リアルタイム鉄筋出来形自動検測システムを開発

―TOFカメラを活用し検測作業の生産性が3倍に向上―

三井住友建設株式会社 (東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 新井 英雄) と株式会社日立ソリューションズ (東京都品川区東品川四丁目12番7号 取締役社長 星野 達朗) は、TOFカメラ(※1)を活用した鉄筋出来形自動検測システム(※2)を共同開発しました。

本システムはTOFカメラを搭載したタブレット等で撮影するだけで、鉄筋径・配筋間隔の計測及び帳票作成までをリアルタイムで自動出力できるため、従来の計測方法に対して施工管理者が検測作業に拘束される時間が3分の1に縮小できます。

(※1) Time of flight camera (光を照射して対象物までの距離を計測するカメラ)
(※2)特許出願済み、信憑性確認適合取得予定

 

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■ システムの概要

本システムは、通常、デジタルカメラ等に使用され色彩を判別することが可能なRGB (Red Green Blue) カメラと、対象物に照射した光が反射して戻ってくるまでの時間から距離を計測できるTOFカメラを活用したものです。2つのカメラで撮影した画像を合成することで、鉄筋径と配筋間隔の計測を行います。TOFカメラを利用することにより、RGBカメラだけでは判別が困難であった多段配置された鉄筋においても、的確に対象の鉄筋を抽出して計測することが可能です。計測結果はデータとして記録し、検査写真及び帳票を自動作成します。高度な技術を要さないため、誰でも容易に検測できるようになり、人手不足解消に貢献します。

 

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開発の背景

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【従来の配筋検査】

現在、鉄筋出来形計測作業は2名1組となり、スケール(メジャー)やノギス(鉄筋径を測るものさし)を用いて、鉄筋径と配筋間隔の計測をしています。また、エビデンスとして各寸法を撮影し、鉄筋出来形計測調書を作成しています。特に鉄筋を区別するマーキングや配筋間隔を示す標尺の設置等の事前準備に多くの手間と時間を費やしていました。そこで鉄筋出来形検測の一連作業の省力化を目的に、日立ソリューションズの空間情報分野での実績を活用し、3次元情報を計測することが可能な本システムの開発に着手しました。

■ 今後の展開

今後は本システムの更なる開発を進め、土木・建築分野における様々な出来形検測への積極的な導入展開を図り、生産性向上に取り組んでまいります。

 

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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