第三弾 SuKKiT 3 「フリーノンビーム」 をリリース

― 「開放感」と「自由度」を「合理的」に実現するマンション設計システム ―

■概 要

三井住友建設株式会社(東京都新宿区西新宿7-5-25 社長 五十嵐 久也)は、9月より提案を開始した新しい板状集合住宅システム「SuKKiT(スキット)※1」シリーズ(以降「SuKKiT」)の第三弾として、14階程度までの中高層マンションをターゲットとしたSuKKiT 3「フリーノンビーム」の提案を開始いたします。SuKKiT 3「フリーノンビーム」はバルコニー側サッシ上部の大梁を無くし、建物耐力上バランスの取れた最小限のグリッドフレームを建物外側に組むことにより、開放的で自由度の高い住空間や外観デザインを創造できる設計システムです。※2

※1 「SuKKiT」は「すまい(Sumai) 快適(Kaiteki) きれい(Kirei) テクノロジー(Technology)」をコンセプトとした造語。
商標登録出願中

※2 特許出願中

構法の違いによる断面比較
外観イメージ

■開発の背景

従来、多くの中高層板状マンションでは、(1)バルコニーと居室の間に柱梁の構造フレームを組む「インフレーム構法」、(2)バルコニー外面で柱梁の構造フレームを組む「アウトフレーム構法」 の二つの架構形式を採用する例が主流でした。またいずれの構法の場合でも、バルコニー面、外部廊下面ともに全スパン全フロアで同じ架構形式とすることが基本でした。そのため、サッシの高さに制限がある、室内の梁型が居住空間に影響を与える、設備計画が柱梁に拘束される、外観デザインが単調で画一的、等の課題がマンションを計画する上で永年のテーマとなっていました。そこで当社では天井いっぱいのハイサッシやプランニングの自由度向上、これまでにない外観デザインの実現を目標とし、上記の新システムを開発しました。

■SuKKiT 3 「フリーノンビーム」※3

これは高さ約2.2mのハイサッシを階高2,980mmのインフレーム架構で実現するもので、14階建て程度の板状集合住宅を対象としています。

※3 商標登録出願中

基準階平面図の例
基準階平面図の例

【1】構成

建物構造は連層耐震壁付ラーメン構造を基本とします。そこから各住戸のバルコニー側大梁を取り去り、構造耐力上バランスの取れた最小限の(建物長さの1/3程度)のグリッドフレームをバルコニーの外側に構築します。妻面はフラットビーム(扁平梁)、共用廊下側は一般的な順梁構法としています。グリッドフレーム以外の柱は大梁の荷重を受けないため見付幅の小さな扁平柱とすることができ、またバルコニーの内側でも外側でも設置位置は自由です。グリッドフレームを構築する位置は自由ですので、敷地条件や事業計画に合わせ任意に設定が可能です。

住戸断面図の例
住戸断面図の例

【2】特徴・メリット

14階までの中高層マンションで、構造フレームにとらわれないオープンで自由度の高い計画を、従来のアウトフレーム構法と変わらないコストで実現します。階高2.98mで天井いっぱい2.45mのワイドハイサッシや梁型の出ないコンサバトリー、梁貫通位置の制約が無い設備ダクティング計画が可能となります。また、圧倒的にオープンで光溢れるバルコニーと、グリッドフレームに囲まれた安心感のあるバルコニーがセレクトでき、エンドユーザーのニーズに応えます。建物の平面形状はシンプルな板状住棟を基本としており、都心市街地や郊外沿線のさまざまな形状の敷地に柔軟に対応します。

構造概略図
グリッドフレーム部の住戸断面図の例

構造概略図
構造概略図

 

構造概略図
インテリアイメージ

建物外観は、グリッドフレームを建物中央に構築するか左右に分けるか、扁平柱をバルコニー内側へ入れるか外へ出すか、コンサバトリー住戸や張り出しテラスを設定するか、等を住戸計画に合わせて選択することにより、バリエーション豊かなデザインが可能となります。このようにグリッドフレームを構築する位置に自由度を持たせることにより、建物の立地特性や外観コンセプトに合わせた、最適なファサード表現が実現できます。

■今後の展開

「SuKKiT」シリーズは、既成市街地や郊外開発地域で最も需要が多いと思われる、中高層板状集合住宅に的を絞った住空間の提案です。「住まい 快適 きれい テクノロジー」をキーワードに、三井住友建設ブランドのマンションとして、今後ともより良い開発・提案を続けてまいります。

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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