「中華人民共和国遼寧省 大連医科大学新校区設計国際コンペ」で第一位受賞

三井住友建設株式会社(本社:東京都新宿区荒木町、社長:友保 宏)は、昨年実施された中華人民共和国遼寧(りょうねい)省の大連医科大学新校区国際コンペにおいて、第一位を受賞し、基本設計を開始しました。

■概 要

中華人民共和国政府の東北振興政策の一環として、遼寧省大連市旅順口区の一画に大連医科大学の新校区建設が計画されています。大学当局は移転計画に伴い、国内における一流医科大学を目指し、教育・科学研究・医療事業を全面的に推進するため、新キャンパスの計画を国際コンペ形式で募りました。
今回の国際コンペは日本、中国、台湾、カナダの1国1社制で行われました。資格審査の結果、三井住友建設株式会社一級建築士事務所が日本の設計事務所として選ばれ、京都精華大学芸術学部デザイン学科建築分野 新井清一教授の協力のもと参画しました。
2003年6月30日に要綱説明を受けた後、9月15日に計画案を提出、10月9日から10日にかけて実施された、デザイナーによる設計者ヒアリング審査会で当社案が第一位となりました。その後、大学当局、大連市、遼寧省の審査を経て当社の第一位が確定し、昨年12月に大学当局と基本設計(方案設計)契約を締結して、現在基本設計に着手しています。

■計画概要

計画地 中華人民共和国遼寧省大連市旅順口区 敷地面積 1,130,000㎡/高低差30m 建物概要 第Ⅰ期(延床面積) 350,000 ㎡
第Ⅱ期(延床面積) 200,000 ㎡
合計         550,000 ㎡
校舎、研究施設、図書館(20,000㎡)、国際交流センター、
スタジアム(20,000人収容)、宿舎、食堂(15,000㎡)、
体育館、ゲストハウス 他

■計画コンセプト

新キャンパスは大連市街の西29km、旅順市街の東3kmの丘陵地帯にあり、敷地は東西1400㍍、南北800㍍、113万平方㍍の四辺形で高低差が30㍍あります。
前面には黄海が広がり、北側は大連と旅順を結ぶ準高速道路に接し、自然が豊かながらも交通便利な場所です。
計画は『風景に即して建築し、地形に従って造り、建築と風景を融合させる』をテーマとしました。前面に広がる黄海を見据え「なだらかな起伏を伴う地形が陸と海と建物を有機的に統合する」という壮大な計画です。
全体配置計画では、敷地の中心部に人々の集まる広場を設け、地盤を自然の起伏に合わせて海に向かう大きな階段状としました。
ゾーニングでは、中心部に「医学教育区ゾーン」、その周辺に「運動施設ゾーン」「産業園区ゾーン」「生活区ゾーン」を配しています。
「医学教育区ゾーン」では施設と公園を一つのランドスケープとしてとらえ、建物と緑が様々な形状で織りなし、海の大波を思わせる形を創出しています。またこのゾーン周辺に配置された「付属施設」「運動施設」「産業園区」は、"卵"をデザインモチーフとして自然の中にセッティングし、点在するオブジェ的で個性的な建物群を造り出しています。
リズム感ある地形、点在する建築オブジェ、あるがままの状態で残された自然。風景とのマッチングを図ったコンセプト。今までにない新しい医科大学をめざし、モダンで、重厚で、シンボリックで斬新、これが今回われわれが提案する大連医科大学です。

【大連医科大学】

・総合医科大学
・遼寧省重点大学

歴史
・1947年5月、中華人民共和国建国2年前、中国共産党が内戦中の解放区に創設した最初の自前の医科大学。当時の学校名:関東医学院。
・1949年、名門大連工学院(現大連理工大学)と合併し、大連大学医学院になる。
・1950年、大連大学の解散により独立し、学校名は大連医学院へ。
・1969年文化大革命中、学校は内陸の貴州遵義へ移転、学校名は遵義医学院へ。
・1978年、文化大革命の終結に伴い、大連の原所在地に大学が復活。
・1994年1月、国家教育委員会の批准により、学校名が現在の名称大連医科大学へ。

大学の規模
・現大学キャンパスの面積=34.4万㎡、延べ床面積=40万㎡
・学校教育資材、設備の総額=2.9億人民元(約40億円)
・所属職員及び医者看護婦計4230人、内、教授231人、副教授492人。
・在校学生約1万人、内博士、修士課程学生600人、大学生5000人余、留学生100人。

大学の構成
・サブ学院=14、学部(系)=5、学科=20(内省重点学科=5)、博士指導研究室=4、修士指導研究室=23、臨床教育拠点=92(内国家衛生部指定拠点=1)、付属衛生専門学校=1
・所属研究所=25、コンピュータセンター=1、図書館=1。
・付属病院4、ベッド数3500余。付属第一臨床病院は国内一流病院の一つ。

得意分野
・微生態学、癌免疫学、菌毛、漢方と西洋医学の融合等。

海外交流
・17の国・地域の大学及び研究機関と協力関係が有り。
・アメリカ・ニューヨーク州立大学、日本・国立群馬大学、東京歯科大学等と学校運営の協力意向書を結ぶ。

*資料:同大学公式ホームページより


全体鳥瞰


メインゲート

研究棟

図書館

事務棟

体育館

機能棟

以上

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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