健康経営の取り組み

健康経営の推進について

当社では、高年齢者雇用安定法の改正に伴い、近年、定年退職後再雇用される社員が増加しています。一般的に、年齢が上がるにつれ生活習慣病など病気にかかるリスクが高まりますが、一方で、年齢が上がっても、各自が健康づくりにしっかり取り組むことで、健康の保持・増進は可能と言われています。

今般、外部コンサルタント会社(※1)に委託して行った2018~2020年度の健康診断結果(2021年8月現在の健康管理システム登録データ)に基づく「健康データ分析レポート」によると、これまでの取り組みの成果により、飲酒、喫煙、睡眠、活動量、食生活(遅い夕食、早食い)など多くの生活習慣の改善が見られた一方で、30歳以下の朝食の欠食や、新型コロナウイルス禍による在宅勤務の実施や外出自粛の影響等により歩行習慣の悪化が見られました。また、生活習慣病リスク保有率については、全般的には良好でしたが、男性では40歳以降の年齢に肥満・血圧リスク、女性では50歳以降の年齢に血圧・脂質リスクが高まっているなど、社員が健康で長く働ける職場実現に向けて、当社が今後取り組むべき課題が明らかになりました。

このように、当社が「健康経営®」(※2) を推進する背景・目的は、社員の高年齢化に伴う健康リスクの低減や、高ストレス社会を反映してメンタル不調を発症するリスクの低減が挙げられます。こうした不調者が増加することは、会社にとって業務効率や生産性の低下につながるとともに、人材の定着率等に悪影響を及ぼす可能性があることから、社員の健康増進は重要な経営課題となっています。

(※1) 2019年度より外部コンサルタント会社(SOMPOヘルスサポート)を活用し、当社における健康経営のコンセプトの明確化、および全店保健師ネットワーク作りなど、産業保健体制を強化。

(※2) 「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

1. 健康経営推進体制

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2. 健康経営の取り組み

当社では、「中期経営計画2016-2018」において、事務センターと人事部が連携して本格的に「健康経営」の推進を開始し、「中期経営計画2019-2021」では、最終年度に「ホワイト500の取得」を目標に掲げ、以下のとおり「健康経営」に係るPDCAサイクルを強力に推進するべく、取り組みを行なっています。

当社の保険者である全国土木建築国民健康保険組合(以下、土健保)とのコラボヘルスでは、2019年度に健康管理システムを導入し、健康診断結果データの共同利用を開始しました。また、新型コロナウイルス禍での社員の運動不足の解消(※3)や社員間のコミュニケーションの活性化をはかるため、土健保の健康増進イベント「みんなで歩活」への積極的な参加を促すとともに当該イベントに合わせて当社独自イベントを開催し、社員の健康増進意識の向上に取り組んでいます。今春実施された土健保のウォーキングイベント2021春「みんなで歩活」では、940名・168チームが参加し、土健保参加全158事業所中参加人数で第2位となりました(いずれも過去最高)。今秋もまた、2021秋「みんなで歩活」にあわせて当社独自イベントを開催し、従前の内容に加えてチームイベントを強化して盛り上げることで、参加人数等の更新を目指しています(※4)

長時間労働による健康障害の防止とメンタルヘルス対策では、健康リスクが高い社員を見逃さないための対策の強化に取り組んでいます。

2015年12月より義務化されたストレスチェックに加え(当社では2013年度から実施、2020年度受検率93.4%)、2020年8月に労働機能障害評価プログラムWFun(Work Functioning Impairment Scale)を導入し、健診結果やストレスチェック等から健康リスクを把握しきれていなかった健康課題を把握し、産業医や保健師による面接指導や健康相談等の確実な実施につなげられるようにしました。また、メンタルヘルス不調者への適切な対応ができるよう、2020年11月から本店に精神科産業医を新たに設置し、産業保健体制の強化を行いました。

こうした取り組みの成果として、当社の健康経営の課題の1つである「人材の定着」について、自己都合退職率が2020年度は1.34%(前年度比△0.7%)に改善しました。

一方で、2021年度に実施した WFunの結果(8~9月調査)では、職場診断結果は良好(※5)でしたが、中等度以上の比率が2020年度の13.4%から2021年度は17.4%に上昇し、新型コロナウイルス禍の長期化の影響と見られるプレゼンティーイズムの悪化が見られました。下期から、この新しい環境下での不調の原因を探り、心と身体の健康を守るための取り組みを行い、2022年度に中等度以上の比率15%以下の達成を目指します。

2021年度からの新たな取り組みでは、健康診断の事後措置における再検査・精密検査・治療等の受診勧奨および治療状況の報告を徹底させるため、本支店管理部と連携し、職制による指導を開始しました。

