高強度プラスチックを用いたアラミドFRP緊張材の定着システムを開発

―世界初の構造で1作業工程あたり3日短縮による効率化を実現―

三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 新井 英雄)と住友ベークライト株式会社(東京都品川区東品川二丁目5番8号 社長 藤原 一彦)は、共同でプレストレストコンクリート(PC)の緊張材として用いるアラミドFRPロッドの定着具として、新たに高強度プラスチックの定着システム(特許出願中)を世界で初めて開発しました。

これまでは、鋼製スリーブの中に無収縮モルタルを注入してアラミドFRPロッドを定着させていましたが、高強度プラスチック製のくさび型定着具を用いることで、即座の定着が可能となりました。これにより、緊張作業における1工程あたりで3日短縮し、作業効率の向上を実現しました。

 

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■ 開発の背景と特長

アラミドFRPロッドはアラミド繊維を棒状に束ねたもので、厳しい腐食性環境でも全く錆びず、高強度、軽量、柔軟性、非磁性・非電導などの特性を有しているため、近年PC鋼材の代替えとなるPC緊張材として橋梁補修工事などに用いられてきました。

しかし、一方向性の材料であり局部的な支圧やせん断に弱いため、PC緊張材としてジャッキ等でプレストレスを導入する際に、定着部(ロッド端部)に必要な事前の加工作業(鋼製スリーブに充填材で固定)が課題となっていました。

この度、住友ベークライト(株)の高強度プラスチック技術(熱硬化性樹脂とガラス繊維との複合体)を用いた特殊くさび構造の定着システムの共同開発により、即座に定着することが可能となり、加工作業に要する手間と時間が不要となりました。また、従来の定着システムは使い切りでしたが、本システムは繰り返しの使用が可能なため、環境負荷低減と低コスト化を実現します。



■ 今後の展開

今回開発した定着システムを橋梁の耐震補強や高耐久橋梁等への適用を積極的に行い、更なる施工の急速化と省力化を実現してまいります。

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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