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トンネル覆工巻き厚管理システム「3D-TLIMAS」とは

トンネル覆工巻き厚管理システム「3D-TLIMAS」(3D-Tunnel LIning MAnagement System)は、山岳トンネルなどの坑内壁面の形状を3次元レーザースキャナーを用いて計測し、巻き厚の過不足量や打設コンクリート量を短時間で算定できるシステムです。

3次元レーザースキャナで計測した坑壁の形状

3次元レーザースキャナで計測した坑壁の形状

断面図(トンネル施工管理要領準拠)
断面図(トンネル施工管理要領準拠)
平面展開図(コンター図)
平面展開図(コンター図)
数値表
数値表(覆工巻き厚過不足の出力表)

効果的な適用法

山岳トンネルなどで掘削を行う場合、発破掘削や地山の変状によって壁面に凹凸が発生してしまい、覆工巻き厚に過不足が発生してしまいます。このシステムは、日常管理はもちろん、地山変状の大きい箇所などで、巻き厚が不足している範囲の特定や、経時変化を捉える際に必要不可欠なシステムです。

システムの概要

  • 3次元レーザースキャナは、1断面の計測で、トンネル延長10m強(1セントル分)の形状を捉えることができます。計測は最小5cm間隔で計測が可能ですが、必要精度に応じて計測間隔を変更できます。計測誤差は5mm程度です。
  • 計測時間は、延長100mで約3時間です。
  • 計測したデータは、専用ソフトで解析を行い、ノイズ処理、設計データとの合成、および打設コンクリート量の算定を自動で行います。
  • 解析処理したデータは、覆工巻き厚過不足の断面図、平面展開図あるいは数値表として可視化し、出力できます。
  • 平成29年3月に国土交通省が策定した「レーザースキャナーを用いた出来形管理の試行に係る監督・検査要領(案)(トンネル編)」に対応しています。

適用例

立川トンネル工事(高知県)、占冠トンネル西工事(北海道)、鳩原トンネル工事(福井県)、別所トンネル工事(兵庫県)、椎坂白沢トンネル工事(群馬県)、十国トンネル工事(茨城県)、八十里1号トンネル工事(新潟県)、ほか

 

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