また、冒頭の「健康データ分析レポート」により当社の健康課題を把握するとともに、下期から生活習慣病の高リスク保有者(※6)に対し、産業保健スタッフによる健康指導を強化するなど、社員が健康で安心・安全に長く働ける職場づくりに取り組んでいます。

(※3) 運動習慣の状況

 2018年度2019年度2020年度
(1) 運動習慣なし 79.8% 79.3% 78.3%
(2) 歩行習慣なし 56.5% 55.7% 59.2%

運動習慣のない社員の割合は減少しましたが、外出自粛や在宅勤務等の影響により歩行習慣のない社員の割合が増加。

注:(1) 1回30分以上軽く汗をかく運動を週2日以上、1年以上実施しているかの質問で「いいえ」と回答した人。

  (2) 日常生活において歩行又は同等の身体活動を1日1時間以上実施しているかの質問で「いいえ」と回答した人。

(※4)「みんなで歩活」参加状況

 2019春2019秋2020秋2021春2021秋(目標)
参加人数 144人 614人 799人 940人 1,000人以上
参加率 19.5% 24.8% 29.5%
独自イベント費用 22.7万円 45.8万円 42.8万円 (実施後集計)

注:2020春「みんなで歩活」は、新型コロナウイルスの影響により中止。

(※5) WFunによる職場診断結果

 2021年度 A判定:(1)~(3)のすべてを満たす
B判定:(1)~(3)のうち2つを満たす
C判定:(1)~(3)のうち1つを満たす
D判定:(1)~(3)の全てに該当しない
(1) 問題なしの比率が50%以上 A
(2) 中等度以上の比率が20%以下
(3) 高度の比率が10%以下

(※6) 高血圧・高血糖・BMIに関する取り組み状況

高リスク保有者2018年度2019年度2020年度
血圧[収縮期血圧≧160 or 拡張期血圧≧100] 3.1% 4.0% 5.0%
血糖[空腹時血糖≧126 or 空腹時血糖なしHbA1c≧6.5] 5.4% 5.2% 4.5%
BMI[BMI≧25] 5.6% 5.5% 6.1%

注:[2022年度目標]:血圧とBMIについて課題が確認されたため、2020年度比10%以上減を設定。

健康経営に関する理念等

経営理念

【社員活力の尊重】

社員の個性と能力が遺憾なく発揮でき、働き甲斐のある、開かれた闊達な会社を創ります。

企業行動憲章 【働き方の改革、職場環境の充実】
社員等の能力を高め、多様性、人格、個性を尊重する働き方を実現するとともに、健康と安全に配慮した働きやすい職場環境を整備します。
長期経営方針

Ⅱ. 魅力ある企業づくり
Ⅴ. CSR経営の推進

中期経営計画
2019-2021

Ⅱ. 基盤戦略

【人材戦略】
働き方改革、魅力ある職場環境の実現
 ●時短プログラムの推進 ●多様な働き方をサポート

【ESG経営】
S:快適で働きやすい職場環境の実現
 ●働き方改革 ●ダイバーシティ推進 ●健康経営

3. 健康経営戦略マップ

健康経営戦略マップ
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4. 取り組みの成果例 (受動喫煙防止対策)

建設業は、一般に比べて喫煙率が高いと言われており、受動喫煙を防止するためにも、また喫煙者の健康を考えるうえでも、喫煙率を低下させることが重要と考えています。

当社では、2018年度に「受動喫煙防止ハンドブック」を作成し、受動喫煙の防止に注力しており、その一環として、受動喫煙を確実に減らすことができる施策として、禁煙外来受診費用補助制度を制定し、喫煙者の禁煙に取り組んでいます。

この取り組みの効果もあり、2020年度は、喫煙率が2018年度の29.6%から27.2%に減少しました(2024年度目標:25%未満)。

5. トピックス(新型コロナウイルスワクチンの職域接種の実施)

当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の拡大が続くなか、社員および取引先をはじめとするあらゆるステークホルダーの安全と健康を守り、安定的に事業運営を継続していくための対策を講じることが最重要課題としております。

この取り組みの一環として、政府の要請に基づきワクチン接種に関する医療・行政機関の負担軽減、接種の加速化を図るとともに、当社グループおよび取引先等の健康経営の取り組みを支援することを目的として、当社社員ならびに関係会社・協力会社等の社員およびその家族の皆様の健康・安心・安全を確保するため、本社内に設置した接種会場にて、新型コロナウイルスワクチンの職域接種を実施しました。

2021年7月2日~10月4日(計19日間)において、職域接種を希望する関東地区本支店在籍の社員およびその家族(約2,350名)、関係会社社員とそのご家族等(約550名)、協力会社等の社員およびそのご家族等(約1,100名)、合計約4,000名がモデルナ製ワクチンの2回接種を完了しました。