適材適所という言葉は、
「人の能力・特性などを正しく評価して、ふさわしい地位・仕事につけること」を表す四字熟語。現在は人の配置、の意味で使われることが多いですが、実は、元々伝統的な日本家屋や寺社などの建築現場で木材を使い分ける事が語源。
これを、宮本武蔵が人の登用にも活かすべきと「五輪書」の中で記したことで、人材やマネジメントの意味合いがメジャーに使われるようになってきたようです。※
当社では、広い範囲で使われるこの「適材適所」という言葉を見直し、江戸の頃から比べると、材料、工法、構法、など様々に拡大した、
現代の建築においての、「TEKIZAI®」とは何だろうと、あらためて考えてみました。
- ※諸説あります
新しいチャレンジ "TEKIZAI®"
当社の事業における強みは何か。
土木領域では、橋や道路、トンネルなどの大規模な土木の構造物。
建築領域では、マンションや商業施設などの中大規模建築を得意分野としています。
もちろん、鉄筋やコンクリート、木などの様々な素材、構工法も複合的に使っていますが、あえて特徴的に表現すれば、鉄とコンクリートのエキスパートと自負しております。
建築の先達である江戸の宮大工は、粘りや硬さ、耐性など、木材の特性を熟知し、この材料はここに使うといった判断を知恵と経験で積み上げてきました。
当社もこのような文化を継承しながら技術を磨く努力を続けています。
そして、今回、改めて適材適所の意味を見直し、現代の最新技術や社会的ニーズも鑑み、建築、土木の全体の領域から、構法や材料選択において、更に幅を広げる必要があるという考えに至りました。
TEKIZAI®とは、最適な素材で、より良い建物を作っていこうという、当社の新しいチャレンジです。
なぜ、今「TEKIZAI®」なのか?
例えば 「 TEKIZAI®」を構法で考えてみます。
鉄筋コンクリート造、木造、鉄骨造、などはそれぞれ完成している構法。これまでの当社における構法の選択肢の中心には鉄やコンクリートがありました。近年、耐火・不燃といった、「火に強い木材」なども開発され、比較的大きな建築物においても、木造を選択できるようになりました。環境保護などの社会的なニーズや、木のぬくもりや香りが欲しいといった、ユーザー様のニーズにもこれまで以上に、よりそえる様になりました。
それぞれの構法には長所も短所もあります。それぞれの構法を単体で用いるだけではなく、それぞれの長所を活かしながら柔軟に組み合わせることで、より良い建築空間を生み出すことができると考えております。
例えば
TEKIZAI®というチャレンジはまだまだ始まったばかり。
まずは一つ一つの実績を積み重ねて、その価値を、皆さまに共感していただける様に、生活者目線で挑戦し続けてまいります。