施工管理プラットフォーム「Foreman.net®」を開発・展開

― 業界初 「協力業者管理」 「入退場管理」 「労務・安全管理」 「労務実績管理」 「工区内セキュリティシステム」 などの統合環境を提供 ―

三井住友建設株式会社(東京都新宿区西新宿7-5-25, 社長 五十嵐 久也)は、「施工プロセスこそ商品」との考えのもと、様々な施工プロセス情報を見える化・共有化し、継続的・効率的な改善活動と施工管理体制のさらなる高度化を支援するために、施工管理プラットフォーム「Foreman.net(フォアマン・ドット・ネット)」を開発し、複数の首都圏大規模現場で実務展開中です。

各種システムを統合化し、データの一元化による各種分析機能を加え、インターネット経由で全社員・関係者が利活用できる環境を構築しました。品質管理などの作業所管理業務の高度化と効率化を図ったシステム環境は業界初となります。

【プラットフォームの概要】

施工管理プラットフォーム「Foreman.net®」は、「協力業者管理」「入退場管理」「労務・安全管理」「労務実績管理」「物流管理」「工区内セキュリティシステム」から構成される統合管理環境です。社員、協力会社、派遣社員・JV社員が、与えられたアクセス権限の範囲において、いつでも、誰でも、どこからでも、同じシステム、情報を共有・利活用できる仕組みとなっています。熟練作業員ばかりではない施工環境、重層化した施工体制、現場監督員・作業員の不足、大規模化・短工期化する案件傾向の中、管理すべき情報を関係者間で共有し、管理の目を増やしながら、「量の管理から質の管理へ」の転換を目指しています。

【システムの構成】

■協力業者管理
「協力会社管理」では、元請が施工管理上把握しなければならない協力会社の会社情報、雇用作業員情報を一元管理する一方、作業員の資格情報、健康診断受診状況や過去の作業所就労実績等も検索することができます。各種期限切れが発生している作業員については、関係者へ自動的にアナウンスされます。また、情報を一旦登録することで、当社の全ての現場でその情報を利活用できます。

■入退場管理
「入退場管理」では、全現場共通の入退場カード(RFIDカード)を各作業員に配布し、いつ、誰が、どの現場で作業従事しているかを、現場内外にて関係者が共有できる仕組みとなっています。また、現在の認証方式はRFIDカードですが、他の生体認証等にも対応可能な仕様となっています。

■労務・安全管理
「労務・安全管理」では、協力会社が元請に提出した労務・安全関係書類情報をシステム上で一括管理します。ここでは各工種の施工体制の登録・管理を徹底し、現場内外の関係者間で共有します。また、日々の作業安全衛生指示書を各工種の職長が登録し、元請が日々確認・是正事項を記録することで、いつ、どこで、誰が、誰の指示のもと、どういった作業を実施したか、の履歴を管理できます。

■労務実績管理
「労務実績管理」では、「入退場管理」から得られる各作業員の入退場データや、「労務・安全管理」から得られる出面データ等を集計し、推移グラフ等で表示、現場内外の関係者間で共有します。ここでは、工種別、施工体制別の人員入れ替わり率(個人単位でソート・算出)等が推移グラフとして表示されるため、品質・安全管理上重要となる管理基準の目安として利用できます。

■工区内セキュリティシステム
「工区内セキュリティシステム」は、現場内の特定の危険区域への立入制限や、外部不審者の侵入防止、完成工区への立入制限などを目的としたシステムで、入退場カード認証によって開閉する電子錠付きの仮設扉を工区内の任意の箇所に設置し、工事の進捗に応じてセキュリティゾーンを確保する仕組みです。

■その他
その他、短工期物件での建材JIT(Just In Time)搬入を目指した「物流管理」や、品質管理フローの見える化、相互管理を目的とした「タクト間ばん(タクト間検査かんばん。商標登録申請中)」(製造業のかんばん方式を建設業向けに応用したもの)など、各種システム、仕組みの構築を進めています。

【今後の展望】
現在「Foreman.net®」には、既に約2,100社の協力業者情報と、約21,000人の作業員情報が登録され、大規模現場を中心に稼働しております。今後は、中・小規模現場を含め、段階的に全国展開を図る予定です。
案件が大規模化、短工期化する中、数多くの熟練作業員と非熟練作業員が入り交じった施工体制環境においても、高い品質と安全性を確保・高度化するために、施工管理プラットフォーム「Foreman.net®」を有効に活用し、施工プロセス上の様々な情報を見える化、共有化することで、ムリ・ムダを顕在化し、継続的な改善活動を進めてまいります。
今後も、プラットフォーム環境へは、適時に施工管理上必要なシステムを組み込んでゆく予定です。

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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