組み

SDGsへの取り組みとして、地震などの災害地における活用や、インフラの整っていない途上国への普及なども目指しています。また、国土交通省が推進している建設現場における「快適トイレ」の標準仕様を満たしており、建設現場を男女ともに働きやすい環境とする取り組みに寄与すべく、バイオトイレの普及を進めていく計画です。当社はバイオトイレの展開を通じて、世界中に安全で快適なトイレを提供するという社会課題に取り組んでいきます。

sdg_icon_03_ja_2.pngsdg_icon_06_ja_2.pngsdg_icon_11_ja_2.png

環境