#24 Nonthaburi 橋
- 「ほえぇ~...(*´o`*)アユタヤ遺跡すごかったねぇー!」
- 「ほんとほんと~! 何百年前もの古都がこうやって遺跡として残っているなんて...しかも、世界遺産!!!はしも、まちも、ひともつくっている三井住友建設の一員としては、Romantic が止まらない!!!」
- 「ロ、ロマンチック...?」
と、いうことで(?)
今回登場する橋ガールは、入社5年目の国際支店チビチビ同期コンビ。
- 「でもさぁ、アユタヤ遺跡は建造物のお勉強として...
そもそも、なんでタイに来たんだっけ?」
- 「んもう!のぞみんったら!それも知らずに付いてきたの~?
ここ、タイ・バンコクなどを流れるチャオプラヤ川には、日本の援助で当社が施工した橋が、な・ん・と!9橋も架かっているのです!!!
お橋見のためなら、世界の果てでも行くのが私たち橋ガール、でしょ?」
- 「9橋も?!それもひとつの川に?!(ただ海外旅行に来ただけかと思ったよ...)」
- 「そう! だからタイは、ゼネコンで働き、土木も建築もだぁ~いすきな私たち橋ガールにぴったりなのです!」
- 「そうとなれば、さっそくお橋見ね!今から行く橋は、その9橋の中の1つで、女子旅ならぬ橋ガール旅にもってこい!な、フォトジェニックで、インスタ映えもしちゃう(!?)当社自慢の橋なの!ってことで、GO!GOー!」
橋の概要
- 名称
- ノンタブリ橋
- 位置
- タイ王国 ノンタブリ県
- 橋長
- 460m
- 形式
- 3径間連続エクストラドーズド箱桁橋
- 架設方法
- 張出し架設
- 竣工年
- 2015年
- 「はい!到着っ!まずはコチラからスタート致しまぁす♪」
- 「...Nonthaburi Rural Road Office?ノンタブリ県の地方道路局、ってこと?」
- 「そう!この中に橋の博物館があるんです!ただ、博物館と言っても、普段は一般公開されていなくて、今回はト・ク・ベ・ツに!ハカセが連絡して開けておいてくれたのよ~。ここに、今回の主役であるノンタブリ橋が紹介されているの!」
- 「わぁ!ノンタブリ橋一色!タイ語や英語で橋の構造について解説がされているし、橋周辺を表したジオラマや、それに道路と主塔を繋ぐケーブルまでも展示してある~」
- 「ふむふむ。なるほどね~。川の西岸から東岸への移動は、既に当社が施工したプラ・ナンクラオ橋、ラマ5世橋があったんだけど、ノンタブリ県の人口増加に伴って周辺道路、橋梁の渋滞が問題になっていったんだね」
- 「このノンタブリ橋を建設することによって、交通渋滞の緩和から輸送ネットワークの効率性向上による産業の振興や都市環境の改善に寄与することを目的とされていた、って書いてある...どうりで注目度が高いわけだ~」
- 「ねーねー、このエクストラドーズド橋ってさぁ...」
- 「ハっ!!!エクストラコールド!?」
- 「のぞみん、エクストラドーズド橋 ね。それ、アサヒスーパードライ。
(さすが、国際支店の隠れ呑んべぇ...)
そういえば、センパイ橋ガールも、国内では 小田原ブルーウェイブリッジ、日生大橋 。海外ではベトナムの ガ・トゥ・ソ大橋 でエクストラドーズド橋のお橋見を紹介していたよね」
- 「ありゃ!そうだったね~(*_*)
でも、なんでノンタブリ橋にこの技術が採用されたんだろう?
タイで初めて採用された技術って書いてあるけど...」
- 「え?!それはねぇー...って、分からないことがある時は!
秘密道具の...ハカセノォ~~トォーーーー!!!」
- 「そ、それは!出発前にハカセがくれたマル秘ノート...!」
- 「そーよ!こういう時に使わなくっちゃ、日本でお留守番してくれているハカセも出番がなくなっちゃうからね!えーっと、どうしてノンタブリ橋にエクストラドーズド橋が採用されたかって話よね。
ハカセノートによると...チャオプラヤ川は大河川で川幅が広く、200mもの長い支間を確保しなければならなかった。支間が長い場合は斜張橋やエクストラドーズド橋が選ばれるが、今回は主塔が低く圧迫感を軽減したいという希望もあり、この規模に適したエクストラドーズド橋が選ばれたんだって。
しかも、日本の ODA ( 政府開発援助 ) のプロジェクトであり、せっかくなら今までタイでしたことがない新しい技術の移転を、っていう背景もあったみたい」
- 「なるへそ~。チャオプラヤ川にぴったりの技術だったってことね。それに、日本からタイへ、技術の移転も考えていただなんて...!ノンタブリ橋が日本とタイをつないでくれているのね。深イイ~~~!
