板状マンション新商品 "SuKKiT2 スリムビーム" を開発

― 全ての住戸で天井いっぱいのフルサッシと明るいリビング空間を実現 ―

三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 則久 芳行)は "SuKKiT2 スリムビーム"注)を開発しました。

SuKKiT2 スリムビームは新構法の開発により梁型の制約を無くし、全ての住戸で天井いっぱいのフルサッシによる優れた眺望と、透過性手摺による採光たっぷりで快適な住空間を実現できる設計システムです。

今後は首都圏を中心とした全国のマンション開発案件に、現在展開中のSuKKiT(スキット)シリーズのラインナップのひとつとして、積極的に提案を進めていく計画です。

注) SuKKiT2 スリムビームの関連特許出願中

■ 背景

集合住宅の新しい設計システムとして2009年9月17日にSuKKiT1 トリプルフラットビームを発表して以来、SuKKiTシリーズにはたくさんのお問い合わせをいただき、昨年までに実案件でのご採用数が2ケタとなりました。それらは順次、実施設計~着工へと工程を進捗させており、販売を開始しているものも出てきています。

案件としては当初、扁平梁を用いてハイサッシを実現するSuKKiT1トリプルフラットビームの引き合いが多くありましたが、最近はグリッドフレームを用いた構造体で梁の無い開口部を実現するSuKKiT3フリーノンビームでの案件検討やご採用の機会も増えてきている状況です。また震災への備えとして、免震バージョンであるSulatto3の実案件へのご採用も今後大幅に増加の見込みです。

それらを踏まえて、もっと自由にハイサッシの明るい住空間を実現することを目指し、このSuKKiT2 スリムビームの開発に取り組んできたものです。

■ "SuKKiT2 スリムビーム"の特徴

【1】 梁型の制約を受けずに全ての住戸でハイサッシを実現

SuKKiT2 スリムビームでは新構法の採用によりサッシ上部には梁がないため、梁せいの制約を受けずにサッシ高さを設定でき、天井いっぱいのフルサッシの設置が可能になります。今回、バルコニー側と廊下側の構造バランスを見直すことによりこの新構法が実現しました。


△ SuKKiT2 スリムビームでのリビングからの眺め


△ (比較) 従来の逆梁アウトフレームの場合
・ハイサッシではあるが、腰壁により採光と眺望がさえぎられる

図-1  イラスト(リビング内観の比較)

【2】光を通す手摺で、採光たっぷりな明るい住空間を実現

バルコニー先端の立ち上がりは約40cmに設定しています。これにより落下防止や視覚的安心感を保ちながら外部足元からの視線を遮り、ガラスやアルミ格子などの透過性のある手摺素材を通してリビングにたっぷりの日差しを採り込むことが可能です。また、床に座った時の視線を遮ることもなく、従来の逆梁アウトフレーム構法にはない明るい住空間が全ての住戸で実現します。

図-2 住戸バルコニー断面図の例
図-2 住戸バルコニー断面図の例

【3】 使いやすいバルコニー空間とシャープな外観デザインを実現

SuKKiT2 スリムビームではバルコニー内側に、エアコン室外機・スロップシンク・排水管・雨水縦樋等の設備機器を設置します。そのため建物外部からはそれらの機器類が見えにくくなり、バルコニーとして使いやすい有効空間の確保が可能になります。また、先端の立ち上がりが少ないシャープな外観とあわせて、デザインの自由度が向上します。


図-3 住棟基準階平面図の例

【4】 住戸性能と経済性の両立

SuKKiT2 スリムビームでは梁型の制約無く住戸の計画ができるので、階高2.8m程度でも天井高さやサッシ高さを確保しつつ、階高3mでの計画と同等の十分な空間と開口部を形成できます。これにより建物高さ制限のある地域でもトレードオフすることなく、住戸性能と経済性を両立させることができます。

■ 今後の展開

New "SuKKiT2 スリムビーム"は、マンションに住む人々が快適な毎日を過ごせるよう、これまで同様にユーザー視点でものづくりを考え、開発した設計システムです。現在展開中のSuKKiT(スキット)シリーズの新たなラインナップとして、首都圏を中心とした全国のマンション開発案件に積極的に提案を進め、良質な社会資本の充実に貢献したいと考えています。

今後もこのような提案を通じて、より一層のマンション価値向上に寄与すべく、安全・安心・快適な住まいの創造を、当社は目指していきます。

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

※参考

SuKKiT1トリプルフラットビーム

バルコニー側と両妻側の3方向の大梁を扁平梁とすることで、3m未満の階高で2.2mのハイサッシを実現する板状マンションの構法

(2009年9月17日発表)

△SuKKiT1トリプルフラットビーム
△SuKKiT1トリプルフラットビーム

SuKKiT3フリーノンビーム

バルコニー側の一部に「グリッドフレーム」を構築することで開口部周りの大梁を無くし、天井いっぱいのハイサッシを実現する板状マンションの構法

(2009年10月28日発表)

△SuKKiT3フリーノンビーム
△SuKKiT3フリーノンビーム

Sulatto3フリーノンビーム

上記SuKKiT3フリーノンビームに免震構法を組み合わせ、高さ60m、20階程度の超高層板状マンションで天井いっぱいのハイサッシを実現する構法

(2009年11月20日発表)

△Sulatto3フリーノンビーム
△Sulatto3フリーノンビーム

図-4 参考外観イメージ

なお、このSuKKiT2スリムビームの開発・発表に伴い、従前のSuKKiT2ダブルノンビームは一旦SuKKiTシリーズのラインナップから外します。

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