RC造建築物の解体・リユースが可能なスクライム-サット・サーブ工法を開発

―サスティナブルな環境配慮建築物の実現を目指して―

三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 新井 英雄)は、鉄筋コンクリート(RC)造の建築物において、解体・リユースを可能にするスクライム-サット・サーブ工法を開発しました。

本工法は、株式会社サトコウと共同開発した「スクライム-サット工法」(※)の、柱・梁部分に用いるプレキャストコンクリート(PCa)部材の接合を、モルタル注入による結合ではなくPC鋼材を用いてアンボンド圧着させるものです。建築時の急速施工に加え、圧着力を開放するだけで基礎構造を除く躯体と内装ユニットを部材ごとに容易な解体とリユースができ、サスティナブルな環境配慮建築物を可能にします。

(※) 安定品質、高速施工、省力化を実現する「スクライム-サット工法」(2017年09月15日リリース)

 

191129_01.png【スクライム-サット・サーブ工法のイメージ図】

 

■ 「スクライム-サット・サーブ工法」の特長

本工法の特長は、以下のとおりです。

  1. PC鋼材の圧着力を開放するだけで容易に部材ごとの解体が可能
  2. 解体作業時の騒音と振動を大幅に低減
  3. PCa部材のリユースと内装ユニットのリフォームで新たな建物を創出
  4. 部材のリユースを推進することで環境負荷を低減

 

開発の経緯

RC造の建築物は高い剛性・耐久性・耐火性などの特長を有する一方で、建物のライフサイクルが長いため、これまでリユースの検討や取り組みが進んでいませんでした。そこで当社では、PCa部材の製造時に発生するCO2削減の取り組みも併せ、環境配慮建築物を実現する本工法の開発に着手し、各種構造実験を実施して構造性能を確認しました。

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【柱梁接合部(左)と圧着プレキャスト柱(右)の構造実験】

 

■ 今後の展開

博覧会やスポーツ大会などの大規模イベント時の施設や仮設宿泊施設、自然災害発生時の災害仮設住宅などの「期限付き建物」や、「定期借地権」の土地を活用する建物、短期間での人口流出入に伴う学校施設の建設・解体など様々な用途に応じた建物に本工法を提案してまいります。

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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