- 土木
PC桁橋とは
曲げによって荷重を支持する、最も基本的で一般的なPC橋です。床版橋、T桁橋、箱桁橋などに加えて、合成構造の波形鋼板ウエブ箱桁橋も建設されています。
永井川橋(PC箱桁橋) |
津久見川橋(波形鋼板ウェブ箱桁橋) |
特徴
- 最も一般的な形式であり、小規模の橋から200mを超える長大橋まで適用可能です。
- 架橋条件に合わせて、さまざまな架設が可能です。
構造
単純桁橋、連続桁橋、ラーメン橋、方杖ラーメン橋などの形式があります。
施工
施工法には、小規模橋に用いる固定支保工工法、クレーン架設工法や、大規模橋に用いる張出し工法などがあり、架設条件により、押出し工法、移動支保工工法なども適用します。
張出し工法
張出し工法は、2台の架設作業車を用い、主桁を、橋脚の頭部から左右のバランスをとりながら張り出していき、PC橋を完成させる工法です。架橋条件によって、拡幅張出し工法、逆張出し工法、仮支柱併用張出し工法、斜吊り張出し工法、補助桁・架設桁張出し工法、曲線張出し工法などが適用できます。
張出し工法の実施例
![]() 江島大橋(張出し工法) |
我が国最大支間のPC箱桁橋 【江島大橋】 架橋位置:島根県・鳥取県 橋長:660.0m 最大支間:250.0m 完 成 年: 2000年 |
![]() 天竜川(張出し工法) |
我が国最長の橋長のPC箱桁橋 【天竜川橋】(PC技術協会賞) 架橋位置:静岡県 橋長:1585.5m 最大支間:92.0m |
押出し工法
押出し工法は、主桁製作台で製作した主桁セグメントを、順次、前方に押し出してPC橋を完成させる工法です。 多主桁や斜角を有する橋梁では、押出し架設中の各支承ごとの反力管理および制御が常時可能なARC(Active Reaction Control)工法を採用することにより、確実な押出し架設が可能となります。
押出し工法の実施例
![]() 石橋上三川高架橋(押出し工法) |
新幹線上を押出し架設 【石橋上三川高架橋】 架橋位置: 栃木県 橋長: 227.0m 最大支間: 110.0m 完 成 年: 2000年 |
![]() 桂島高架橋 |
リブ・ストラット付波形鋼板ウェブ箱桁橋のコア断面 を先行して押出し架設 【桂島高架橋】(土木学会田中賞) 架橋位置:静岡県 橋長:216.0m 最大支間: 54.0m 完 成 年: 2005年 |
移動支保工工法(ゲリュストワーゲン工法)
ゲリュストワーゲン工法は、大型の移動支保工(ゲリュストワーゲン)を用いて、多径間の橋を、径間単位で一括施工する工法です。
移動支保工工法の実施例
![]() 東山崎高架橋 |
上下線を一括施工 【東山崎高架橋】 架橋位置: 香川県 橋長: 1047.0m 最大支間: 40.5m 完 成 年: 2001年 |