SMC-Tunnelingシリーズ「自動 de 覆工」を現場にて初適用
―覆工コンクリート打設作業の自動化で作業員削減と作業時間を短縮 ―
三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 新井 英雄)は、岐阜工業株式会社(岐阜県瑞穂市田之上811番地 社長 宗像 国義)と共同開発したSMC-Tunnelingシリーズ「自動 de 覆工」を、福島県で施工中の国道118号(仮称)田代トンネル工事において初適用しました。
本システムは、山岳トンネル工事における覆工コンクリートの打設作業を自動化し、タブレットで一元管理するもので、作業員削減と作業時間短縮を実現しました。
【システムのイメージ図とタブレットでの管理状況】
■ システムの詳細
本システムは、セントル(移動式型枠)のスキンプレート表面に打設中のコンクリートの高さを検知するセンサを設置(50cm間隔)し、あらかじめ設定した高さに到達すると情報が制御盤に伝達され、所定の位置に設置されたコンクリート圧送配管に自動で切り替わるものです。
打設位置毎の情報(打設高さ、圧送速度)はリアルタイムにタブレットに表示され、圧送位置の変更や異常時の圧送停止等の指示をタブレット上で行うことができます。
■ 現場適用による効果
[1] 作業人員の削減
通常の覆工コンクリート打設作業では、打設の位置と高さに応じて配管切り替えを人力で行う必要があります。
本システムでは、センサと配管切替装置の組み合わせで切り替え作業が自動化され、同作業を行う作業員1名が不要となりました。(通常6名で作業)
[2] 作業時間の削減
通常の作業では、所定の高さまでコンクリートを打設後、人力で配管の切り替えと清掃作業を行うため、都度コンクリート打設作業を中断する必要がありました。
本システムではあらかじめ設定した配管に自動で切り替わるため、打設が完了した配管の清掃作業と次の打設作業を並行して行うことができ、約1時間(3段(下段・中段・上段)×4箇所×5分/箇所)の作業時間を短縮しました。(通常の作業時間は7時間程度)
【覆工コンクリートの打設作業(イメージ)】
■ 工事概要
工事名: 国道118号(仮称)田代トンネル工事
発注者: 福島県
工事場所 : 福島県南会津郡下郷町
工期: 2018年3月26日~2020年7月13日
工事概要: トンネル延長:678m、内空断面積(代表値):73.6m2
掘削方式: 機械掘削、地質:礫岩・火山礫凝灰岩互層・泥岩・砂岩
■ 今後の展開
当社では、覆工コンクリート打設システムSMC-Tunnelingシリーズ「自動de覆工」の積極的な現場適用を図り実績を積み重ね、当社独自技術として確立を目指します。
今後も覆工コンクリート作業の完全自動化に向け、更なる生産性向上を行ってまいります。
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