梁の無い住空間を実現するSulatto Tower(スラットタワー)を開発

― 板状マンション「SuKKiT」の技術を発展させた 安全・快適で合理的な新構法 ―

三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 則久 芳行)は、ハイサッシによる優れた眺望と免震構造による一層の安心感を実現する免震超高層マンション"Sulatto Tower(スラットタワー)"※1を開発しました。"Sulatto Tower"は、当社の独自構法「SuKKiT(スキット)」の技術を応用、発展させたもので、ハイサッシによる優れた眺望と梁型の出ない使いやすい住空間、そして免震構造によるさらなる安全性を実現する地上120mクラスのタワー型マンションです。今後は当社の超高層マンションの主力商品として、全国の超高層マンション開発案件に積極的に提案していきます。

※1 関連特許取得済み。Sulattoは当社の登録商標です。

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図-1 Sulatto Tower 外観イメージ

■ "Sulatto Tower"の特徴

[1] 高さ120mの超高層建物で梁の無い住空間を実現

"Sulatto Tower"ではバルコニー側サッシ取り付け部分に梁型がありません。そのため最大で天井いっぱいのフルサッシを設置することができ、超高層マンションにふさわしい優れた眺望を楽しむことができます。またバルコニーにガラス等の透過性手摺を採用すれば、陽光たっぷりな明るいリビング空間が実現可能です。

バルコニー側に大梁が無いため1階あたりの高さ(階高)は超高層建物でありながら中高層建物と同程度の2965mmとすることができます。そのため建物高さに制限のある地域でも、より自由度の高い計画を行なうことができます。

住戸境には梁型の出ない壁、床スラブには小梁の無い大型スラブを採用しており、自由なプランニングが可能で使いやすい住空間を創造します。


図-2 住棟断面図の例

[2] FLED BEAMによる合理的な躯体構成

"Sulatto Tower"では従来の一般的な超高層マンションの架構形式である柱梁によるラーメン構造とは異なり、主要な住戸境にFLED BEAM(フレッドビーム) ※2と呼ぶ安心感の高いコンクリート製の戸境壁を採用しています。戸境壁が構造躯体を兼ねているため、従来のラーメン構造のように構造躯体である大梁の下に非構造躯体の乾式耐火遮音壁を設置する場合と比べて、建設資材の種類が少なく合理的な躯体構成となっており、戸境壁上部の梁型が無いというメリットもあります。

同時にバルコニー側の大梁が無いので、超高層マンションならではの商品価値をさらに向上させることが可能です。

※2 FLED BEAM(フレッドビーム) :
Flexible Deep Beamの略称
剛性調整が可能な鉄筋コンクリート製の住戸境壁。
壁の構造負担力をX軸とY軸の2方向で調整することで、偏心率を抑えるとともに揺れに対してしなやかに対応できる建物を実現する。 特許第3356414号、特許第3356419号


図-3 住棟基準階平面図の例


図-4 住戸断面図の例

[3] 免震構造により安全性を確保した、プランニングのしやすいボイド型住棟

"Sulatto Tower"は免震構造を採用した、地上40階・高さ120m程度までの超高層マンションに最適な構法です。免震構造の効果により、地震時の建物の揺れを抑えて住む方々はもちろん家具・家財への安全性を高めています。

建物形状はボイド型住棟を採用しており、共用廊下側からの住戸採光が可能で、一般的な板状外廊下形式のマンションと同様にバリエーション豊かな住戸プランを合理的に実現できます。

■ 今後の展開

"Sulatto Tower"は付加価値が高くこれまで以上に安全で快適な超高層マンションを、経済性も両立させながら実現するために開発した新しい構法です。首都圏をはじめ全国の超高層マンション開発案件における当社からの提案として積極的に展開を図っていきます。今後も当社はこのような提案を通じて、より一層のマンション価値向上に寄与すべく、安全・安心・快適な住まいの創造を目指していきます。

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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