XR技術でトンネル施工管理を効率化する「XR Measure」を開発

~ 壁面導水シートの計測・記録・帳票作成を省力化 ~

三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 柴田 敏雄)は、山岳トンネル工事における施工管理の効率化・省力化を目的に、XR※1 技術を活用した計測・管理アプリ「XR Measure」を、ネクステラス株式会社の協力のもと開発しました。

「XR Measure」とXRゴーグル※2 を組み合わせた本技術では、高所を含む計測作業から帳票作成までを一人で完結できます。これにより、従来は二人で行っていた作業の省力化に加え、測量機器や高所作業車の設置、計測中の工事車両の一時通行止めが不要となり、大幅な効率化を実現します。このたび、俵山・豊田道路第2トンネル工事において壁面導水シートを対象とした現場実証を行い、その有効性を確認しました。

20260622_01.jpg
XRゴーグルを装着した様子
20260622_02.jpg
CIMモデルを重ねたXRゴーグル上の画面に計測位置と計測結果を表示

<技術の特徴>

[1] 一人での効率的な計測作業

計測者はXRゴーグルを装着し、対象物の起点と終点を指定するだけで、簡単に距離計測を実施することができます。事前に測量した基準点に基づき、CIMモデルを実空間に重ねて表示することで、計測者は設計断面上での対象物の計測情報を確認しながら測定することが可能です。今回の現場実証の結果、本技術と従来のスチールテープによる計測値との差は±10mmであり、実用上十分な精度を有することを確認しました。

[2] 計測結果のデジタル化と帳票の自動作成

計測結果は自動的にCAD展開図へ反映され、DXF形式の帳票として自動出力されるため、出来形管理を迅速かつ正確に行うことが可能です。

20260622_03.jpg

「XR Measure」での計測フロー

<開発の背景>

建設業界では、ICTの活用拡大に伴い、計測データのデジタル管理が進められています。山岳トンネル工事においても、計測業務の効率化・省力化が求められています。坑内での計測は、掘削や覆工などの施工と並行して行われ、測量機器や高所作業車の設置に時間と手間を要するほか、計測中には工事車両を一時通行止めとする必要があるなどの課題がありました。当社はこれらの課題解決のため、トンネル施工管理の生産性向上技術「SMC‑TN管理※3」の一環として、施工管理のデジタル化を進めるとともに、新たな計測手法の開発に着手しました。

<今後の展開>

俵山・豊田道路第2トンネル工事での現場実証により、XR技術がトンネルの出来形計測に有効であることを確認しました。今後は、CIMモデルとの連携強化やSMC‑TN管理の発展を通じて、計測データの一元化と施工管理の効率化を図り、現場全体の生産性および安全性の向上につなげてまいります。

※1 XR(Extended Reality):VR(仮想現実)・AR(拡張現実)・MR(複合現実)を含む総称。
現実世界とデジタル情報を融合させる概念。

※2 Apple Vision Pro(Apple Inc.商標)を使用。

※3 SMC-TN管理とは:SMC-Tunnel | 技術・ソリューション | 三井住友建設

<お問い合わせ先>

本件についてのお問い合わせは、下記までお願いいたします。

三井住友建設株式会社
経営企画本部 広報室
〒104-0051 東京都中央区佃二丁目1番6号
TEL: 03-4582-3015 FAX: 03-4582-3204

お問い合わせフォーム

◆「XR Measure」の現場実証を行った工事の概要

現場概要

工事名 令和5年度俵山・豊田道路第2トンネル工事
発注者 国土交通省 中国地方整備局 山陰西部国道事務所
施工者 三井住友・岩田地崎特定建設工事共同企業体
工事場所 俵山・豊田道路(延長13.9km)のうち、俵山北IC~(仮称)俵山温泉IC区間内
工事概要 工事延長 L=1,300m(トンネル延長 L=1,267m)
トンネル工 発破掘削、仕上り内空断面積99.4m²(DI)
掘削・支保・覆工 L=1,267m

 

 

一覧ページへ