株主の皆様におかれましては、平素よりご厚情、ご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
このたび、2025年3月期の第2四半期決算において、現在施工中の国内大型建築工事に関する工事損失を追加計上することとなり、これに伴い当期の業績予想を大幅に下方修正いたしました。
これまで4期連続の工事損失計上という事態に至り、株主の皆様及び工事関係者様、並びに多くのステークホルダーの皆様に多大なるご心配とご迷惑おかけすることとなりましたことを、深くお詫び申し上げます。
今回の損失は躯体工事完了に伴う追加・変更工事費の精算、仕上工事に係る仮設資機材や労務等の実績を踏まえた見直し、材料費や労務費の価格上昇、工程及び品質確保のため技術社員体制の見直しなどを踏まえ、工事完成までの全てのコストを改めて精査した結果、追加の損失を計上することとなったものです。
■ 当該工事および国内建築部門の今後の見通し
当該工事は、9月に上棟し躯体工事は概ね完了しており、現在は、内装仕上工事や外構工事などの付帯工事を中心に施工中です。2025年8月竣工に向けて、修正後の工程通りに進捗しております。工事は既に8割近く進捗しており、今後発生見込の仕上工事等に係る工事原価につきましても、仕入先や協力会社等からの見積に基づいて精査を行ったことを踏まえ、今般の見直しによって、竣工までのコストは概ね確定しているものと判断しております。
また、度重なる損失発生を受けて、昨年度には建築部門を中心に、受注前段階における審査体制の強化や、施工体制を勘案した工事受注の一時的な抑制、採算性にこだわった取り組みの徹底などの再発防止策を策定し、これら施策を直ちに実行することで、昨年度以降に受注した工事においては所定の利益を確保できています。過去の低採算工事との入れ替えは着実に進んでおり、業績改善に向けた取り組みはその効果が発現しつつあると認識しております。
■ 業績の回復に向けて
堅調な土木事業と、海外事業の着実な拡大に加え、建築事業の採算回復により、次期(2026年3月期)以降の業績回復を確実なものとし、信頼の回復と企業価値の向上をはかってまいります。更に、より柔軟で迅速な意思決定と風通しのよい職場環境の実現に向け、「社内改革タスクフォース」を設置し、組織改革とガバナンス強化を併せて実行してまいります。
次年度以降の3ヶ年における業績につきましては、下記の通り改善を見込んでおります。
(ご参考)連結業績見通し
2024年度 | 2025年度 | 2026年度 | 2027年度 | ||
売上高 | 4,550億円 | 4,100億円 | 4,200億円 | 4,400億円 | |
営業利益 | 10億円 | 155億円 | 170億円 | 200億円 | |
当期純利益 | △80億円 | 75億円 | 95億円 | 110億円 |
当社は企業価値向上に向け、また次年度以降の業績回復を確実なものとするために、2025年5月に公表する予定の新たな中期経営計画を現在策定しております。今後、当社は全社一丸となって、信頼の回復に向けて取り組んでまいる所存です。
今後とも倍旧のご理解とご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
2024年11月