超高層集合住宅を超短工期で連続施工

― 超短工期を実現するスクゥラム工法 ―

■ 概要
三井住友建設株式会社(本社:東京都新宿区、社長:友保 宏)は、超高層鉄筋コンクリート構造物における高品質・工期短縮・経済性等の事業主ニーズに応えるべく、
柱梁などの主要構造部に現場打ちコンクリートがほとんど存在しないオールプレキャストコンクリート工法・スクゥラム工法(SQRM=Sumitomo Mitsui Quick Rc system)による集合住宅施工法を実用化。現在、この工法を用いて次々と超高層住宅の施工を行っています。

当社は、従来より超高層住宅に関して数多くの実績があります。今回実用化したスクゥラム工法は、従来の工法とともに、今後超高層住宅においてますます多様化する要求への一つの回答として位置づけられるものです。 
本工法は中層から超高層まで幅広く適用可能ですが、特に比較的長い工期を必要とする20階程度以上の超高層集合住宅において、その効果を最大限に発揮します。本工法の工期短縮と経済性効果により、適用物件が急増しています。

[事例1]
神奈川県横浜市の超高層マンション2棟「ヨコハマタワーリングスクエア」にスクゥラム工法を初適用して施工中ですが、予定通り基準階の標準工期が3日という最短工期にて上棟しました。
本物件の概要は以下のとおりです。

・ 物件名 ヨコハマタワーリングスクエア
・ 事業者名 オリックス・リアルエステート㈱、㈱ランド、相模鉄道㈱、阪急不動産㈱
・ 設計施工 三井住友建設㈱
・ 建設地 神奈川県横浜市
・ 敷地面積 約11,183m2
・ 建設概要 25階建の高層住宅棟2棟625戸
共用施設棟、地下・立体駐車場棟、付属棟
・ 竣工予定 2005年3月

ヨコハマタワーリングスクエアの住宅棟は、E棟(地上25階、地下1階15連戸)及び W棟(地上25階、地下1階12連戸)の超高層板状住棟2棟から成ります。
基準階の躯体工事を、E棟は1フロアー4日・4.5ヶ月、W棟は1フロアー3日・3.0ヶ月の暦日実績で上棟させました。現在、全体工期24ヶ月で来年3月の竣工に向け工事中です。

平成16年4月
2棟目(W棟・写真左側)
基準階躯体施工開始
平成16年6月末
2棟目(W棟) 
実働基準階躯体3日サイクル

[事例2]
現在、東京都江東区で施工中の当物件は、24階建てで全体工期が20ヶ月という超短工期です。この物件に本工法を適用し1フロアー4日という標準工期にて施工中です。

本物件の概要は以下のとおりです。
・ 物件名 クレッセント東京VIEW TOWER
・ 事業者名 株式会社 モリモト
・ 設計施工 三井住友建設㈱
・ 建設地 東京都江東区新大橋
・ 敷地面積 2,002.93㎡
・ 建設概要 地上24階地下2階165戸(予定)
・ 全体工期 平成15年6月末~平成17年2月末(20ヶ月)
この建物では、片持ち床タイプの廊下側順梁、アウトフレームタイプのバルコニー側逆梁、妻側の順梁の全てをプレキャストコンクリート化し、建物の外周面に全く現場打ちコンクリ-トのないフルプレキャストコンクリート構造としています。


クレッセント東京VIEW TOWER 完成予想図

このほか、本工法の採用が決定しすでに着工している物件が2件、さらに設計・構造評定中の物件を2件計画中です。これらの物件では基準階の躯体施工を1フロアー3日または4日サイクルとしています。
これらの建物の構造形式には、アウトフレームと連層耐震壁を組み合わせた構造方式による33階建て超高層板状住宅、ダブルチューブ構造34階建てツインタワー、ラーメンフレーム外周逆梁構造などがあり、本工法の汎用性の高さを示しています。

■ 今後の展開
200mクラスの超高層案件への提案などもすでに複数実施しており、当社では本工法のさらなる技術開発を続け、既存の技術とも組み合わせてバラエティに富んだ超高層住宅を展開していく方針です。

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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