SMC-Tunnelingシリーズ「自動 de 覆工」を開発

―覆工コンクリート打設作業の自動化で省力化・高品質化を実現―

三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 新井 英雄)は、岐阜工業株式会社(岐阜県瑞穂市田之上811番地 社長 宗像 国義)と共同でSMC-Tunnelingシリーズ「自動 de 覆工」を開発しました。

本システムは、山岳トンネル工事における覆工コンクリートの打設作業を、高さ検知センサと配管切替装置を組み合せて自動化するものです。作業状況はタブレットなどでリアルタイムに確認ができ、手動作業対応を含めた一元管理により省力化と高品質化を同時に実現します。

この度、岐阜工業の工場内において実証実験を行い、実用化に目処をつけました。

 

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【システムイメージ図】

 

開発の経緯

現行の山岳トンネルにおける覆工コンクリートは、セントル(移動式型枠)に設けられた打設窓より下方から上方、そして天端へと順に打設します。打設高さの確認は目視によって行われ、コンクリート圧送配管の切替作業は人力によって行われています。

就労人口減少や高齢化による配置技術者の不足が続いている建設業において、作業や管理業務の安全化や効率化による生産性向上は必要不可欠で、これらの課題を解決するために一連の作業を自動化させる同システムの開発に着手しました。

 

本システムの詳細

[1] 高さ検知センサ

高さ50cm間隔でセントルのスキンプレート表面に設置したセンサにより、リアルタイムにコンクリートの打設高さを検知し、各打設位置での打設状況をタブレット端末および大型モニターに表示するとともに、制御盤に情報を送信します。

[2] 自動配管切替

高さ検知センサから送信された打設高さや打設位置情報は、制御盤を経由して配管切替装置に伝達され、自動で所定の位置に設置された配管へ切り替わります。

[3] タブレットによるシステム管理

覆工コンクリートの打設位置毎の情報(打設高さ、圧送速度)はリアルタイムにタブレットに表示され、圧送位置の変更や異常時の圧送停止等の指示をタブレット上で行うことができます。

 

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【タブレット画面表示】

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【覆工コンクリート自動打設システム】

 

■ 今後の展開

当社では、覆工コンクリート自動打設システムSMC-Tunnelingシリーズ「自動 de 覆工」の積極的な現場適用を図り、実績を積み重ねて当社独自の技術としての確立を目指してまいります。さらに、センサ付きバイブレータや圧送ポンプの自動制御等を連動させた本システムの開発を継続してまいります。

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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