鉄筋組立自動化システム「Robotaras™(ロボタラス)」の開発に着手

―ロボットによる鉄筋の配置と結束作業の自動化に目処―

三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 新井 英雄)は、ロボットの活用による省人化・省力化で生産性向上を実現する、鉄筋組立自動化システム「Robotaras™(ロボタラス/ROBOT Arm Rebar Assembly System)」の開発に着手しました。

そしてこのたび、鉄道構造物の軌道スラブ製造における鉄筋配置・結束作業を模擬した動作試験を実施し、当システムの導入に目処をつけました。

 

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【鉄筋組立自動化システム「Robotaras」のイメージ】

 

■ システムの動作試験

現在、当社の三田川PC工場(佐賀県)では軌道スラブ(※)約1万2千枚を製造しており、作業員約20名が日々鉄筋組立(供給・配置・結束)を手作業で行っています。形状が同じ軌道スラブの鉄筋組立は単純作業を繰り返すため、担い手不足の解消と作業負担の軽減、生産性向上を目的に、ロボットアームを用いた自動化システムの開発に着手しました。

プログラミングされたロボットは、アーム先端部にて鉄筋保持治具と市販の鉄筋結束機の自動着脱を行い、鉄筋の配置と結束作業を行います。これにより作業員は、鉄筋材と結束するワイヤを鉄筋結束機に充填するのみとなり、省人化・省力化が実現できます。

実際の鉄筋配置・結束を模擬した動作試験を実施し、本システムの有用性を確認し、導入に目処をつけました。

 

(※)
工事名: 九州新幹線(西九州)、武雄・大村間軌道スラブ製作運搬
発注者: 独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構
工期: 平成29年11月24日~令和3年2月23日
製造枚数: 11,933枚

 

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【作業員による鉄筋組立作業】

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【鉄道構造物の軌道スラブ】

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【システム動作実験の様子(左:鉄筋配置、右:鉄筋結束)】

 

■ 今後の展開

当社では、「中期経営計画2019-2021」において「建設生産プロセスの変革」を基本方針の一つに掲げ、生産性の向上に取り組んでいます。今後は当社プレキャスト(PCa)工場の製造ラインへの導入を目指し、本システムの更なる開発を進めてまいります。

将来的には、超高層マンション等の主要構造体や高速道路の大規模更新事業などに用いられるPCa部材製造にも活用し、自動化技術による生産性の向上を幅広く展開してまいります。

<お問い合わせ先>

三井住友建設広報室【お問い合わせフォーム】

リリースに記載している情報は発表時のものです。

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