プレキャスト床版の接合工法「サスティンジョイント™」を実用化

― 実現場を想定した施工試験の実施で施工法を確立 ―

三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 新井 英雄)は、自社開発したプレキャスト(PCa)床版の接合工法「サスティンジョイント™」(※1) の実現場を想定した施工試験(※2)により施工法を確立し、実用化しました。

(※1) プレキャスト床版の新たな接合工法「サスティンジョイント™」を開発(2020年11月20日リリース)

(※2) 当社R&Dセンター(千葉県流山市)で実施

 

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【実物大施工試験の様子】

 

■ 実現場を想定した施工試験

同工法は高速道路橋などの床版取替工事への適用を目的に開発し、これまでに床版試験体の曲げ試験や輪荷重疲労走行試験を実施して疲労耐久性の確認を行いました。今回の実物大のPCa床版を用いた施工試験では、通常の生コン工場での製造と運搬が困難な超高強度繊維補強サスティンクリート (※3) の現地での製造から打込みまでの一連の作業を行い、品質や施工性に問題が無いことを確認しました。

(※3) 鋼繊維を混入した超高強度の「サスティンクリート®」(※4)

(※4) 持続可能性に貢献する高性能コンクリート「サスティンクリート™」を開発(2018年2月26リリース)

 

■ 実施した施工試験

[1] 超高強度繊維補強サスティンクリートの製造

セメントや骨材、混和材を所定の配合で事前計量し、フレコンバッグに梱包した原料を、実現場を想定して設置した可搬型の簡易コンクリートプラントで製造しました。水結合材比が極めて小さく、鋼繊維を配合するため、製造に要する時間(材料の投入開始から排出まで)は一般的なコンクリートに比べて長くなりますが、安定した品質のコンクリートを製造できることを確認しました。

[2] 実物大のPCa床版を用いた施工

現地で製造した超高強度繊維補強サスティンクリートのPCa床版接合部への打込み作業を行い、施工性を確認しました。「サスティンクリート®」の特徴の1つである高い流動性により、バイブレータなどによる締固め作業を行わずに打込みが可能で、生産性の向上を実現します。また、試験後の切断による断面観察でも高い充填性を確認しました。

 

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【超高強度繊維補強サスティンクリートの製造と打込み作業の様子】

 

■ 今後の展開

今回の施工試験により、「サスティンジョイント™」の実用化に向けた施工法を確立しました。今後は、大規模インフラ更新事業における老朽化した高速道路橋などの床版の取替工事への適用に向けて、積極的に提案してまいります。

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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