「Spiral View Tower(スパイラルビュータワー)」を開発― 低層階を自走式駐車場とした都市型超高層マンション ―駐車場の使い勝手を向上させ CO2、建設コスト、メンテナンス費用を低減

■ 概 要

三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 則久 芳行)は、1階から10階程度までの低層部を自走式駐車場として使い勝手を高め、住戸のプライバシー性や眺望を向上させた超高層マンション「Spiral View Tower(スパイラルビュータワー)」※1を開発しました。「Spiral View Tower」は、都市型超高層マンションを主なターゲットとした設計システムで、当社の得意分野である超高層マンションの低層部に自走式駐車場を組み合わせたものです。誰にでもこれまでより使い易く、CO2発生を抑制しながら建設コストの低減を実現します。今後、全国の超高層マンション開発計画での採用を目指して「Spiral View Tower」の提案活動を展開していきます。

※1特許出願中、商標登録出願中。

Spiral View Tower 外観イメージパース
Spiral View Tower 外観イメージパース

■ 開発の背景

一般に住戸数が100戸を超えるような中規模以上のマンションでは、付属する駐車場は敷地外構にピット式多段駐車場や自走式駐車場棟を建設することが多く、特に都市部の大規模マンションにおいてはタワーパーキングや地下式駐車場とする計画も多くなっています。そのためこれまでは雨天時の乗降時に濡れる、敷地内に空地が確保できない、車両の入出庫に時間がかかる、建設コストが増大するなどの問題を抱えていました。当社はこれらの点に着目し、超高層マンションの低層階を自走式駐車場、中層階以上を住宅階とすることで、これまで以上に誰にでも使い易く、超高層マンションとしての価値を向上させ、かつ地下工事を大幅に削り建設コストをこれまでより3%程度低減させることを目指して「Spiral View Tower」の開発を進めてきました。

■ 「Spiral View Tower」の構成
マンション低層階を駐車場として中層階以上を住宅階に設定

建物断面イメージ
建物断面イメージ

マンション低層階を駐車場として中層階以上を住宅階に設定
「Spiral View Tower」はマンションの低層階を連続傾床式の自走式駐車場としています。複数階ある駐車場の上階には「グランドエントランスフロア」を配置し駐車場階からの干渉ゾーンを形成、その上の居住環境の良い部分を住宅階とする構成です。駐車場階は住宅階と同じ外形ですので、地上部から建物頂部まで外壁位置をまっすぐに揃えた外観となっています。

■ 「Spiral View Tower」の特徴

(1)誰にでも使い易い駐車場

低層階に設置された自走式駐車場は、緩やかな勾配でらせん状に車路と駐車スペースを配置して運転し易く停め易い形式とし、また雨天時にも濡れることなく乗降や荷物の出し入れができる、誰にでも使い易いユニバーサルデザインを採り入れています。駐車スペースは平面駐車場としていますので、ハイルーフ車の制限や機械式駐車場のわずらわしい操作は一切不要で、万が一の停電時にも車の出し入れが可能です。また機械式駐車設備にかかるメンテナンス費用が不要ですので、駐車場料金が低減できます。駐車場階は必要に応じて自由に階数を変えられるため、マンション計画の地域特性や商品企画に合わせて駐車台数を柔軟に設定可能です。

(2)安全・安心な生活の実現

構造フレームには鉄筋コンクリート造を採用し、住棟中央の共用部に耐力壁を効果的に配置して地震に対する安全性を高めています。また駐車場を低層階に設定し中層階以上を住宅階とすることで、通常時の住戸セキュリティを高めるとともに、ゲリラ豪雨等による突然の冠水、浸水に対する住戸の安全性を確保しています。設備諸室についても基本的に地上部での配置となるため、冠水による損壊を最大限防止します。

駐車場が建物内に全て配置されることで、敷地内にはこれまでにない広い空地を確保することが可能です。その空地は普段は大規模で緑豊かなコミュニティスペースとして住民に開放されますが、緊急時には周辺住民を含めた避難防災広場として活用できます。

駐車場階平面図の例
駐車場階平面図の例

(3)超高層マンションにふさわしい眺望を確保

住棟形式にはセンターコア型を採用して、建物外周はすべて住戸空間としています。高さ30m程度より上階を住戸ゾーンとしていますので、プライバシーの確保や優れた眺望などの超高層マンションの魅力を、全ての住戸で享受することができます。また駐車場の上階を「グランドエントランスフロア」としてロビー、ラウンジ、ライブラリー、ゲストルームなどのサービス施設を配置して、駐車場階と住戸階との干渉空間としています。そのため共用部からも眺望が得られ、超高層マンションとしての付加価値をより一層向上させています。モデルケースは地上33階建てで住戸数300戸、8階までが駐車場階で270台収容としており、敷地は約85m×約55m程度の大きさで計画しています。

(4)CO2の発生を抑えて、工期・コストを縮減

駐車場を全て地上部に配置して地下には設備ピットしかありませんので、従来の都市部の超高層マンションなどで見られるような地下駐車場とする計画に比べて、土壌掘削工事や地下躯体工事が極端に少なくなります。そのため工事工程の短縮や工事費の大幅な縮減が可能で、建物建設に伴って排出されるCO2の発生を抑制し地球環境維持に貢献します。

住宅階平面図の例
住宅階平面図の例

(5)都市にふさわしい洗練された外観デザイン

地上部の駐車場階から住戸階最頂部まで外壁位置を真っ直ぐに揃えたシルエットとなるため、都市型超高層マンションにふさわしいファサードの形成が可能です。住棟の他には駐車場棟やタワーパーキングなどの大型付属施設が配置されることが無いので、都市景観への配慮という点でも地域に貢献するものとなっています。

■ 今後の展開

「Spiral View Tower」は全国の都市部や駅前開発地域での超高層マンション計画に対する提案です。駐車場問題や住宅商品企画へのひとつの回答として展開を図っていきます。今後もこの「Spiral View Tower」に更なるブラッシュアップを続けながらより良い商品開発を進め、建設業の社会的使命を果たすべく提案を続けてまいります。

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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