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立体交差急速施工法とは

都市内の交差点立体化急速施工法として、架設桁を用いるONFO工法、鋼コンクリート合成橋脚を用いるCap-on-Pier工法の2工法を開発しました。両工法とも上下部を同時施工することにより施工の急速化を図ったものです。


交差点部の施工

基礎・下部構造

ONFO(オンフォ)工法

ONFO工法とは

交差点立体交差化においてプレキャストコンクリート橋の構造・架設技術を用いて、上下部工を同時施工することにより、交通障害が少なく、かつ短期間での工事を実現する工法です。 ※One Night Fly Over Method

特徴

  • 上下部の施工を同時に行います。1基の橋上架設桁により、前方では下部・基礎の施工を、後方では上部工主桁の架設を平行して作業します。
  • 同時施工により、上部工1径間の架設と下部工1基の施工を実働12日で行うことができます。
  • 上部構造には実績のある工場製プレキャストセグメントを採用し、高品質と架設期間の短縮をはかります。
  • 上部工の架設に使用する架設桁はピロン柱と斜材で補強しています。この架設桁上前方に掘削機を配置し、架設桁上からリバース工法で基礎の構築を行います。
  • 基礎構造は、極厚の鋼管を用いた場所打ちコンクリート工法(USCパイル工法)を採用し、基礎杭径を小口径化します。

施工

  • STEP1 架設桁前方で掘削機により基礎を構築
  • STEP2 基礎施工後は、架設桁上の門形クレーンにてプレキャスト化した橋脚を組立て 同時に、架設桁後方では、上部工プレキャストセグメントの架設をスパンバイスパンにて施工
  • STEP3 交差点部では、架設桁と主桁をPC鋼棒で固定し、同時に押出架設

Cap-on-Pier(キャップ-オン-ピア)工法

Cap-on-Pier工法とは

基礎施工直後に 、基礎鋼管に外面リブ付鋼管を継ぎ足し、これを仮支柱としてユニット化された主桁の一部を架設・仮固定し、上部工、フーチング 、橋脚、アプローチ部の併行施工をすることで、大幅な工期短縮を実現する急速立体化工法です。

特徴

  • 橋脚上部の鋼主桁剛結部は、鋼主桁に鋼製キャップおよび横桁を溶接一体化したユニットを橋脚鋼管上部に被せ 、両者の空隙部にコンクリートを打設して剛結構造としています。本構造は北海道開発土木研究所殿との共同研究において実証実験を行っています。
  • 橋脚部の外面リブ付鋼管・コンクリート合成構造(ML工法)は 、コンクリートとの付着に優れた外面リブ付鋼管を軸方向鉄筋と共に橋脚断面内に配置し、靱性が高く耐震性に優れた合成構造橋脚を構築する工法であり 、橋脚の施工を大幅に省力化し、急速施工と共にコストの縮減を可能にする工法です。
  • 基礎部に鋼管矢板基礎(鋼管杭基礎)を、橋脚に外面リブ付鋼管・コンクリート合成構造(ML工法)を採用しており 、基礎鋼管と橋脚部鋼管とを直接溶接することにより従来橋脚のようなフーチングを省略でき、省力化とコスト低減を図っています。

施工

  • STEP1 基礎工
  • STEP2 ML鋼管立上げ
  • STEP3 鋼主桁ユニット架設
  • STEP4 プレキャスト床版設置、橋脚構築
  • STEP5 完成
  • STEP3' 主桁ユニットをコンクリート製にし、PC桁にも適応可能です。

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