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[ 特集2 ]

グローバル人材の育成

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グローバル人材の育成

特集2 グローバル人材の育成

当社グループは、2030年の将来像として『新しい価値で「ひと」と「まち」をささえてつなぐグローバル建設企業』を掲げ、グローバルな観点から社会課題の解決と当社グループの持続的な成長を目指しています。激動する世界の中で、私たちが求められていることを的確に捉えるためには、視野を広げ、世界とのコミュニケーションを通じ、お互いの文化や考え方を知り、共感できる力が必要であり、当社グループの全社員が、多様な国籍、民族、宗教、価値観を理解して共存することが重要です。

三井住友建設グループ グローバル化宣言

グローバル人材の育成に向けては、フィリピン、インド、日本の3か国に自社で運営する「HDC(Human Resources Development Center=人材開発センター)」を設置し、各種研修や人材交流によって、体系的なグローバル人材の教育・育成に取り組んできました。2020年度には、この組織を東京の国際本部「グローバル人材開発センター」(以下、当センター)に集約して、海外拠点の外国籍社員に対する語学教育(日本語)や、日本人社員も含めた国籍混合のグローバルトレーニングを開始しました。東京がコントロール機能を発揮することで各国での活動を一元管理し、全世界でのネットワーク機能の強化を図っています。また、全社的なグローバル化に向け、「外国籍社員に対する日本語教育(外国籍社員からの日本人社員へのアプローチ)」「国籍混合を強く意識したクラス編成によるグローバルトレーニング」など、新しいカリキュラムを導入し、ネットワーク機能の強化を実現しています。今後もこの活動を継続し、さらなる強化を図っていきます。

HDCジャパン、HDCインディア、HDCフィリピンの各メンバー
HDCジャパン、HDCインディア、HDCフィリピンの各メンバー

語学教育の展開

当センターでは、これまで日本人社員を対象とした語学教育(オンライン英会話など)を展開していましたが、2020年度より、日本を含めた15か国の拠点で外国籍社員を対象とした日本語教育ステージ1(日本語能力試験5級レベル)を開始しました。コロナ禍において、対面授業が出来ない中、当センター社員が自ら講師となりZoomでライブ授業を行い、その動画をweb上のプラットフォームを使用して配信しました。授業の内容は、当センターで構築した完全オリジナルカリキュラムです。さらに、日本語が話せる社員に対しては国内の現場で就業できるレベルを目指す上級者クラスを設置しました。教育を通し、各国の優秀な人材の発掘に努めています。2021年度は、さらにステージ2(日本語能力試験4級)に進みます。また、上級者クラスの人数を増やし、より多くの外国籍社員へ日本語教育を提供していきます。

全社的なグローバル化には、日本人社員は英語を学び、外国籍社員は日本語を学ぶ、双方が学びあうアプローチが円滑なコミュニケーションの一番の近道であるとの信念のもと、今後も語学教育の拡充と一層の展開に努めていきます。

日本語教室のライブ授業
日本語教室のライブ授業

人材の流動化

教育とともに、国内外の人材流動化にも重点的に取り組んでいます。人材の流動化とは、当社グループ社員が国境を越えて勤務することです。国外勤務が可能となる人材には自己の業務に関する深い知識、高度な力量が求められます。このような優秀な人材に対しては派遣された国でのローカルスタッフへの指導、技術レベルの向上も期待されています。従来は当社フィリピン子会社からの国外勤務が中心となっていましたが、今後はインド子会社からも国外勤務を推進するため、体制整備に着手しました。

インド初の現地法人を立ち上げた日系ゼネコンである当社にとって、建設投資額が10年後には100兆円を超えるといわれるインドは、最重要海外拠点の一つです。新型コロナウイルス感染症の影響により、インドでも当社は非常に厳しい事業環境に置かれていますが、今後のさらなる経済成長を展望し、現地スタッフの技術力向上とグローバル化を目指して、インドでの教育カリキュラムの構築を一層強力に進めていくことで、人材流動化を実現させていきます。

クロスファンクショナルチームの運用

2020年1月に出された『三井住友建設グループ グローバル化宣言』には、グローバル化に向けた当社グループの具体的な取り組みのひとつとして「グローバル人材を育成、評価する仕組みを構築し、国籍にかかわらず、有能な人材を積極的に登用します。」とあります。実現には、さまざまな準備と仕組みが必要ですが、クロスファンクショナルチームは、その仕組みの一つです。クロスファンクショナルチームとは、現在、東京・横浜・中部・広島・国際の各⽀店で展開している外国⼈の技術者による⼯事写真等専⾨の現場横断型チームの名称です。外国⼈の技術者の国内作業所への円滑な就業を⽬指すとともに、国内の技術者不⾜を速やかに補う⽬的で2019年度から開始し、現在では30名以上のメンバーが各支店の現場にて活躍中です。日本人と外国籍の社員が互いに研鑽しながら共に働くことで当社のグローバル化が加速するものと確信しています。

クロスファンクショナルチームメンバーの作業の様子
クロスファンクショナルチームメンバーの作業の様子