#23 中野第一高架橋
前回からの続き、、、
東北初の「お橋見」をした ゆかりん と りさぱら。
ハカセの提案でもう1か所「お橋見」するため、まず腹ごしらえすることに。
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- 「調べてみたんだけど、飯坂温泉は円盤餃子が有名なんだって!」
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- 「円盤餃子?どういうのですか?」
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- 「フライパンに円を描くように並べ、焼き上がりにそのままひっくり返す餃子みたいだよ。食べに行こう!」
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- 「気になりますね。行ってみましょう!」

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- 「あっ・・・閉まってる」
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- 「ウソー!五時開店」
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- 「ほかの店を探してみましょうよ」
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- 「よーし。行ってみよう」
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- 「ここのお店はどうですか?」

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- 「うわぁ、すごい豪華!餃子22コに特製卵かけご飯もつけて・・・お腹いっぱいになりますね」
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- 「ね~!早速SNSに投稿しちゃった!」

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- (はっ、早い・・・)
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- 「では、もう一つのお橋見に行ってみますか」
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- 「レッツゴー!」

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- 「さぁ着きましたよ。これは中野第一高架橋といって2012年に完成した橋です」
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- 「さっきの橋より50年近く若いんですね」
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- 「でもなんか、横のところが赤黒いんですけど・・色が付いているんですか?」
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- 「いいところに気付きましたね。では、もっと近くで見てみましょうか」
橋の概要
- 名称
- 中野第1橋
- 位置
- 福島県福島市飯坂町中野地内
- 構造形式
- PC4径間連続波形鋼板ウェブラーメン橋
- 橋長
- 456.0m
- 工法
- 張出し架設工法
- 竣工年
- 2012年

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- 「あ、赤茶色いところは鉄ですか?」
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- 「そうです。正確には鋼です。この橋は波形鋼板ウェブ橋といって、橋の重さを軽減するために側面(ウェブという場所)に波形に加工した鋼板をコンクリートに替えて用いています。波形にすることで板は強くなり、つぶれにくくなるんですよ。橋が軽くなれば地震の時の力も小さくなりますから、それを支える橋脚や基礎も小さくて済むので地震の多い日本では2000年代に入って高速道路などで急速に増えた形式です」
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- 「へぇ~・・・よくできているんですね。って、ハカセ!大変、よく見たら橋が錆びてるじゃないですか!これ大丈夫なんですか??」
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- 「もちろん大丈夫です。実はこの橋、サビによってサビを防いでいるんです」
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- 「どういうことですか?」
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- 「これは耐候性鋼板といって、銅やクロム、ニッケルと呼ばれる金属を鋼に混ぜたものです。そうすることで表面に緻密なサビができて、内部にサビが侵食するのを防いでくれているんです。架設しているときの写真がありますが、既に赤くなっているのがわかりますよね」

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- 「いいサビもあるんですね。でも、知らない人が見たらびっくりしますよ」

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- 「あと、この橋は東日本大震災後、当社のホームページで被災された地域の復旧と復興に取り組むメッセージの写真としても使用されていました」
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- 「そうだったんですね!」
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- 「さて、飯坂温泉も観光に加えて2つのお橋見もできたし、そろそろ帰りましょうか」
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- 「ハカセ、今日はありがとうございました!」
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- 「お土産を買って帰りたいのですが、何かオススメはありますか」
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- 「じゃあ、福島駅で選びましょう! わぁ~、桃がいっぱい」


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- 「福島県は桃の生産量が全国2位なんだって!桃ジャムとか桃モナカとか、美味しそう~」
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- 「じゃあ、桃ジャムを二つ・・・モナカは帰りのはやぶさで食べようかな」
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- 「では、私たちは逆の方向の新幹線なので、ここで失礼します!」
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- 「また、お橋見お願いしまーす!」
―つづく