集合住宅の高品質・高機能化への取組みを強化

― 「三井住友建設ブランド」の確立を目指して「住宅高品質・高機能化委員会」を設置 ―

三井住友建設株式会社(東京都新宿区西新宿7-5-25 社長 五十嵐久也)は、得意分野である集合住宅の更なる高品質化および高機能化を目的として、「住宅高品質・高機能化委員会」(委員長:細野副社長)を設置しました。

1. 背景と目的

当社は、毎年7千戸以上の集合住宅を施工し、これまでの実績は約20万戸に上ります。近年の建築受注高に占める集合住宅の比率は毎年約50%と高く、そのうち、設計施工比率が約60%と非常に高いことも当社の特徴となっています。当社建築事業において、集合住宅はコア事業であり、これまでも社会ニーズに即した高品質化、高機能化のための取組みを積極的に推進して参りました。

しかし、現在、集合住宅を取り巻く環境は大きく変化しようとしています。構造計算偽装問題をきっかけとして、住宅の品質に対する信頼性の回復が非常に強く求められていることは周知の通りです。また、住宅分野においても省エネルギー対策による環境配慮が求められる等、高機能化への社会ニーズは高まりつつあります。

これらの変化を踏まえ、高品質化および高機能化について、業界に先駆けた取組みを展開することによって、集合住宅における「三井住友建設ブランド」を確立することを目的に、当委員会を設置いたしました。

2. 活動の概要

委員会は建築営業本部、建築管理本部、技術研究開発本部、設計本部の4本部と多くの作業所を統轄する東京建築支店による横断的な組織で構成されています。また、社外の学識経験者(東京理科大学工学部 松崎育弘教授、早稲田大学創造理工学部 嘉納成男教授)を特別アドバイザーに迎え、客観的な立場からご意見を伺います。委員会の活動期間は概ね1年間といたしますが、活動の成果である具体的な施策は、経営、営業、開発、設計、施工、アフターサービス等の全部門に展開し、実現に向けて継続的に取組んでいく予定です。

3. 具体的な取組み

委員会では、集合住宅に求められる普遍的な社会ニーズである高品質化および高機能化について、当社の既成概念を見直し、再構築するものといたします。当社の考える新しい集合住宅規準を、企業姿勢として社会に、そしてエンドユーザーに明確に発信してまいります。

(1) 高品質化への取組み

住まい手であるエンドユーザーの視点で、品質のあるべき姿を徹底的に捉えなおすことから取組みは始まります。高品質化の最大の目的は、購入時から将来に亘るエンドユーザーの"安心"を醸成することであるとし、「"安心"のための三つの要求事項」として条件を整理し、高品質化のために何をなすべきかを考えてまいります。

まず、「使い勝手は良いか」、「壊れやすくないか」といった性能に関する安心については『性能品質の向上』を、「設計図どおり施工されているか」という施工に関する安心については『施工品質の向上』を、「アフターサービスには、気持ちよく対応してもらえるか」、「将来のリフォームには対応してもらえるか」といった引渡し後の安心については『サービス品質の向上』として、施策を展開するものとします。これら三つの品質を向上することによって当社の考える高品質化は達成されるものと考えます。

(2) 高機能化への取組み

近年では、特に省エネルギー対策や長寿命等、LCC(ライフサイクルコスト)を抑制し、地球環境へ配慮することが住宅分野にも求められています。また、自然素材や自然換気も見直される等、健康やエコといったニーズも非常に高くなってまいりました。地震対策やセキュリティに対する要請も高まる一方です。これらの社会ニーズを的確に捉えた商品企画や技術開発を推進し、次世代住宅として具現化してまいります。

4. 今後の展開

業界に先駆けて消費者の信頼を回復し社会不安を払拭することや、地球環境に配慮した次世代の集合住宅を開発することは、多くの集合住宅の設計施工を担う当社にとって、社会的責任であると同時に存在意義であると認識しています。本委員会活動の成果に実効性を持たせ、継続的に取組むことにより、これからも社会に貢献してまいりたいと考えております。

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

一覧ページへ