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  4. #42 名取川橋梁

橋をつくり続ける会社の橋好き女子、
その名も「橋ガール」!
「橋好き女子」が勝手に橋の魅力を紹介しちゃう
プチプロジェクト。
『お橋見』のためなら日本全国、
いや世界の果てまでいってきまーす!

#42 名取川橋梁

~東北支店のオフィスにて~

きゃさ
「おはようございま~す!...ってあれ?ちゃんりお先輩が誰かと喋ってる?」
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ちゃんりお
「あ、きゃさちゃんおはよう!ハカセ、こちらが新入社員のきゃさちゃんです!」
ハカセ
「どうもハカセです。ちゃんりおには時々カメラを教えてもらっているんだよ」
きゃさ
「そうだったんですね!初めまして、きゃさです」
ちゃんりお
「そんなことより!きゃさちゃん、これ知ってる?」
きゃさ
「(そんなこと...?)当社のパンフレットの『BridgeⅡ』ですよね。存在は知ってたんですが、実はまだ中身を見たことがなくて」
ハカセ
「当社で施工した橋がたくさん載っているんだよ。見てごらん。これなんて美しい橋だと思わないかい?」

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きゃさ
「どれどれ...わぁ、綺麗な三角形でめちゃくちゃかっこいい橋ですね!」
ちゃんりお
「すごく存在感がある橋だね。名取川橋梁(なとりがわきょうりょう)っていうんだって。ちょうどわたしたちのいる仙台市にあるんだね。気になるな~行ってみたいな~(チラッ)」
きゃさ
「(この展開はまさか...!)」
ハカセ
「...ふふふ。橋の魅力に気づいた君たちは、もう"橋沼"に片足突っ込んでいるぞ...!」
きゃさ
「もしかして橋ガール!?就活の時にHPでみたやつだ!」
ハカセ
「写真は"結果の一部"。現地を見て雰囲気を感じることが大事なんだよ」
ちゃんりお
「実はきゃさちゃんと一緒に行きたくてハカセを呼んだのよ!今から電車に乗って撮影兼お橋見の旅にレッツゴー!」
きゃさ
「い、今からですか~!?」

~ 今回の橋ガールはこの2人 ~

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~ 仙台駅から電車で向かう3人 ~

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きゃさ
「この路線、よく使っているんですけど、まさか会社のすぐ近くに当社施工の橋があるとは思いませんでした」
ちゃんりお
「意外と身近な所にもあるんだね。それにしてもどこまで行くんだろう?ハカセ~、まだですか~?」
ハカセ
「いやいや、二人とも。実はもうお橋見は始まっているんだよ」
きゃさ
「どういうことですか?!」
ハカセ
「いま僕たちが乗っている東北本線の太子堂駅と南仙台駅の間に架けられているのが、今回の目的の名取川橋梁だよ。さっき電車で通過したね」

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ちゃんりお
「そんな~!先に言ってくださいよぉ!」
ハカセ
「まぁまぁ。帰りにもう1回チャンスがあるから。まずは南仙台駅で降りて橋の近くまで行ってみようか」
ふたり
「はーい!」

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~ 駅から歩くこと15分 ~

ちゃんりお
「線路沿いに歩いてきたけど、見渡す限り住宅と畑ばかりだね」
きゃさ
「あ、見てください。看板に『なとりがわ』って書いてありますよ。橋もこの近くかな?」
ちゃんりお
「もしかして奥に見える橋がそうじゃない?!白くて存在感がスゴイ...!」
ハカセ
「ありましたね、近くへ行ってみましょう」

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橋の概要

名称
名取川橋梁
位置
宮城県仙台市
構造形式
2径間連続PC斜版橋
橋長
512.2m
架設工法
固定支保工架設工法
竣工年
1996年

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ハカセ
「見てください!この橋の美しさと電車の迫力!」
ちゃんりお
「わあすごい!こんなに橋に近づけるなんてビックリです!私たちが乗ってきた電車が走ってますね」
きゃさ
「思った以上に近くてドキドキしますね。ところでずっと気になっていたんですが、橋の上にある独特な三角形の部分は何ですか?なんとなく、船の帆の様に見えるんですけど、どんな役割があるんでしょう?」
ハカセ
「実はこの橋、国内で初めてつくられた"斜版(しゃばん)橋"っていうんだよ。その名前から何か想像できませんか?」
きゃさ
「斜!?・・・あーーーーもしかして!形が似ている斜張橋の仲間ですか?」
ハカセ
「...ふふふ。ファイルナルアンサー? 本当にいいんですかぁ? いいんですねぇ~?」
きゃさ
「(えっなにこのクイズ番組みたいの。ハカセ、めちゃ変な顔しているんだけど。この人、本物のハカセかな・・・。ちゃんりお先輩助けてぇ~!!!!)・・・ファ、ファイナルアンサー!」
ハカセ
「・・・正~解!!!」
きゃさ
「やったぁ!(ふぅ・・・正解できてよかった)」
ちゃんりお
「私も、斜版橋って初めて聞きました!では、橋の上の三角形の斜めの部分にはケーブルが入っているんですね?」
ハカセ
「・・・正~解!!!」

