マンション向け耐震補強工法"Tボーン耐震改修工法"を開発― 外部からの施工で居住しながら耐震補強が可能 ―

三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 則久 芳行)は、住民が居住しながら居住空間の快適性を損ねることなく耐震補強できる"Tボーン耐震改修工法"を開発しました。

"Tボーン耐震改修工法"は、マンションのバルコニー外壁面に外付けの鉄骨造T字形補強フレーム(Tボーン補強フレーム)を設置することにより、既存建物の耐震性を向上させる工法です。大規模な外部足場を用いずにバルコニー側から施工でき、住民が居住しながらの耐震補強が可能で、また施工後も居住空間の快適性を損ねません。

今後は首都圏をはじめ全国の旧耐震基準マンションを中心に、積極的な展開を図っていく計画です。

注) "Tボーン耐震改修工法"は特許出願中です。


図-1 Tボーン耐震改修工法のイメージ

■ 背景

東京都耐震改修促進計画(平成24年3月改定)によると、東京都における耐震性を満たさない共同住宅(非木造)は、平成22年度末現在での推計で約42万戸に上ります。また当社が昭和56年以前に施工した旧耐震基準マンションは約800件(約3万9千戸)あり、昨年3月の東日本大震災以降はマンションの耐震性向上に対する需要は急増しています。しかし工事に伴う一時退去の必要性や補強後の快適性の悪化、改修費用などの理由により、なかなか改修が進まないのが実情です。

こうした背景から、当社ではマンションのバルコニー側外壁面にTボーン補強フレームを設置するだけの、従来に比べて短工期・低コストで居住しながら施工でき、住戸の安全性・快適性を確保する耐震補強システムを開発しました。

■ Tボーン耐震改修工法の特徴

【1】 Tボーン補強フレームにより既存建物の耐震性が向上

Tボーン耐震改修工法はTボーン補強フレームをバルコニー側外壁面に設置することで、補強フレームが既存建物と一体化して地震時のエネルギーを吸収し、耐震性を向上させる工法です。旧耐震基準マンションのうち、1/3程度を占める耐震指標Is値0.5以上の建物(当社調べ)に有効です。Tボーン補強フレームをバランス良く配置すれば、全住戸ではなく8割程度の住戸への設置で新耐震建物とほぼ同等の耐震性を確保可能で、自治体による各種助成制度の利用も可能になります。

【2】 大規模な外部足場が不要で居住しながらの施工が可能

Tボーン補強フレームはバルコニー内に吊り込んで設置され、住戸内での作業は一切不要なため、住民が居住しながらの施工が可能です。従来の外付け架構増設方式では、施工が大がかりなため工事期間が長く改修費用が高くなる傾向にありましたが、Tボーン耐震改修工法は大規模な外部足場が不要なため、これまでより期間が短く低コストで施工が可能になります。

【3】 外観に影響を与えず眺望も確保

Tボーン耐震改修工法は、建物外部に部材は一切突き出しません。そのため既存建物のデザインに大きな影響を及ぼすことなく、また建物周りの空地が狭くなることもありません。また旧耐震基準当時の施工実績を綿密に調査して開発を行い、最も汎用性の高い形状・工法としていますので、建物からの眺望や使い勝手にはほとんど影響を与えずに、快適性を確保したまま優れた効果を発揮します。


図-2 Tボーン補強フレーム姿図の例

■ 今後の展開

"Tボーン耐震改修工法"は、旧耐震基準マンションに代表される耐震性を満たさない建物に居住される方々に対して、早く・安く・簡便に耐震補強を施した安全な住宅を提供することを目指して開発したものです。今後もこのような技術開発を通じて、より一層のマンションの価値向上に寄与すべく、安全・安心・快適な住まいの創造を、当社は目指し続けていきます。

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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