2014年度 環境部門社長賞表彰

当社では、環境に対する中長期的な展望として「環境ビジョン"Green Challenge 2020"」を表明し、環境経営を推進していますが、環境経営に向けた社員の意識啓蒙、士気向上を目的として、「社長賞表彰(環境部門)」を2012年度に創設し、今年度第3回目の表彰を8月に行いました。

表彰の選考基準は、"環境ビジョンの3つの軸(地球温暖化の防止、循環型社会の形成、生物多様性への配慮)のいずれかに効果があり、当社が環境経営に取り組んでいることを広くアピールできる要素(有効性・自主性・社会性・独創性・継続性・容易性など)にあふれ、当社が環境保全活動を実施する上で模範となるもの"としています。第3回目の優秀賞を受賞した活動は、以下の5事例でした。

1. 大阪支店土木部 西山トンネル作業所

【取り組み】

ゲンジボタルの餌となるカワニナ養殖池を飼育管理
-ホタルの舞う里山の復元 -

【受賞のポイント】

長岡京市と地元自治体で行っているホタルの舞う里山保全活動に地域社会と協働で活動し、周辺の環境保全の推進に貢献したことで長岡京市より表彰されている。ホタルの幼虫に餌となる「カワニナ」の養殖池は当初の計画では無くなる予定であったが、養殖池を移設し、工事期間中3年間に亘りカワニナの飼育・管理を行った。また、ホタルを育てるための専用水路・養殖池の整備など「ホタルの舞う里山」の復元に取り組み、工事完了後、この専用水路・養殖池を長岡京市に贈呈している。川の清掃、ホタル祭りの敷地の整備などのボランティア活動も実施されており評価は高い。

→当社 News Release 参照

カワニナ移動のため捕獲作業
カワニナ移動のため捕獲作業
専用水路・養殖池寄贈
専用水路・養殖池寄贈

2. 横浜支店 アートコーポレーション川崎支店作業所

【取り組み】

環境配慮型施工、環境負荷低減技術の積極的提案

・システム建築の採用
・雨水貯留の構造変更(クロスウエーブ工法の採用)
・LED照明、ピークカットコントロール空調設備の提案・採用
・杭汚泥の自ら利用
・駐車場の再生アスファルト合材の採用、等

【受賞のポイント】

環境保全活動に積極的に取り組まれている発注者の姿勢に応え、作業所として施工中の環境配慮のみならず、環境負荷を低減できる技術を、積極的に提案し採用されている。活動全体でトータールとして環境負荷低減に効果あり評価できる。それにより発注者からも好評価を得られている。また、取り組んだ項目が工期短縮・原価削減に繋がっている点においても評価できる。

システム建築の採用
システム建築の採用
雨水貯留の構造変更(クロスウエーブ工法)
雨水貯留の構造変更(クロスウエーブ工法)
LED照明・ピークカットコントロール空調設備
LED照明・ピークカットコントロール
空調設備

3. 東京土木支店 吾妻作業所

【取り組み】

周辺環境・地域住民への積極的な環境配慮、建設副産物管理対策の推進

●工事排水を道路へ滴下させない工夫と水質管理

  1. [1] 橋梁上部工事を行うワーゲン作業床を全面シート張り。
  2. [2] 作業床に集水枡とポンプを設置し残水を橋脚下のノッチタンクまで送水。
  3. [3] 凝集機能と中性化機能をあわせもつ無機系凝集沈降剤を使用して水質を中和。PHが排水基準に適合していることを確認の上、上澄み水を排水溝に排水。

●残コンクリートの有効活用

[1] コンクリート打設に伴い発生する残コンは廃棄せずに、コンクリートのブロックを作製。
[2] 本橋の張出架設時の主桁高さの調整および主桁応力状態の改善のためカウンターウェイト、また地覆高欄作業車(ゴンドラ)の転倒防止用カウンターウェイトとして使用。
上記により、資源の有効活用と、鋼材など別途資材の調達・運搬に必要な燃料の削減にもなり、CO2発生抑制の効果があった。

【受賞のポイント】

工事排水による河川の汚染防止、地域住民への環境負荷低減、建設廃棄物の減量と有効利用を3つのテーマとして、作業所で工夫され積極的に取り組まれていることが評価できる。また、日建連より公害(苦情)防止及び建設副産物の処理に、元請け・協力業者が一体となって取り組んだ事が評価され、他の模範となる優良事業場として認められ表彰された。

ワーゲン作業床を全面シート張り
ワーゲン作業床を全面シート張り
コンクリートブロックの作製とストック
コンクリートブロックの作製とストック
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カウンターウェイトとしての活用

4. 建築管理本部 建築技術部 東京建築支店 諏訪2丁目作業所

【取り組み】

再生骨材コンクリートの構造体への採用

【受賞のポイント】

構造体に再生骨材コンクリートを使用することは困難であるが、生コン工場と共同で国交省大臣の認定(再生骨材Mグレード)を取得し、建築の構造躯体への実用化に結びつけた。認定取得後、多摩平の森N計画・諏訪2丁目に適用されている。CO2発生量の削減効果があり、またリユースとして循環型社会の形成への貢献が期待でき評価できる。

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大臣認定書【MCON-2566】

5. 国際支店 SMCCウタマ インドネシア

【取り組み】

ジャカルタ近郊諸島におけるマングローブ植樹

【受賞のポイント】

熱帯林であるマングローブ林は、森林と海の生態系が共存し、地球環境問題に関わる重要な地域である。マングローブの植林は、生態系の保全や、CO2の吸収による温暖化防止対策に効果が期待できる。現地社員の他、インドネシアの地元の方が多数参加し、地域とのコミュニケーションにも繋がっている。また、毎年地域社会への貢献を継続して実施されている事も評価できる。

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