三井住友建設の水上太陽光発電の取り組み

水上太陽光発電とは ?

水上での太陽光発電は、未利用地の有効活用、水面の冷却効果による高効率の発電、環境 負荷が小さい方法といった多くのメリットがあります。

これまでは、農業用のため池に多く設置されてきましたが、それ以外にも水面は、防災調整池、ダム湖、海洋、河川などもあり、導入ポテンシャルは非常に大きいです。 国も水上太陽光発電には、補助金の導入、ガイドライン、手引きの作成など積極的な支援を進めています。併せて適地水面の評価や事業性検討により、最適な水面を選定し補助金獲得支援、オンサイト・オフサイトPPAサービスまでワンストップでグリーン電力を供給します。

地域との共生を図りつつ、地域における再生可能エネルギーの導入を推進します。

水上太陽光発電のメリット

merit-icon-01.png水面の有効利用

これまで使用されていなかった池や貯水池に、新たな太陽光発電設備を設置して水面を有効活用できます。
▶ 新たな賃借料や利用料収入

merit-icon-02.png適用範囲

さまざまな水源に導入可能です。
農業用ため池、調整池、遊水池、工業用水池、貯水池、湖、海洋、河川など

merit-icon-03.png水面冷却効果

水面の冷却効果により、太陽光パネルの温度上昇を抑えることで、高効率な発電が望めます
陸上に比べて5~10%程度発電量が多い

merit-icon-04.png影の影響

地上設置に比べて周辺植物の成長による日照への影響が少ないため、ロスのない発電が望めます。

merit-icon-05.png環境に優しい

造成工事による切り盛りや地盤改良および森林伐採の必要がないため、環境負荷の低減と発電所建設コストの低減が図れます。

merit-icon-06.png優れた施工性

人力で組立可能で、陸上への設置と比較して、安全性や施工性優れています
工事に際して、粉じん等、騒音・振動の影響が小さい

merit-icon-07.png遮光の効果

フロートで水面を覆うことで、遮熱による水温上昇の抑制や、遮光による水の蒸発や藻の発生を抑制することが期待できます。

merit-icon-08.pngレジリエンス

監視カメラ、風向風速計を標準設置しています。水位計や水温計を追加設置することで、災害時等のため池遠隔監視が可能となります。

水上太陽光発電用フロートシステム

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当社が開発した水上太陽光発電用フロートシステムは、太陽光パネル1枚に対して1基の本体フロートで支持します。フロートどうしはブリッジフロートで連結しアイランド(島)を構築します。フロートの内部に発泡スチロールを充填していることが特徴であり、万一表皮が損傷した場合でも決して沈まない構造としています。

フロート製品仕様
材質 高密度ポリエチレン HDPE
紫外線対策 灰色着色 紫外線吸収剤添加
パネル角度
1ピース当たり重量 本体フロート 9.7kg
ブリッジフロート 2.0kg

 


係留システム

風圧荷重などの外力に対応するため、アイランドを固定(係留)します。

アイランドの外周に設置する足場用フロート(太陽光パネルを設置しないフロート)と池底面に設置するアンカーやコンクリートブロックとを係留ロープで結びつけて係留します。係留ロープの長さは、水位変動に対応できるよう豪雨等による水位上昇を考慮し決定します。

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係留システム

適地拡大へ向けた取り組み

これまで導入が進んでいなかった洋上、多雪地域、水の無い調整池、大深度ダムなどの導入を目指します。

農業用のため池を中心に導入を進めてきましたが、今後は適地の拡大に向けて、さまざまな実証実験、技術開発等を行うなど、積極的に取り組んでいきます。

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    洋上での実証事業 東京ベイeSGプロジェクト(東京都)

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    多雪地域での実証実験

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    水が無くなる池への展開

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    波浪、水流の水理実験

水上設置型太陽光発電(PPA)のご提案

PPAとは

発電事業者が太陽光発電設備を設置し、発電した電気を企業や 自治体等が購入して使うPPA(Power Purchase Agreement:電力 販売契約)が普及してきています。PPAの形態には、オンサイト型とオフサイト型があります。 オンサイト型は、需要家の近接水面を活用して自営線で直接給電します。一方、オフサイト型は、系統線を利用して送電する方法です。

当社は、電気発電事業者として、フロートの設計から発電所の運用・保守までワンストップで実施しており、PPAサービスを自社でご提供することで長期間安定した電力を供給致します。

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その課題、PPAで解決 !

PPA2つの型

  • オンサイト型PPA

    ▶ 需要家の近接水面を活用して自営線で直接給電する

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  • オフサイト型PPA

    ▶ 系統線により送電する

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PPAのメリット

PPAスキーム自己所有
  • 1 経理上の資産の扱い

資産計上 不要

  • 減価償却も発生なし

資産計上 必要

  • 貸借対照表の「資産」項目に記載し、減価償却対象
  • 2 必要資金(支出)

初期投資 不要

  • 毎月の電気代の支払いのみ
  • 消費量 ×電気代単価
  • 法人税控除対象
  • 電気代の長期固定化

初期投資 必要

  • 自社資金による投資、若しくは融資で賄う場合は、借入金の返済
  • 3 発電所運営費用(メンテナンス含む)

負担なし

  • PPA業者が事業期間通して負担

自社負担

  • 故障等のリスク、保険、維持費用の増減のリスク
  • 4 事業終了後の施設撤去

撤去負担なし

  • 事業終了後に発電設備の無償譲渡も可能

自社負担

  • 撤去時に費用が発生
  • 5 法的、規制等の対応

対応不要

  • 買電側の協力が必要となります

自社対応

  • 自社にて対応する必要あり

主要実績

三井住友建設は、水上設置型の太陽光発電を中心に再生可能エネルギー事業に積極的に取り組んでいます。

pv-float-suijou.png水上設置型太陽光発電

  • 兵庫県
    施工中

    加東市水上太陽光発電所

    1.6MW

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    FIT

  • 熊本県
    2024年2月 運用開始

    工場内調整池での水上太陽光発電所

    0.8MW

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    オンサイトPPA

  • 大阪府
    2024年1月 運用開始

    泉佐野市郷之池水上太陽光発電所

    1.9MW

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    オフサイトPPA

  • 大阪府
    2023年6月 運用開始

    泉佐野市長滝第1/第2水上太陽光発電所

    2.8MW

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    オフサイトPPA

  • 香川県
    2021年4月 運用開始

    蓮池水上太陽光発電所

    1.9MW

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    FIT

  • 香川県
    2020年1月 運用開始

    女井間池水上太陽光発電所

    2.8MW

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    FIT

  • 香川県
    2017年11月 運用開始

    平木尾池水上太陽光発電所

    2.6MW

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    FIT

pv-float-rikujou.png陸上設置型太陽光発電

  • 岡山県
    2021年12月 運用開始

    岡山吉備中央町太陽光発電所

    1.8MW

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    FIT

  • 佐賀県
    2014年11月 運用開始

    三田川太陽光発電所

    1.1MW

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    FIT