...て、え?!ちょちょちょ!まなみん、こっち!こっちきてー!!!」
- 「もーーー!のぞみんったら、急に何よー!」
- 「これって...あの主塔のてっぺんにある飾りのレプリカ?」
- 「あ、そうかも!ハカセが10分の1サイズのレプリカが見れるって言ってたよ!実際の主塔上部と同じ FRP ( Fiber-Reinforced Plastics ) っていう軽い素材でできているとか。元々は、薄~いコンクリートで作成する予定だったみたいだけど、コンクリートだと、万が一剥落したり、振動で落ちたりすると危ないから、この素材が採用されたみたい!」
- 「ほぉー。こういうところにも安全性が大事にされているのね。確かに、中も空洞で、触ってみても軽い素材っていうのが分かる!」
- 「ほんとだ~。それにしても、この大きさで10分の1サイズって、本物はどれだけ大きいんだろう。ではでは、実際にお橋見に行きますカ!」
- 「わー!エクストラドーズド橋の特徴のとおり、主塔の高さは抑えつつ、コンパクトなんだけど、迫力がある橋だね~!それにケーブルも色んな装飾も金色で、遠くから見ても目立っていて、確かにフォトジェニックな橋だ! #橋ガール #ノンタブリ橋 #タイ っと♪」
- 「片道三車線で交通量も多いね。あ、さっきの博物館にも展示してあった装飾も主塔の上にある!やっぱり実物は大きいわ!」
- 「はい!まなみん、質問があります!ノンタブリ橋は、技術はもちろんのこと、デザインにも凝っているようにみえますが、そもそも主塔上部のデザインは何を表しているんですカー?」
- 「実にいい質問ですね、のぞみんさん!では、ハカセノートを見てみよー!
むむっ!ここでのハカセポイントは、仏教&王室 とのこと!」
- 「仏教?王室?デザインとどんな関係が?」
- 「まず、仏教についてね。さっきの博物館で展示してあった下部の飾りは、ハスの花を表しているそうよ。仏教での花と言えばハスの花であって、国民の約95%が仏教徒と言われる仏教大国のタイならではね」
- 「はーん!仏教に通ずるデザインってことね」
- 「次に、王室ね。そのハスの上の部分は、王冠を表しているそう。こちらも、王室崇拝のタイならでは!」
- 「確かに至る所に国王の写真が飾ってあって、タイ国民にとって、国王と王室は心の拠り所なんだな~って思ってたのよー」
- 「ちなみに、ノンタブリ橋のデザイナーはタイの方なんだって~」
- 「これだけタイの文化を反映しているデザインだと、現地の方もより一層親しみが持てるよね。ねーねー!下に降りてみよーよ!階段もオリエンタルチックなデザインね!」
- 「あ、橋脚にプレートが付いているよ~なになに。"日本とタイの友好と協力の証として、日本の政府開発援助 (ODA) によって、2015年に完成しました" だって!」
- 「日本、そして当社がタイに貢献できた証だね。感慨深い!!!」
- 「わぁ...!橋の下に来ると幅が広い大規模感がよく分かるね!そして、なんてなめらかな曲線なんだろう~...橋の下も整備されていて、涼んでいる人も犬もちらほら...」
- 「はぁ~ここでお橋見しながら、お昼寝をしたい(うっとり)」
- 「ハカセノートによると、最大支間長200m・幅員33mの規模って張出し架設工法としては、アジア最大級なんだって!当時の架設状況が分かる写真はこちら!」
- 「アジア最大級の規模で架橋して、かつ、タイで初めてのエクストラドーズド橋かぁ~...所長さんをはじめ、所員の皆さんは思い出深いだろうね~」
- 「まさに!こんな大規模なものづくりができるのは建設業ならでは!
お橋見ツアーで外せない橋でしたなっ!!!」
- 「ぎゅるぎゅるぎゅる~。
橋の壮大さに感動してたらお腹が空いてきたよ、まなみん~」
- 「腹が減ってはお橋見できぬ!
一発ここで決めてからランチにしますカ!せーの!!」
- 「てことで、一旦バイバイカー☆」
―つづく