- 土木
アーチ橋とは
圧縮力によって荷重を支持する、コンクリートの特性を活かした合理的な形式です。このため、さまざまな地形条件のなかで採用され、小規模のものから200mを超える長大橋まで幅広く採用されています。
赤谷川橋梁 |
光明池大橋 |
特徴
- 地形条件や景観に応じた構造形式が選択できます。
- 架設工法の種類が多く、地形条件に応じた工法を適用できます。
構造
アーチ橋には、固定アーチ橋、2ヒンジアーチ橋、逆ランガーアーチ橋、二股アーチ橋、中路式バランスドアーチ橋、扁平アーチ橋、充腹式アーチ橋などがあります。
設計
骨組み解析を行って設計します。張出し架設するアーチ橋では、架設時の断面力を算出し、安全性を照査する必要があります。
架設工法
小規模なアーチ橋は、固定支保工工法やセントル工法が、大規模なアーチ橋は、トラス張出し工法、斜吊り張出し工法、ピロンメラン張出し工法、ロアリング工法、メラン直吊り工法、メラン一括架設工法など、架設条件に応じた工法が適用できます。近年、メランを採用した架設ではメラン材をウェブの内部に埋め込まない合理化施工の新メラン工法が採用されています。
ピロンメラン工法の実施例
宇佐川橋(ピロンメラン工法) |
建設当時、東洋一のアーチ橋 【宇佐川橋】 架橋位置:山口県 橋長:332.5m 最大支間:204.0m 完成年:1982年 |
トラス張出し工法の実施例
外津橋(トラス張出し工法) |
世界初のトラス張出し工法によるアーチ橋 【外津橋】(土木学会田中賞受賞) 架橋位置:佐賀県 橋長:252.0m 最大支間:170.0m 完成年:1974年 |
ロアリング工法の実施例
高滝の沢橋(ロアリング工法) |
架設精度の高いロアリング工法によるアーチ橋 【高滝の沢橋】 架橋位置:北海道 橋長:163.0m 最大支間:112.0m 完成年:2014年 |
二股アーチ橋の実施例
朧大橋(二股アーチ橋) |
ピロンメラン張出し工法による我が国初の二股アーチ橋 【朧大橋】(土木学会田中賞受賞) 架橋位置:福岡県 橋長:293.0m 最大支間:172.0m 完成年:2001年 |
メラン一括架設工法の実施例
頭島大橋(メラン一括架設工法) |
フローティングクレーンによるメラン架設 【頭島大橋】(PC技術協会賞) 架橋位置:岡山県 橋長:300.0m 最大支間:218.0m 完成年:2004年 |
新メラン工法
万年橋 (新メラン工法) |
メランをウェブ内部に埋め込まない合理化施工である新メラン工法によるアーチ橋 【万年橋】 架橋位置:東京都 橋長:93.0m 最大支間:82.0m 完成年:2005年 |