支承取替工事に用いる「鉛直アンカーボルトレス支承」を開発

~ 桁下空間が小さい中小規模橋梁の支承取替工の工期とコストを削減 ~

三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 柴田 敏雄)と住友理工株式会社(愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番1号 社長 清水 和志)は、橋梁更新工事の支承取替工において、新設支承の鉛直アンカーボルトを省略した「鉛直アンカーボルトレス支承」を共同開発しました。

支承の鉛直アンカーボルトを省略することにより、従来の支承取替工に対して、既設桁下の狭隘な場所でのアンカー削孔作業や既設構造物の撤去作業が少なくなるため、工程短縮とコスト削減につながります。

20260525_01.jpg

鉛直アンカーボルトレス支承の概要図

20260525_02.jpg

支承取替後の支承構造の比較

<開発の背景>

道路インフラの老朽化が進むなか、高速道路をはじめとする橋梁更新工事においては、工期短縮や人手不足への対応、コスト削減が喫緊の課題となっています。支承取替工では、新設支承の鉛直アンカーボルト施工時に、下部工天端へのアンカー削孔を行います。このとき、既設桁下が狭隘な橋梁では、施工空間を確保するために端支点上対傾構の巻立てコンクリートなどの撤去や復旧作業が発生し、工期やコスト増加の一因となっていました。そこで、下部工天端でのアンカー削孔作業を必要としない「鉛直アンカーボルトレス支承」を開発しました。

<鉛直アンカーボルトレス支承の特徴>

  1. 本構造は、ジャッキアップに使用する鋼製ブラケットを本設として利用します。支承ベースプレートを下部工前面の鋼製ブラケットまで延長し、ボルト接合することで、地震時の水平力を下部工へ伝達します。これにより、新設支承の鉛直アンカーボルトを省略しました。
  2. 施工空間を確保できる既設鋼桁の外側に、変位を制限する部材を設け、橋軸直角方向の水平力に対する安全性を確保しています。

20260525_03.jpg

水平力の伝達経路

20260525_04.jpg

実橋の1/2モデルでの載荷実験により耐荷性能を確認

<本技術の効果>

  1. 端支点上対傾構の巻立てコンクリートの撤去を必要とする従来の支承取替工と比較して、既設構造物の撤去作業等が少ないため、工期・コストともに約10%の削減が期待できます。
  2. 下部工天端でのアンカー削孔作業をなくし、施工空間が限られる既設桁下での作業を回避することで、施工性および安全性向上につながります。

<今後の展開>

本構造は、桁下空間が小さく、標準的な支承に取り替えが困難な中小規模橋梁の支承取替工事に有効な構造です。当社は、本構造の積極的な適用を進めるとともに、さまざまな規模の橋梁を対象とする更新工事に、今後も幅広く取り組んでまいります。

<お問い合わせ先>

本件についてのお問い合わせは、下記までお願いいたします。

三井住友建設株式会社
経営企画本部 広報室
〒104-0051 東京都中央区佃二丁目1番6号
TEL: 03-4582-3015 FAX: 03-4582-3204

お問い合わせフォーム

一覧ページへ