新開発の特殊橋面作業車を東京ゲートブリッジの橋面工事に適用

― 飛来・落下災害に対する万全の安全対策 ―

■概 要

三井住友建設株式会社(東京都中央区佃2-1-6 社長 則久 芳行)は、総合評価落札方式で出件された東京ゲートブリッジの橋面工事に、安全性と施工品質の向上に威力を発揮する新開発の特殊橋面作業車をVE提案として盛り込んだ施工計画を提案・受注し、鋭意施工を開始しました。

この特殊橋面作業車は、安全設備を備えており、本橋面工事に含まれるすべての作業を、作業員が橋梁の左右の縁端部から外側に出ることなく行うことが可能となります。また、3台の特殊橋面作業車を用いて施工区間を32mとして限定された区間で作業を繰り返しながら、作業車を前進させていくことにより、安全管理はもとより確実な施工管理が実施できます。

当社は、プレストレストコンクリート橋分野に加えて鋼橋建設工事の分野においても、従来からプレキャスト床版敷設工事や複合トラス橋建設工事に取り組み、鋼橋に特有な技術ノウハウのみならず安全確保の具体的取り組みについても成果を上げてきました。

本工事に適用した特殊橋面作業車による橋面工施工法を、安全性および品質向上に応えることのできる新時代の工法として、さらなる展開を図る方針です。

※VE:バリューエンジニアリング

■ 工事の概要

本工事は、東京港南部地区臨海道路の舗装工、地覆工、防護柵工、電気設備工および道路付属物設置工を施工するものです。

橋梁の左右の縁端部の地覆・防護柵を新開発の特殊橋面作業車を使用し、1区間(32m)ごとに施工します。地覆・防護柵の施工完了後、車道部・歩道部の舗装工を実施します。

写真-1 東京ゲートブリッジの全景
写真-1 東京ゲートブリッジの全景

工事名:東京港南部地区臨海道路橋面工事
発注者:国土交通省 東京港湾事務所

施工場所:東京港港内
橋 種:道路橋
橋 長:主橋梁部橋長760m、橋面工施工延長1634.8m
支 間:440m(最大支間)
有効幅員:片側歩道部19.0m(総幅員21.00m)、歩道なし15.5m(総幅員17.39m)

■ 施工計画の概要

本工事は、施工延長1,635mであり、地覆工、縁石工、防護柵工(歩道高欄、歩車道境界車両防護柵、中央分離帯車両防護柵、車両防護柵、投物防止柵、遮音壁)、橋面防水工、電気設備工、舗装工を実施するものです。

工事の特徴として、海面から50m以上の高さでの施工であり、風の影響を大きく受けることが挙げられます。

そこで、施工計画では飛来、落下防止の徹底を図るために、施工段階に応じて一次、二次、三次落下防止柵を先行して設置し、すべての作業を落下防止柵の内側で行うこととしました。

とくに、二次落下防止柵は、埋設型枠と飛散物防止ネットとともに特殊橋面作業車のフレームにセットされており、橋梁端部の施工において落下物による第三者被害および転落災害を確実に防止することができます。

この特殊橋面作業車は、長さが11mで、橋梁端部におけるすべての作業を、作業員が橋梁の左右の縁端部から外側に出ることなく行うことができます。また、特殊橋面作業車を3台用いて施工区間を32mとして作業を繰り返しながら、作業車を進めていくことにより、安全管理はもとより確実な施工管理が実施できます。

図-1 橋梁断面と橋面工
図-1 橋梁断面と橋面工
図-2 特殊橋面作業車の断面
図-2 特殊橋面作業車の断面

写真-2 特殊橋面作業車による施工の状況
写真-2 特殊橋面作業車による施工の状況

■ 今後の展望

当社は、プレストレストコンクリート橋分野に加えて鋼橋建設工事の分野においても、従来からプレキャスト床版敷設工事や複合トラス橋建設工事に取り組み、鋼橋に特有な技術や品質向上ノウハウのみならず安全確保の具体的取り組みについても成果を上げてきました。

安全性と施工品質の向上に対する取り組みの一環として、本工事では新開発の特殊橋面作業車を適用しました。

今後も、安全性および品質向上に応えることのできる新時代の橋面工施工法として、さらなる展開を図る方針です。

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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