"マンション建築向け"e -バルコニー"を開発

― バルコニー本来の使い勝手を尊重し憩いの空間へ ―

三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 則久 芳行)は、快適な生活空間としてのバルコニー"e -バルコニー"(イー・バルコニー)を開発しました。

"e -バルコニー"は、大梁をサッシ外側のバルコニー中間にミッドレイアウトすることにより、優れた眺望を確保し、快適な生活空間を実現できるバルコニーです。

今後は、首都圏を中心とした全国のマンション開発案件に、現在展開中のSuKKiT(スキット)シリーズと組み合わせ、より快適で使いやすい居住空間の提案を進めていく計画です。

注) "e -バルコニー"は特許出願中です。


図-1 e -バルコニーのイメージ

■ 背 景

マンションのバルコニーには、エアコン用室外機をはじめ雨水ドレンや排水縦管、台所排気のベントキャップなど、建物の機能としては必要であるものの日常生活には直接かかわらない建築要素が数多く設置され、さながら機器スペースの様相を呈している場合が多く見られます。

このため、光や風を感じる・ガーデニングをする・読書やお茶を楽しむといった生活を楽しむ場としてのバルコニー本来の使い方が実現できていませんでした。また、マンションの外観デザインに大きな影響を及ぼすことも課題となっていました。

そこで当社では、構造躯体を含めたバルコニー構成要素の配置や設置方法を再検討することにより、より快適で使いやすくデザイン性に優れた居住空間を実現する新しいバルコニー"e -バルコニー"の開発に取り組んできたものです。

■ e-バルコニーの特徴

【1】 独自の"大梁ミッドレイアウト"によるハイサッシの実現

e -バルコニーでは、大梁(扁平梁)をバルコニーの中間付近に設置する独自の"大梁ミッドレイアウト"とし、サッシは梁から内側にずらした位置に設置しています。

このミッドレイアウトにより、サッシ障子(可動するサッシ)の上框(うわがまち)を梁下いっぱいの高さまで上げることができるため、標準的な2965mmの階高で2.2mのハイサッシの設置が可能になります。また、サッシ高さを標準的な2 mに設定する場合は、階高を低くすることが可能になるので、高さ20m制限地域で7階建てとするなど、事業性と商品価値のバランスを考慮した計画に柔軟に対応できます。

【2】 "マルチスリット"による快適性の向上

大梁ミッドレイアウトにより、大梁とサッシ垂れ壁との間にできる"マルチスリット"には、住戸の商品価値と快適性を向上させるユーティリティーバーを設置しています。

ここにグリーンカーテンや外付けブラインドを設置すれば、プライバシーの確保や室内設置のブラインドなどに比べて高い省エネ効果が期待できます。台所排気口のベントキャップもマルチスリット内に設置されて見えなくなり、建物のデザイン性が向上します。

【3】 新しい設備機器設置方法による使い勝手と見栄えの向上

バルコニーの排水ドレンを中継型として呼び樋をなくすことで、薄いバルコニー床版と併せてシャープな外観をつくっています。また、エアコン室外機は1箇所にまとめてルーバーで隠し、スロップシンクの排水管を梁のない入り隅コーナーに配置することで、使いやすい有効空間を確保しています。

また、大梁ミッドレイアウトにより、台所の排気ダクトを通すための梁貫通が不要となり、排気口の設置位置が自由になるとともに、構造躯体の品質精度を一層高めることができます。

図-2 平面図
図-3 断面図

■ 今後の展開

"e -バルコニー"は、現在展開中のSuKKiT(スキット)シリーズと組み合わせることで、より快適で使いやすいマンションづくりが可能になり、これまで以上にユーザー視点でものづくりを考えたマンション開発などに対応できるコンセプトです。

今後もこのような提案を通じて、より一層のマンションの価値向上に寄与すべく、安全・安心・快適な住まいの創造を、当社は目指していきます。

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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