- 建築
ハイゼラス工法とは
アラミド繊維シートを既存建物の柱、梁部材に巻付け、樹脂で接着することによって、部材のせん断耐力、変形性能の改善を図る工法です。ハイゼラス工法は HIgh quality ZEbra-shaped Retrofitting with Aramid Sheetの略称です。
ハイゼラス工法のイメージ |
帯シート カバーシート |
アラミド繊維シートの特徴
特徴
- 壁のついた柱やスラブ付き梁においても、閉鎖型の補強が可能です。
- 従来の閉鎖型補強のように柱際にスリットを設ける必要はありません。
- 補強後、構造体や基礎などに影響するような荷重の増加がありません。
- 特殊な技術が必要なく、軽量な繊維シートを扱うため、工事が簡便です。
- 工事に重機を必要とせず、狭い空間での工事が可能です。
- 補強量の増減の調整が容易です。
- アラミドシートは、樹脂の含浸性に優れているため、繊維量の多いシートが利用でき、施工効率が向上します。
- アラミドシートは非電導性のため、電気設備や電子機器近傍での施工に支障がありません。
技術評価
ハイゼラス工法は、(財)日本建築防災協会の技術評価(建防災発第2497号)を取得しています。ハイゼラス工法で使用するアラミド繊維シートは、平成13年国土交通省告示第1024号に基づいた材料指定(国住指第1180号)を取得しています。
施工
設置手順 袖壁付き柱における、ハイゼラス工法による施工手順を以下に示します。
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設置手順 |
実施例
従来技術による袖壁付き柱の補強では、柱際にスリットを設ける必要がありましたが、ハイゼラス工法では、壁に少量の貫通孔を設けるだけで、閉鎖型の補強が可能となります。