プレストレスト木質構造の構造評定を取得
~ 高剛性・高靭性の梁により、ロングスパンを有する多層木造が可能に ~
三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 柴田 敏雄)は、プレストレス※1 により木質梁と柱を圧着接合したプレストレスト木質構造の開発を進め、この度、本構工法を用いた5階建てのモデルプランにおいて、一般財団法人日本建築センターの構造評定を2026年2月に取得しました。
本構工法は、従来の木造建築では難しかった高剛性、高耐力、高靭性の梁を実現し、ロングスパンかつ多層の木造建築を可能とします。

構造評定を取得した5階建て事務所のイメージパース
<開発の背景>
近年、カーボンニュートラルや森林資源の循環利用への関心を背景に、建築構造への木材利用が増加しています。一方で、従来の木造建築では、柱と梁を強固に接合することが難しく、広い空間を多層に設けることが困難でした。そこで、当社は設計の自由度が高い空間を多層で構築できる木質構造の実現を目指し、日本ではまだ実例のない、プレストレスによる圧着接合を用いたロングスパン対応の木質ラーメン架構の開発に取り組んできました。
<概要>
- 本構工法は梁と柱を木質材料、柱梁接合部に鉄筋コンクリート(RC)製の接合ブロックを採用し、梁はPC鋼より線を用いたプレストレスによる圧着接合、柱は鋼棒挿入接着接合であるGIR(Glued-in Rod)接合としています。梁端部を剛接合とすることで高い剛性を確保します。
- 接合ブロック部分をRCとすることで、大きなプレストレスを導入することができます。導入にはポストテンション方式※2 によるアンボンドプレストレス工法を用います。
- 最大スパン約10mの5階建て事務所を想定した架構の設計法について評定を取得しました。

ラーメン架構イメージパース
<特徴>
- ロングスパンでありながら遮音性が高いコンクリート床を支持でき、多層建築への適用も可能です。
- 耐震要素として高い剛性・耐力・靭性を有し、大地震後においてもセルフセンタリング機能により残留変形が非常に小さく、部材の損傷も抑えられるため、建物の継続使用が期待できます。

内観イメージパース
<今後の展開>
当社は、事務所や集合住宅などを中心に、木造建築はもとより、RC造や鉄骨造の一部への採用も含め、本構工法の提案を積極的に進めていきます。今後も、木質構造技術の展開を通じて、カーボンニュートラルや森林資源の循環利用に貢献してまいります。
※1 あらかじめ部材に与えられた圧縮力のこと。
※2 各部材を所定の位置にセッティングした後に、部材を貫通する緊張材に引張力を導入し、その反力として各部材にプレストレスを導入する方式で、各部材を圧縮力により接合することができる。
<お問い合わせ先>
本件についてのお問い合わせは、下記までお願いいたします。
三井住友建設株式会社
経営企画本部 広報室
〒104-0051 東京都中央区佃二丁目1番6号
TEL: 03-4582-3015 FAX: 03-4582-3204