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ハカセ
「斜版橋とは、斜材をコンクリートで巻き立て、大きなプレストレス力を与えた橋です。これまでは車や人が通る橋を見てきましたけど、橋ガール初となる "電車が通る橋(鉄道橋)"というところがポイントなんですよ。わかりますか?」
ちゃんりお
「(ポイントかぁ。ヒントないかなぁ。でもまた聞くと変顔のハカセになりそうだからなぁ・・・)」
ハカセ
「鉄道橋は、わずかな変形でも電車の走行性や乗り心地に大きく影響するんです。つまり、橋全体の剛性を高める(硬くする)ため、ケーブルの部分にコンクリートの部材を配置して大きなプレストレスを与えています。これにより、列車走行時の振動や変形が最小限に抑えられるということです」
ちゃんりお
「そうなんですねぇ。(勝手に説明してくれた・・・質問しなくてよかったぁ。)ハカセって、ちょっと変な人」
ハカセ
「ハ~クション。あれ風邪ひいたかな。ん?それとも噂されたかな?」
ちゃんりお
「(電車の音で聞かれなくてよかった~)ところで、橋の上を電車が通っても、そこまで大きな音はしないですね」
ハカセ
「流石、ちゃんりおさん!良いことに気づきましたね。では、電車が橋のどこの部分を通過しているかを良く観察してみて下さい」
ちゃんりお
「あっ!普通は橋の上面を車とかが走っているけど、ここでは電車が橋の底の方を走行していますね。それに、電車の横には壁があります」
ハカセ
「素晴らしい!また良い点に気づきました。名取川橋梁は下路形式の構造を採用した斜版橋、つまり主桁にあたる部分が防音壁の役割を果たしているんです」

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ちゃんりお
「ほええ~、いろいろなことを考え抜かれた構造なんですね!」
きゃさ
「でも、なんでそんな対策が必要となったのですか?」
ハカセ
「通常、電車のレールはバラスト(砕石)の上に敷かれていて、振動や音をバラストの部分が吸収しています。でも、橋の上では重量制限やバラストのメンテナンス作業が困難であるため、バラストを使用せずに直接レールを橋の上に設置します。振動や音を吸収する層が少ないため、その音を抑えるための工夫をしているんです」
きゃさ
「なるほど!確かにここは住宅街が近いし、近隣への騒音対策にも配慮しているんですね」
ハカセ
「桁下は地域の人々が集まる親水公園になっています。斜版の部分を近くで見られそうな所がありますので、名取川の反対側へ渡って近くまで行きましょう」

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きゃさ
「横から橋を見るとスレンダーでしたけど、真下から見ると、斜版の根元部分は幅が広くて、迫力がありますね」
ハカセ
「きゃささん、なかなか鋭い視点ですね。橋ガールらしくなってきましたよ!先ほどお話ししましたが、桁下は親水公園としての利用を考えていたため、圧迫感を軽減したデザインコンセプトになっています。橋の上部は直線で構成した「力強さ」を、下部は曲線で構成した「優雅さ(やさしさ)」を表現しているんです」
ふたり
「なるほど、先進的~!」
ちゃんりお
「ところで、この橋はどうやってつくったのですか?」
ハカセ
「名取川橋梁が比較的地上から近い利点を活かして、建設費を安くできる架設用支保工を採用してつくられています。手順はこんな感じです」

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ハカセ
「斜張橋と違ってケーブルがコンクリートの中にあるため、風の影響でケーブルが揺れない。つまり疲労耐久性が高くなる。さらに、ケーブルは水や空気に触れないため錆びないから、維持管理費も抑えられるんだよ」
きゃさ
「良いこと尽くめ。頭が上がりません・・・」
ちゃんりお
「あ、きゃさちゃん、恒例の"アレ"やろうか」
きゃさ
「やってみたかったんです、今回はこの三角のポーズにしましょう!」
ハカセ
「電車が来たタイミングで...あっ来た来た、ハイお橋見📸」

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ハカセ
「ベストタイミングですね!」
きゃさ
「2人とも白いシャツを着ているからちょうどよかったですね」
ちゃんりお
「ハカセ~もうお昼すぎてますよ。おなかすきました~」
ハカセ
「いい時間ですし、食事をしながら帰りましょうか」
ふたり
「は~い! 今日はありがとうございました!」
きゃさ
「あ、ちゃんりお先輩、今度こそ電車の中から橋を見るの忘れないようにしてくださいね!」
ちゃんりお
「モチロン!リベンジするぞ~!」

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2025年7月10日
行った場所:名取川橋梁

じいのお橋見ルーティンを
ちょこっとお届け

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―つづく

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