米国の長大橋建設工事に関わるテクニカルアドバイザー業務を完了

■ 概 要

三井住友建設株式会社(東京都中央区佃2-1-6 社長 則久 芳行)は、米国の建設コンサルタント会社パーソンズ・ブリンカーホフ社(以下PB社)と、橋梁建設工事に関するテクニカルアドバイザー契約を締結し、約1年半にわたりPB社に対して計画・設計・施工面からのアドバイスを実施してきましたが、このたびアドバイザー業務を完了しました。

アドバイザー業務の対象となった橋梁は、ミネソタ州道路局とウィスコンシン州道路局が計画しているセント・クロイ川に架かる大規模なエクストラドーズドPC橋です。

このテクニカルアドバイザー業務の実施は、当社のエクストラドーズドPC橋に関する高度な設計・施工技術と豊富な建設実績が評価されたものであり、当社は今後この業務の実績を活かして、橋梁建設に関わる海外コンサルタントのアドバイザー契約を新しいビジネスモデルとして展開していく方針です。

■ 経 緯

PB社は100年の歴史を有する米国の大手建設コンサルタントであり、その活動は世界中にわたっています。

エクストラドーズドPC橋に関しても、コネチカット州においてコンストラクション・マネジメントで関与した実績がありましたが、今回の設計対象であるエクストラドーズドPC橋が大規模で高度な設計技術を必要とすることなどから、PB社が豊富な設計・施工実績を有する当社にアドバイザーとして業務に参画するよう依頼してきたものです。

当社は、約1年半にわたり本橋の計画・設計および施工に関する広範囲のアドバイスを実施し、このたび業務が完了しました。

近年、欧州やアジアなど各国でエクストラドーズドPC橋の建設が増加してきています。米国では、コネチカット州にもこの形式の橋が計画中であり、本橋が2例目になります。

■ エクストラドーズドPC橋とは

主桁に、低い主塔からケーブルを張り渡した構造の橋で、斜張橋と桁橋を複合した特性を有し、経済性に優れています。

この形式の橋は、1994年に当社が設計・施工した小田原ブルーウェイブリッジ(神奈川県小田原市)が世界で初めての実績です。また2001年には、世界初の複合エクストラドーズド橋である支間271.5mを有する6径間連続構造の揖斐川橋(三重県桑名郡長島町)も建設しています。
その後、我が国では40橋あまりが建設されていますが、そのうちの約半数の18橋が当社の施工です。

小田原ブルーウェイブリッジ
小田原ブルーウェイブリッジ
揖斐川橋
揖斐川橋

■ プロジェクトの概要

本プロジェクトの対象であるセント・クロイ川橋(St. Croix River Crossing)は、ミネアポリスの東、約40kmに位置し、ミネソタ州とウイスコンシン州の境に建設される橋梁です。

構造は、支間約150m、幅員25mの8径間連続エクストラドーズドPC橋です。
架橋地点付近にヨットハーバーもある風光明媚な場所であることから、景観性に優れたエクストラドーズドPC橋が採用されたものです。建設費は約330MUSドル)です。

*330MUSドル : 契約時1ドル100円として約330億円


契約対象橋の完成予想図(写真:ミネソタ州道路局)

■ 今後の展開

当社の橋梁技術は、 2006年のfib(国際コンクリート連合/fédération internationale du béton)コングレスで、当社施工の青雲橋がアジアで初めて最優秀賞を受賞するなど、世界的に高い評価を受けています。

当社は、豊富な架橋実績に基づく高度な設計・施工技術力を活かし、橋梁建設に関する海外コンサルタントのアドバイザー契約を新しいビジネスモデルとして展開していく方針です。

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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