[特集] ダイバーシティ&インクルーションの実現に向けて

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これまでの取り組み

当社は2014年12月に「ダイバーシティ推進委員会」を発足し(2022年4月に「D&I推進委員会」に改組)、女性・シニア・外国籍・障がい者などの積極的な登用を図るとともに、多様な人材が活躍できる企業風土づくりに取り組んできました。

女性人材に関しては、新卒採用・キャリア採用とも、女性総合職の採用比率20%超がほぼ恒常化、女性部長・女性グループ長の登用や一般職から総合職への登用を積極的に進めており、当社の企業活動を力強く支える基幹的な人材層となっています。

シニア人材に関しては、モチベーションの維持向上に配慮した処遇改善が奏功し、定年再雇用比率90%超がほぼ恒常化、多くのシニア人材が定年前の現役クラスを凌ぐパフォーマンスを発揮し、業績に貢献しています。

外国籍人材に関しては、海外の複数の大学と提携し、毎年10名前後を採用できる仕組みを構築しきめ細かな定着支援策を展開しながら、当社のグローバル経営をしっかりと下支えしています。

障がい者人材に関しては、各種支援機関と連携し、人材の受け入れ・定着支援を進めています。特定のスキルに極めて高い能力を発揮する人材などが活躍しており、貴重な戦力であると同時に「助け合い文化」の醸成に大いに寄与しています。

役員・社員のダイバーシティ&インクルージョン(D&I)に対する意識を高める取り組みも積極的に進めています。2022年度は社員向けの各種研修を実施するとともに、D&Iに取り組む意義を明文化した「D&Iポリシー」の策定・社内周知を行いました。なお、2022年度の男性社員の育児休業取得率は118% と、建設業界の中でもトップクラスの水準を達成しており、役員・社員の意識の高まりの表われです。

  • 前年度に配偶者が出産した男性労働者が今年度に育児休業などを取得した場合、企業の公表義務に基づく計算では100%を超える場合があります。

今後の課題

現状、表層的な多様性の確保や定着支援についてはPDCAサイクルが順調に軌道に乗り、「担い手確保」の観点では着実に前進していますが、個々の多様な価値観・能力や既成概念にとらわれない自由な発想などの潜在的な多様性を引き出し、新たな価値の創造に確実につなげるためには、今一歩の努力が必要です。インフォーマルなコミュニケーション機会の創出や、職場における「心理的安全性」を醸成するためのスキルを有するインクルーシブ・リーダーの育成を進めていきます。他方、多様な価値観・能力・発想を引き出すためには、働く側にも自発的・能動的な姿勢が必要であり、社員一人ひとりが自律的に行動できるよう社員のキャリアオーナーシップを育んでいきます。

また、関係会社を含めた当社グループ全体のD&I推進体制の構築も、今後の課題です。関係会社各社の取り組み度合いにレベル差があることは否めず、引き続き関係会社各社への支援などを通じ、グループ全体の推進体制構築とレベルアップを図っていきます。

D&Iの先にあるもの

D&Iの実現を通じて、社員の幸福度の向上を企業の成長につなげることが最終ゴールです。KPIの設定とその達成、施策の策定・展開は、最終ゴールに向かうための手段にすぎません。世界的に見ればジェンダー・ギャップ指数の極めて低い国の1企業であることを真摯に、謙虚に受け止め、これからも不断の努力を続けていきます。

三井住友建設グループ D&Iポリシー

私たちは、社員一人ひとりが個々の違いを尊重し受け入れ、
能力を十分に発揮できるような、働きやすい職場づくりに取り組み、
やりがい、成長ならびに働くことの幸せを実感できる企業グループを目指します。

D&Iを実践するための3つの指針

多様な人材と相互理解
多様な人材を受け入れるとともに、社員の多様性(性別、人種、宗教、年齢、障がい、性的指向、経験、価値観など)への理解を深め、尊重します。
多様な人材が活躍できる職場づくり
社員一人ひとりのライフステージや価値観などに応じた働き方ができ、社員間に思いやりと信頼感、協力関係が生まれ、心理的安全性の確保された職場づくりに取り組みます。
やりがいと成長を実感できる企業グループへ
多様なキャリア形成を可能とするために社員の自律を促進し、チャレンジする機会が公平に与えられ、適切に評価され、やりがいと成長を実感できる仕組みを構築します。社員一人ひとりが最大限の能力を発揮し、エンゲージメントの向上につなげます。

2023年1月25日制定

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