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可視光通信三次元位置計測システムとは
計測対象物に設置した点滅するLED標点をデジタルカメラで連続撮影し、画像処理によって標点の3次元座標とID情報を同時に自動取得する測位システムです。
可視光通信は、目に見える光を高速点滅させることでデジタル信号を伝達する、最新のデータ通信技術です。
特徴
- 標点の座標とそのID情報が同時に取得できるため、3次元座標算出が完全に自動化され、大幅な省力化が達成できます。
- 市販のデジタルカメラやパソコンで構成されるシステムによって、GPS測量に匹敵する精度の計測が行えるため、経済性に優れています。
- 測量の度に人が測点に行く必要がなく、安全性の向上と省力化が図れます。また夜間の自動計測も可能です。
効果的な適用法
- 橋梁建設時の形状管理計測の自動化
- 地すべりやトンネルなどの地盤変状の動態観測
- GPSが受信できないトンネルや構造物内での位置計測
システムの概要
- システムは市販の高解像度デジタル一眼レフカメラ、画像解析用パソコンおよび測量標点となるLED光源から構成されます。
- 計測対象物に設置した各LED光源は、ON, OFFの点滅パターンによって、個々のID情報等のデータを送信します。
- 各LED光源と座標が既知の基準点光源群の全体を2ヵ所からデジタルカメラで連続撮影し、画像データをパソコンで解析して、各光源の3次元座標とIDを同時に算出します。
この技術は、慶應義塾大学、(株)中川研究所、三井住友建設(株)の共同開発によるものです。
![]() 可視光通信位置計測システムのイメージ |
![]() 屋外計測の状況(昼間) |
![]() 屋外計測の状況(夜間) |
![]() 計測システムの構成 |