知的な会議をサポートする「意識空間」を開発・導入~ 照明色温度、映像、音で会議室の室内環境を変化・付与 ~

■概 要

三井住友建設株式会社(東京都中央区佃2-1-6 社長 則久 芳行)は、武野純一教授(明治大学理工学部)と共同で、会議室での知的生産性向上を図るための諸施策を施した「意識空間※1」を開発し、当社首都圏オフィス会議室に実験空間として導入しました。開発した技術は、会議のシーンに応じた照明の色温度を制御する「ライティングシーン制御システム※2」、無窓空間でも窓の開放感の効果が期待できる「映像絵画システム※2」、そして会議に集中しやすくするための「サウンドアシストシステム※2」です。さらに、会議室での状況(出席者たちの感情変化)を判別するための「感情認識技術」も導入しています。これら技術の組み合わせにより、室内環境を動的に変化させることで、会議が活性化し、より良い会議が可能になります。

今後は、この「意識空間」を実際の会議に利用し効果の検証を行います。将来的には、武野教授が提唱している人の脳の機能に類似した人工知能システム「意識システム」で統合させ、自動的に室内環境を変化・付与できるオフィス空間の構築を目指します。

※1「意識空間」:登録商標
※2「ライティングシーン制御システム」、「映像絵画」、「サウンドアシストシステム」:登録商標申請中

■背景および会議室の現状

企業活動において、社員の創造性、創発性、いわゆる知的生産性を向上させることが求められています。知的生産性向上には、業務内容や目的に応じて室内環境を変化、付与することが有効な手段と考えられます。ナレッジワーカーの個人の「知」が集まり、集団としての「知」が大きくなれば企業の知的生産性は向上されると考えられ、特にグループでのコミュニケーション、知識の共有を図る場所としての会議室は重要な空間と考えられます。しかし、現状の会議室は以下のような問題があります。

  • スペース及びコストの都合で、単一で閉鎖的な空間である場合が多い。
  • 窓のない会議室は閉塞感があり、知的生産性の阻害要因になっていると考えられる。
  • オフィス家具メーカーを中心に、知識創造行動・シーンごとに複数のワークプレイスを提案しているが、制約されたオフィススペースにおいて、複数の空間(会議室)を提供することは困難である。

■開発技術

開発した技術を以下に示します。

[1] ライティングシーン制御システム

会議室の目的に応じて照明の色温度(光色)を制御するシステムです。色温度を変化させることにより、視覚を通じた人の空間印象を変化させ、一つの会議室において複数の会議シーンに相応しい空間を提供します。これにより、会議室に変化を与え、出席者の知識創造を誘発する空間
を提供します。「意識空間」では初期設定として以下の4シーンを設定しています。

設定した会議の4シーン
設定した会議の4シーン

[2] 映像絵画システム

自然環境のゆらぎを含む絵画的な定視線の映像コンテンツ(映像絵画)を時間帯や好みに応じて制御するシステムです。15分間を基本とした定視線映像コンテンツを、朝、昼、夕方、夜の時間帯別に60インチモニターにハイビジョン映像で投影します。本システムでは、映像がヒトの脳へ与えるリラックス効果や非日常的な刺激によって「集中力や創造力」を促進させる会議環境を提供します。さらに、無窓空間での仮想の窓として開放感を与えます。

60インチモニターに映像絵画を投影
60インチモニターに映像絵画を投影
映像絵画コンテンツ例
映像絵画コンテンツ例

 

[3] サウンドアシストシステム

天井に取り付けたスピーカから様々な音を付加することで、隣室や廊下からの音が気にならなくなり、会話や議論に集中できる会議環境を提供します。付加する音は、自然な雰囲気となるように音源や周波数特性を調整し、集中を妨げない音としています。

図-6 ミック構法 柱梁接合部の構成
サウンドアシストシステムの効果
図-7 ミックPCa構法のバリエーション
打ち合わせコーナーに設置した状況

[4] 感情認識システム

意識空間では、空間の環境(状態)を計測し、その結果から会議の状況を的確に評価することが必要です。このため音声データから計測可能な感情認識システムを導入しています。これから得られる「喜び」「平常」などの感情データから会議の質を評価し、より良い会議とはどのようなものかを検討していきます。

■今後の展望

「意識空間」を実際の会議に利用し、効果検証を行います。将来的には、武野教授が提唱している脳の機能に類似した人工知能システム「意識システム」で統合させ、自動的に室内環境を変化・付与できるオフィス空間の構築を目指します。

※意識システムとは

図-7 ミックPCa構法のバリエーション

【意識システムとは】
明治大学武野教授が提唱する、人工知能をさらに進化させた人の脳の機能に類似するシステムです。

【意識空間システムとは】
意識システムを空間の制御に利用したシステムです。意識システムが「空間の環境(状況)を計測する装置」と「空間の環境(状態)を変化させる装置」を統合的に制御します。

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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